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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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構音指導で気をつけること11

大きな声ではっきりと「あいうえお表」を読みましょう、というような指導は、構音指導ではありません。
指導の効率性を考え、子どもの構音の実態に合わせ、指導のねらい、方法を十分検討した上での指導が大切です。
正しい音を聞かせても正音がすぐには出せない子に、真似をして言わせる練習を繰り返すだけというのも、構音指導ではありません。
被刺激性(正音を聞かせると、正しい音が出る)がないのに、真似させるというのは、子どもの負担を増やすだけです。また、誤った音を繰り返させるのは、誤音をかえって固定化させることにもなります。
まずは聞き分け練習、語音弁別力の育成が必要でしょう。


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特別支援教育担当教諭 903名→171名

読売新聞
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_07121803.cfm

171名以外は非常勤講師をあてるとすると、特別支援学校のセンター的機能を担当する先生や、普通学校の通級担当の先生に非常勤講師があてられる可能性があるということでしょう。

概して、非常勤講師は一生懸命な方が多いのですが、1年たったらまた人が替わる、ということがおこることになります。

法が示す理念と現実とのギャップは大きいです。
行政改革推進法も法律ですが、学校教育法も法律です。

医療現場でも非常勤の割合が増えていて、研修にも出られない状態になっています。
困ったものです。

※記事中「改正学校教育基本法」とあるのは、「改正学校教育法」の誤りと思います。

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構音指導で気をつけること10

構音指導を開始する前には、アセスメント、特に情報収集をしっかり行うことが大切です。
必要な情報の収集については、たとえば以下の内容が考えられます。

・主訴(いつから。気づいた人。どの音。支障の程度。相手や条件によって変わるか等)
・家族構成、家族状況(本児の生年月日、学校・学年など)
・生育歴(母子手帳、1歳半健診、3歳児健診、就学時健診等の健診、検査、医学的情報等)
・教育歴
・行動、社会性、言語、コミュニケーション
・運動面(粗大運動、巧緻運動、口腔機能(食事、よだれなど))
・学力
・基本的生活習慣
・得意なこと、興味
・在籍校(園)の校内体制

上記は、構音指導のためだけでなく、他の様々な主訴に対しても必要です。
大切なのは、「必要な情報を聞き漏らさない」ことです。

構音障害は、聴覚障害や知的障害、発達障害、脳性麻痺、事故、場合によっては言語環境等によっても起こるため、情報収集の仕方次第で、指導のあり方が変わる可能性があります。

指導を進めるうちに新しい情報が入ることも少なくありませんが、初めに知っておけばよかった、と思うこともあります。


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構音指導で気をつけること9

狭い指導室で一対一なのですから、子どもには誉めることを中心に接したいものです。
子どもを怒鳴りつけながら発音の「トレーニング」をしているとすれば、子どもの心を著しく傷つけるだけでなく、通ってくる動機も失うことになるでしょう。
そして誉めるのにも、ねらいと技術が必要です。
単に子どものご機嫌をとるために誉めるのではありません。


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構音指導で気をつけること8

ある音が出せない場合に、「構音類似運動検査」(日本聴能言語士協会・日本音声言語医学会)という検査を行う場合があります。
たとえば「フ」が発音できない場合に、両唇で摩擦させる動作、つまり検査者の手に向かって息を吹きかけるとか、カ行、ガ行が発音できない場合に、奥舌を挙上させる動作、たとえば口を大きく開けながら「んんん」と言ってみるなどです。

よく、舌を口角の左右につけられるかとか、舌打ちができるか、という検査をして、「だからサ行が発音しにくい」などと結論する話を聞くことがあります。それはそれで、舌運動の巧緻性を把握するには意義のある情報でしょう。ただ、出せない音に類似した動作がどうなのかが、指導の手だてを考える上でもっとも有効な情報ではないでしょうか。
舌打ちが何秒以内に何回できたか、など細かに表にする例も見ますが、類似動作の結果がまずは大切な情報であるように思います。

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構音指導で気をつけること7

正音が単音で出せるようになっても、単語や文、会話にはなかなか般化しないことがあります。
その背景として、音の分析能力が定着していない場合があります。
たとえば、「た」について練習する際、「たまご」の「た」は語頭(単語の初め)、「かたき」の「た」は語中(真ん中)、「サンタ」の「タ」は、語尾(単語の最後)というように、単語のどの位置につくかを特定する練習(語内位置弁別)が有効かもしれません。

音の分析の練習は他に、
・音削除(「たまご」から「た」をとったら何?)
・音付加(「まご」の最初に「た」をつけたら何?)
・抽出(「た」が聞こえたらボタンを押してね。)
・正誤弁別(「たまご」→「かまご」合っているかな?)

などが考えられます。

一番楽しめるのは、しりとり遊びかもしれません。

上記の練習を行っても、どうしても改善しにくい場合で、視覚的に優位なお子さんの場合に、次のような指導が有効なことがありました。
紙テープにひらがなをランダムに書き並べておき、そのテープを狭いスリットを通してスライドさせると、スリットにはひらがなが次々と現れては消えます。「た」が見えたらすぐボタンを押す、という練習をしたところ、結果として、音の分析にも好影響を与え、正音がうそのように般化しました。
認知特性を生かした指導がヒットした例です。
言語障害の指導と言っても、LDの指導と内容が類似、関連している例は少なくありません。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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講演会

『新版LD・ADHD等の心理的疑似体験プログラム』(日本LD学会、2007)をネタに、某学校でお話させて頂きました。
どの先生も積極的かつ熱心に話を聞いてくださり、「明日からの授業に生かしたい」とのご感想がとてもうれしかったです。
最近、負け続きで、久しぶりにヒットしたので、行って良かったと思いました。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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構音指導で気をつけること6

その子に、今構音指導を行うことが妥当かどうかの判断は重要です。

・話すことや人と関わることに不安や恐怖心を感じている。
・指導担当者と信頼関係ができていない。
・ラ行がダ行に置き換わっているが、正音の場合もある。会話の明瞭度に問題はなく、本人も周囲も困っておらず、加齢とともに、自然に構音の獲得が見込まれる場合。

たとえばこれらの状況では、構音指導を今すぐ始めるのは妥当ではない可能性があります。

その子の生活全体をトータルにとらえた中で、指導内容を決めることが大切です。

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構音指導で気をつけること5

側音化構音や口蓋化構音の練習の際、「この音は正しいか間違っているか」を判断する「正誤弁別」にはあまり時間をかけすぎないことが重要です。
かつて、「自分の音の違いがわからないと通級をやめたがるから、弁別に力を入れるべきだ」という考え方がありました。
しかし、歪み音は特に低学年には聞き分けが難しく、弁別に時間をかけすぎるあまり、気づいたら子どもが卒業、ということにもなりかねません。
正誤弁別は、単音で正音が出せるようになってからが望ましく、また時間をかけすぎないことです。舌を出して、側音化なら呼気を正中から出す練習を積み上げた方が良いです。
通級の動機付けは、別のことでやった方が良いでしょう。

もちろん、語内位置弁別(単語のどの位置にその音があるかを特定する)などは、歪みであろうが、置き換えであろうが、音韻意識の弱い子にはやっておいた方がよいでしょう。


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構音指導で気をつけること4

たとえば、「キ」の音が歪んでいるがどう指導したらよいかを考える時、「ギ」などの他のイ列(イ段)音、「ケ」「ク」などは正しい音なのかを知っておく必要があります。それらを利用できないかを検討するためです。
「サ行」が「タ行」に置き換わる時、他の舌先を使う音がどうなのか。カ行の指導の際、ガ行はどうかなどの情報もたとえば必要です。
このように、ある音の指導方針を立てるためには、他の全ての音がどうなのかも調べて、整理しておくことが大切です。
それぞれの音が単音レベル、無意味音節レベル、単語レベル、文レベル、自由会話レベルでどうなのか、一覧表にしておくと良いでしょう。
まとめた結果、初めに指導すべき音の判断は、全く別になる可能性もあります。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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講演会と巡回相談

今年は、これまでに5本の講演依頼と、2本の巡回相談の依頼を受けさせて頂いています。これまでの私の経験則から、それぞれの限界点をまとめます。

○講演会
・講義の内容を取り違えてとらえられたり、参加者のニーズや理解度とフィットしない場合が少なくない。
→(解決策)参加者の反応を見ながら、話す内容やプレゼンの内容を柔軟に変える。

○巡回相談
・相談依頼を受けて、巡回してから、専門家チームに意見を求め、再び訪問するまでに何ヶ月もかかる。その間、子どもの状態像も周囲もかなり変わっている。
→(解決策)専門家が一堂に会する日程は調整が困難なため、すぐには解決不能。本当は、各学校に相談に乗れる人が配置され、継続的にアセスメントできる人がいるのが理想だろう。

・ちょっと授業の様子を見ただけで(限られた情報だけで)、見立てと指導の手だてを考えなければならない。
→(解決策)あらかじめ欠けている情報を追加依頼したり、コミュニケーションをとってから訪問できれば、かなり違うのでは。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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言語障害特別支援学級?

言語障害特別支援学級
知的障害特別支援学級
情緒障害特別支援学級

など・・・。

「障害」と「特別支援」が並べて書かれているのに違和感を覚えるのは私だけでしょうか?
確かに、学校教育法を見ても、「特別の支援」と書きながら、「障害」という語句も並べられているので、間違いではないのでしょうが。
ただ、学校教育法施行規則では、養護学校を「知的特別支援学校に改める」などと書かれており、「障害」が「特別支援」に置き換わったのだと思っています。

障害ではなく、特別のニーズ、というのが特別支援教育の理念でしょうが、「障害」という語句を法律上残しているところから、このような不統一の問題が出てくるのかもしれません。

これらのことを了解の上で「言語障害特別支援学級」と呼称しているのか。ただの名称の問題ですが、特別支援教育の本質的な問題だと感じています。

個人的には、「言語特別支援学級」の方がしっくりくるのですが。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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某研究大会 印象に残ったことばメモ

通級対象の拡大にどう向き合うか(安易な拡大? 実態の追認?)
通級妥当、終了の判断基準(加齢とともに変わる優先順位)
言語障害と発達障害(連続性? 別物?)
通級担当は「他の業務」をどこまでできるか、すべきか
LD等通級加配(だれがLD加配? 言語通級加配との違いは?)
通級指導教室と特別支援学級(在籍、指導時数、設置根拠等)
期限付き教員と正職員
地域に根ざした教室とは(校内支援体制にどこまで関われるか、関わるべきか)
自閉症と「他者の気持ち」「自分の気持ち」「感情共有」「感情表現」と「行動」「衝動性」(「他者の気持ちを分かれ」は安易)
勝負へのこだわり
この子独自のルール
日常の接し方がカミングアウトの成否の要
特別支援教育支援員〜資格、資質、人数、赤字の自治体)
同一人物が関わり方を変えるのでなく、関わる人を増やす
TTのそれぞれの役目(2人が同じテンションで叱る等は無意味。一人は言外の意味の解説役を)
ケースによって異なる支援形態(通級・通常学級での支援・保護者面談・IEP作成など)
通級担当の先生経験年数1〜3年が50%以上。一方通級利用児童生徒は激増。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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良質のペーパー教材発見

yahooキッズ ペーパークラフト
http://contents.kids.yahoo.co.jp/papercraft/

印刷がきれいで、アイデアも良いです。難易度も選べます。
無料で落とせるのが、予算のない学校としてはとても助かります。

ペーパークラフトは手先の巧緻性や目と手の協調運動を育てたり、レターでは文字の書きの練習にもなり、家族のコミュニケーションツールにもなります。

全部印刷してクリアファイルに入れて、子どもに選ばせるようにしたいです。

おすすめの教材です。

こちらも良質。
Canon ペーパークラフト
http://cp.c-ij.com/japan/papercraft/
特に折り紙が良いと思います。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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「学校施設整備指針」の改訂等について(通知)

文科省は7月24日、新たな「学校施設整備指針」の改訂等について(通知)」を出し、 これまで存在しなかった「通級指導教室」の施設整備基準が初めて明記されました。
「通級制」が制度化して14年が経過してからの通知であり、遅すぎた感は否めません。しかし、指針ができたことで、今後通級指導教室を新築、改築、営繕等をする際の武器となることでしょう。
以下、「通知」をわかりやすくかみくだいて、チェック項目にしてみました。 

(原文は、文科省HPにあります)
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/07091007.htm


注1 原文では、優先順位を「重要である」、「望ましい」、「有効である」とランク付けしていますが、このチェック項目では、ランクに差をつけずに掲載しました。

注2 原文では、障害別の基準になっていますが、「通級制の弾力化」により他の障害種も通級できるようになっていることや、障害を重複している通級児童生徒が多いことから、全障害種を混ぜて記載しました。

注3 原文では、特別支援学級と通級指導教室とを分けていますが、内容がほぼ同一であることから、混ぜて記載しました。基本的には、通級指導教室も、特別支援学級に「準じて」定められました。

*******************************
〜教室設備オリジナルチェック項目〜

1 指導室は適切な数だけあるか?
2 個別、小集団学習ができ、机、家具が配置できる空間面積があるか?
3 多目的室・プレイルーム、保護者控室・相談室、管理関係室、専用の便所等の関連室・空間をまとまりを持たせているか?
4 障害の特性に応じて、安全性を確保できる位置にあるか?
5 騒音や雑音、視覚的な刺激を避け得る位置か? 聴力検査ができる空間があるか?
6 落ち着きを取り戻す、安心してリラックスできる落ち着いた環境か?
7 適切な照度が確保されているか? ちらつく蛍光灯以外の照明(自然光、白熱灯)がとれるか?
8 車いすなどを使って、円滑な移動ができるか?
9 便所は、他校から来校する児童や保護者等の利用状況及び動線を考慮し、利用しやすい位置にあり、男女別か?
10 保護者控室・相談室は、指導室や外来用玄関との連絡の良い位置にあるか? 必要な机、いす等の家具や設備等を配置できるような面積、形状か? 教育相談のための空間として使えるか?

********************************


チャイムや校内放送が響き渡る指導室・・・。
雑音によって語音弁別力がとても落ちる子もいます。
聴力検査時も、語音弁別(ことばを聞き分ける)練習時にも、ことばの教室では遮音が必須です。
注意転導性の強い子にも。

だから私は100円ショップでゴム板を買ってきて、ドアの隙間に貼ったり、やはり100円ショップでレースのカーテンを買ってきて、窓に下げたりしています。それだけでも違うものです。

窓ガラスが、通常学級の施設基準よりかなり薄いので、近くに車が走ってくると、ガラスがビリビリ共鳴し始めますが、これは自力での営繕は不可能です。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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言語聴覚士が学校教育へ入る道

・「yaさんは、小中学校のことばの教室には、言語聴覚士として勤務しているのですか? 教職員としてですか?」
・「言語聴覚士が、小中学校で働くにはどうしたらいいですか?」
という質問をよく受けます。

私は大学で教員免許を取得し、教員として教育委員会に採用され、勤めています。
言語聴覚士の資格は、特例措置を使って勤めながら取得しただけで、
勤務条件には一切の影響がありません。

残念ながら、現行法では、教員免許がないと授業そのものを担当することはできません。

せいぜい定期的に学校を訪問して、アドバイスをしたり、などでしょう。

ただ、一般の方でも教員免許を取得して授業(自立活動)を担当する道が開かれています。
文部科学省該当ページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/nintei/07050807/002.htm

教員免許を持つ言語聴覚士が、ことばの教室や「特別支援教室」(在籍を伴う「特別支援学級」ではない)を担当する事例は出てきているようです。
(国と自治体の予算で配置する担当教員ではまだ「特別支援教室」を制度化していませんが、「通級制の弾力化」により、従来の各種通級指導教室は障害種が撤廃される方向に行っており、事実上、「特別支援教室」にもっとも近いシステムになっています)

もうひとつ。
文部科学省は来年度予算で、言語聴覚士などを特別支援学校で活用するモデル事業を展開するようです。

国総研メルマガ
http://www.nise.go.jp/blog/2007/08/post_692.htmlにほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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構音訓練のためのドリルブック 改訂第2版

「構音訓練のためのドリルブック 改訂第2版」が
発売になっていたことを実習生から教えて頂きました。

http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31745682

載っている単語や文章に、より改良が加えられていました。
著者も第一線の方々ばかりです。

是非、教室にそろえたい本です。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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授業の改善と特別支援教育

支援の必要な子が通常学級での授業についていくためにには、授業のやり方の改善・工夫が有効な場合があります。

・視覚、聴覚、手先の運動等の複数の感覚を同時に使った練習
・とにかく誉める、座っているだけでも誉める
・スモールステップの課題提示
・わかりやすい発問、指示

久しぶりに、これらのすべてがそろった授業を見学する機会がありました。
子どもの授業へのくいつき方は、すばらしいものでした。

支援の必要な子のすべてが、授業の改善だけで救われるとは思いません。通級型の取り出し指導がやはり有効な子もいます。
しかし、授業の改善で救われる子が増えるということも、また事実だろうということも目の当たりにしました。
自分の日常の実践が恥ずかしくなりました。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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子育てを責めることば集

1「赤ちゃんを上からのぞくようにしていると、上目遣いの子どもになる」
2「頭の後ろが絶壁になったのは、上ばかり向けて寝かせていたから」
3「子どもは、すべて育て方次第だ」
4「ちゃんと座っていられないのは、小さいときからしつけていないから」
5「人見知りが激しいのは、一日中母子だけで家に閉じこもって暮らしているから」
6「箸が上手に持てないのは、手先が不器用なのは、小さいときから経験させていないから」
7「オムツがとれないのは、トイレをしつけていないから」
8「親の言うことを聞かないのは、普段から甘やかしているから」
・・・

これらは、私自身が親になって、いろいろな人から本当に言われた「ことば集」です。
言っている本人は悪気はなく、本当にそう信じているようなのです。
しかしこれらの内容は、30年前は常識でしたが、現在ではほぼ否定されているか、そう単純な因果関係ではとらえられない、ということがわかってきています。
私の子は今のところ、発達上の困難を感じませんが、子育てに困難を感じている親御さんの中には、これよりももっとつらいことばを日々浴びせられている場合もあるでしょう。心が痛みます。

ここの読者は既にご存じとは思いますが、あえて上記の「ことば」を解説します。

1〜科学的な根拠はありません。子どもの発達上からもありえないことです。
2〜小さいとき、頭の形がいびつであっても、成長するに従いほぼ目立たなくなります。
3、4、6、7〜「子どもは生まれつき白紙」「経験次第だ」という考え方は、300年以上前に唱えられましたね。
5〜人見知りは、子どもの成長過程で自然に見られることが多いものです。一過性の人見知りについては、環境と関係あるかについては、どうやら関係がないことがわかっています。
8〜子どもとの信頼関係ができて、初めて「言うことを聞く」のです。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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指導の手だては、子どものアセスメントの中にある

「○○障害の指導法を教えてください」
「読み書きの指導はどのようにしたらいいですか」
「一日5分でできる、発音の練習方法を教えてください」

こうした質問をよく受けます。
まず、誰かに質問する、ということ自体はとても歓迎されるべきことと思います。
ただ、相談の子どもについての情報がなければ、「指導方法」もお伝えすることは難しいです。
一般的な指導方法をお伝えしても、まずヒットする可能性は低いです。

「熱があります」という患者に、診察なしで「とりあえず解熱剤を出しておきます」というのとほとんど同じなのでは、と思うのです。

子どもの相談に応えるためには、子どもについての詳細なアセスメントが必要です。
アセスメントと言っても、WISCやK-ABCばかりとは限りません。
じっくりと行動観察すること、関係者から情報をいただくことも、立派なアセスメントです。

質問される方には、子どもの情報について抜け落ちている視点を私が提供させて頂くだけで、指導の手だてを自ら思いついて帰られる、ということが少なくありません。

「指導の手だては、子どものアセスメントの中にある」

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巡回相談の「守備範囲」

某地域の特別支援教育連携協議会、専門家チーム会議に出席しました。
そこで議論になったのは、「巡回相談の対象とする障害の範囲」でした。
「範囲」について、以下の用語が飛び交いました。

・「不登校」
・「ICF」
・「ICD-10」
・「障害の有無にかかわらず」
・「発達障害」(文部科学省、厚生労働省)
・「発達障害を含めて」
・「発達障害者支援法」
・「診断に至らない多くのケース」

現在、「発達障害」の意味については、学術サイドと行政サイドとではズレが生じています。
また発達障害についての研究も日進月歩です。
故に、いろいろなところで「対象範囲」は議論になるのでしょう。

「支援の必要な子はすべて対象」という理想と、「予算枠」という現実とをどのようにつきあわせるかも課題として見えてきました。
各リソースの役割分担のあり方を含め、今後の実践の中で模索していくことになるでしょう。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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言語聴覚士臨床実習

 言語聴覚士の資格取得をめざす臨床実習生を迎えて今年で4人目となりました。
 4週間にわたって、指導を見学し見立てをまとめる評価実習、実際に指導してみる指導実習を行っています。
 私が臨床実習生を受け入れている理由は以下の通りです。
1 医療現場での実習が多い学生が、学校教育について理解を深めるきっかけとなること。(学校教育のことをわかっている医療関係者が一人でも増えてほしい)
2 教育現場の経験しかない私自身も、医療的な視点からの意見を学生からもらうことができ、視野を広げるきっかけとなること。

多職種間連携をより発展させるために、養成段階から異職種に触れる機会となることを願っています。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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日本LD学会第15回大会参加レポート

○期日 2006年10月7〜8日(土〜日)

○場所 札幌コンベンションセンター

○概括
 LD ( Learning Disabilities : 学習障害 ) は、知的発達の全般的な遅れではなく、認知発達の部分的な遅れやかたよりから、主として学習上に特異なつまずきや習得の困難を示す用語です。 LD は社会性の発達にも不利をもちやすく、AD/HD(注意欠陥多動性障害)といった状態を併せもつ場合もあることが知られています。

 日本LD学会は、1992 年に設立された学術研究団体です。教育、心理、医療等、さまざまな領域の専門家や教師、保護者、行政関係者らが加入し、今年9月現在、約5,000人の会員がおり、なお急速に増え続けています。国内の学術団体としては最大規模になりました。ことばの教室の先生方も多数加入しています。

 毎年開催される全国大会の発表論文集も分厚くなり、今年の発表論文集の厚さは、電話帳並の25mm(520ページ)になりました。また、今年の参加者は一日目だけで1,200名ほどいたとのことです。
 
 学会独自に「特別支援教育士(LD,ADHD等)」(略称「S.E.N.S.」)という資格制度を作っています。
  
  「特別支援教育」の完全実施を来年度に控え、今年のシンポジウムは、それを意識した発表が多く、ことばの教室の先生方の現場での苦労を聞いてくることができました。
  「シンポジウム:3 これからの通級にはどんな役割が期待されているか ―特別支援教育における新しい通級の在り方―」では、各ことばの教室の先生方が、実践の現状と問題点を交流しました。
 「シンポジウム:19 小学校における読み書き指導 ―学校・家庭でのアプローチ−」も、4名の発表者のうち3名は、ことばの教室の先生方でした。
 
 以下は、この大会に参加した感想を含めたレポートです。
 各記事は私個人のとらえ方であり、必ずしも各シンポジウムの内容を正確に理解していない部分があるかもしれません。個人的な感想ということでご容赦ください。
 また何かお気づきの点がありましたらご指摘ください。修正致します。


■「LD・ADHD等の心理的疑似体験プログラム」

 日本LD学会のチームが開発したものに『LDの心理的疑似体験プログラム(試行版)』というのがありました。
 
 これは、LDのある子が日常の学校生活で、「読めない」、「書けない」などのできない体験を擬似的にするとともに、そのことによる挫折感、怒りなどの心理を実際に味わい、具体的な手だてを考えるために2000年に開発されたものです。

 今回紹介された新しい『LD・ADHD等の心理的疑似体験プログラム』は、旧バージョンの『疑似体験プログラム』の原型をとどめないほどにバージョンアップしていました。また「対人関係」の困難さなど、新しい疑似体験も加わっているようでした。

 今回は新しいプログラムの一部を体験することができました。

 旧バージョンの欠点がかなり改善されているという印象がありました。

 文字の「読み」で提示された文は、「読み」の困難の背景にある「見ることの弱さ」、「音韻認知の弱さ」、「読みにくい漢字」、「語彙の不足」そして、それらのために「読解の困難さ」につながっているという諸要素を見事に網羅したものに進化していました。

 読解を問ういくつかの発問もよく考えられていて、教師の声かけ「どうして読めないの」、「もういいから」「一生懸命読みましたか」などのセリフもよく準備されていました。

 音読だけで労力を使い、意味理解にまで追いつかない挫折を見事に体験するとともに「がんばりなさい。どうしてできないの」という声かけよりも、具体的な指導の工夫が必要だと実感できました。

 もし「見る」ことの困難さが読みに影響しているなら、教科書を拡大コピーしたり、文字間、行間を大きくしたり、全体の文字数を減らす、板書は見やすく。行とばしをする子には定規を当てる、などの手だてが例として挙げられました。

 しかし、読みの困難さは子どもそれぞれ要因が異なり、その子に合った指導の手だてを考えることが必要だと強調されました。

 たくさんの雑音の中から、特定の音だけを取りだすことの困難さのある子についても疑似体験でき、その音声もよく手が加えられていました。

 それぞれのプログラムが終了した後、必ず「なぜできなかったか」、「ではどうすればできるようになるか」と理由と手だてを話し合う手順も徹底していました。

 私はこれまで、各種講演会、研修会で、疑似体験をやらせて頂いたことがあるのですが、子どもとしての参加者が「マジギレ」したり、「育て方が悪いから」という話し合いになるケースもあり、どうしたものかと思っていました。しかし今回は、それらに対するフォローの仕方も用意されていました。

 この新プログラムは既に完成しているそうですが、まだ発売に至っていないとのことでした。また新疑似体験は「特別支援教育士(LD,ADHD等)」の有資格者が使用することが前提で話がされていました。

 「疑似体験」にはいくつかの批判があることは承知していますが、これはあくまでもLDのある子の心情を理解し、具体的な手だてを考えるきっかけにするというのが主旨であり、疑似体験でLD等の全てがわかるということを目的としているわけではありません。

 私たちは子どもを他児と比較したり、集団の中での子どもという見方には慣れていますが、発達を縦軸に捉える機会は少ないと言えます。その意味では、この疑似体験は一定の役目を果たすと思いました。

 
■「学校生活に必要な協調運動、視覚運動のサポート」
 「学校現場における視機能訓練の試み」

 「視機能」について、日本ではその知識の啓発が遅れ、専門機関や専門家である視能訓練士の数も少ないようだ。

 アメリカでは、視機能の訓練を行った人のうち、71%に視機能の向上が見られた。また視機能の改善が「文字の読み」の向上につながっていると示唆される結果を示したらしい。

 「視力」と「視機能」は全く別のものであり、「視力」の弱さのある子よりも、「視機能」に弱さのある子の方が多いらしい。
 
 だから、日本においても従来の眼科検診に加え、視機能検査を早いうちに導入されることが望ましいという。
 
 特にLD,ADHD等の発達障害のある子には、斜視や乱視がなくても、発達性協調運動にも弱さがある場合が少なくないため、視機能検査は必須だという。
 
 この点、「視機能」と「読み」との間に関連があることは異論を挟む人はいないようだが、「視機能の改善によって、読みの向上につながる」という因果関係があるかどうかについては、慎重な意見もあるようだ。しかし視能訓練士など専門家の間では、因果関係がある場合があるというのは常識のように語られている。

 確かに「読み」には音韻分析能力など、様々な要素が絡み合っているので(音韻分析能力が低くても、読みに問題のない人もいるようだが)、視機能を向上させれば必ず読みが向上するとは限らないだろうから、人によって違うのだろう。しかし、実際に視機能のトレーニングによって読みが向上した人がいる、あるいは、視機能の問題によって読みに大変なエネルギーを費やして困っている人がいるのであれば、現場ではそのような事実を知識の一つとして勉強しておく必要はあるだろうと感じた。
 
 フロアとの質疑応答では、「通常学級で、集団に対して効果的な視機能訓練はないか」という質問があった。「例えば遠くにひらがなを書いて貼っておき、子どもの手元にも小さな紙に同じ文字を書いておき、両方を交互に見ることで、ピント調整の力を育てること等が考えられる」と、シンポジストから回答があった。
 
 同じような内容は、本多 和子・北出 勝也著『「見る」ことは「理解する」こと』(山洋社 2003)にも書いてあると思い出した。
 
 ただ、「視機能」はあくまでも眼球レベルの問題であって、そこがクリアされたとしても、今度は大脳レベルでの「視知覚」が問題となる。映像をまとまりとして知覚できるかどうかは、眼の問題というより脳の問題だから、2つは別物として考える必要がある、ただ実際の訓練では、それらを段階を踏んで別々にやるというわけでもない、と指摘があった。
 
 また、視機能・視知覚は、体全体の協調運動との関連で考える必要があり、手が届くなどの感覚はまさに目や手などを含めて全体の協調運動の関係性の中で捉える必要があると強調された。

 論文の「視機能検査」として列挙されていた専門用語をネット上で調べてみた。

「視機能検査」
・視力=離れた二つの点を識別する能力
・融像幅=提示された画像を1つの像として見ることのできる範囲
・調節近点=毛様筋が「もうこれ以上縮めない」という限界に達した時、水晶体は最大限厚くなり、最も眼に近い場所にピントが合う、その場所。
・輻輳近点=両眼の視線を集中できる最近点
・調節効率=???
・DEM=眼球運動発達検査
・質問による自覚症状のチェック=「モノが2つに見えることはありますか?」など。            

 
■「脳機能の観点から軽度発達障害を考える」

○「実行機能に着目して」

 LD、ADHD、PDD等の診断名でその子を考えるよりも、「実行機能」つまり「プランニング」(企画能力)、「ワーキングメモリ」(作業記憶/作動記憶)、「衝動性のコントロール」、「行動の抑制」、「思考の柔軟性」の観点から子ども達の困難さを捉えた方が、支援の手だてを考えやすいという。

 たとえば、「ウノ」というゲームをするときに、「色を合わせる」ことと「数」を合わせることはできるが、「色を合わせるか、数を合わせるかを選択する」ということができない子は「思考の柔軟性」が弱いという観点から考えられる。

 また、人の言っていることばを何度も聞き返すなどは「ワーキングメモリ」の問題かもしれず、方略を工夫することでうまくやれるチャンスを考える。

 つまり、「ワーキングメモリ」には、聴覚的な記憶である「音韻ループ」と、視覚的な記憶である「視覚・空間スケッチパッド」があり、どちらかが良好に保たれていれば、指導方略に生かせるという。

 また「ワーキングメモリ」はストレスの影響を受けやすいため、急がせたり、精神的なプレッシャーをかけないように環境調整が必要だという。

 早とちりや、勘違いの多さは「抑制の弱さ」が関連していると捉えることができるので、余計な刺激を減らすという手だてが考えられる。

 →(感想)なるほど、LD,ADHD,PDDという診断名から考えるよりは、脳科学に裏打ちされたこれらの概念によって、指導の方略を立てやすいかもしれないが、この概念を一般の教員や保護者に伝えるのは難しいと感じた。診断名にせよ、脳機能にせよ、現場にこれをどのようにわかりやすく伝えるかが課題だ。     
 ただ「知能モデル」は時代の変化とともに変わるはかなさを感じるし、「実行機能」のモデルだけで子どもを捉えたなら、「診断名」と実質同じになるだろうから、他の視点も総合的に入れていく必要があるのだろうと思った。
 
○「運動のぎこちなさを神経生理学的側面からとらえる」

 LD,ADHD,PDDの子の中には、粗大運動、微細運動、協調運動などの運動系の問題を持つ症例が多く見られる。

→(感想)特に「予測的姿勢制御」、「一つの感覚を他の感覚との関連の中で統合する」弱さ、「遠心性収縮の困難さ」など、単に「ぎこちない」とくくるのでは足りないことについては改めて納得だった。
 
○「脳機能の視点から見た非行少年と彼らへの指導」

 非行は、道徳性の発達や社会的習熟度、否定的自己同一性との関連で捉えられてきたが、実はドーパミンの濃度が低いのが原因の一つではないか。作動記憶などの実行機能の弱さによって非行が起こると考えられるのではないか。
 
 非行少年には、「クライエント中心療法、精神分析、フリーフレームの中で自由にさせる指導」などの実証性に乏しい指導は、状況を悪化させる。「心」は脳が作り出した壮大な幻想にすぎない。
 
 家族へのシステムアプローチ(ペアレントトレーニング)、IEPに基づくSST、認知行動療法、学習理論、行動理論が有効だ。

→(感想)このあと指定討論者から「『心は脳が作り出した幻想に過ぎない』というが、脳科学で『心』を全て説明できるというのも幻想だ。脳の働きを解明すれば、心の全てがわかるわけではない。「心」と行動とは同じ範疇でとらえた方が良い。行動と心は別ではない。感覚刺激を全て取り除いた『心』はありえない」という話がおもしろかった。
 いずれにせよ、「脳科学」と学校教育の現場との間には大きな乖離がある、との指摘は、その通りと思った。
 

■「これからの通級にはどのような役割が期待されているのか ―特別支援教育における新しい通級の在り方―」

 初めに通級指導教室を巡る一連の法改正の内容について、概略的な説明があった。

 つまり、LD,ADHDが通級の対象に加わったこと。「自閉症」が「情緒障害」から独立して記載されたこと。LD,ADHDについては指導時数の下限を月1回程度まで下げても良くなったこと。「自立活動」と「教科の補充指導」の時間数の規定がはずされたこと。教員の専門性や指導方法の類似性等に応じて、他の障害種も受け入れが可能になったこと、など。

 また、このように弾力化された「通級指導教室」は、「特別支援教室」の構想に最も近く、「通級指導教室」のあり方を探ることは、「特別支援教室」の構想を探ることになる、と説明があった。

次に、通級指導教室担当の各先生方から、現状と課題が発表された。
「LD加配」を申請しようとしたが、通う子どもがLDに限定されてしまう恐れがあり、「ことば」の方が子どもを幅広く受け入れやすいという理由で「言語通級加配」を申請した、という報告が興味深かった。

このほか、以下のような報告、発表があった。

・「ことばの教室」を掲げているが、実態として、LD、ADHDの子も通っているので、それを大事にしたいという報告。
・市町村合併で通級児童が激増し、「募集」を取りやめたという報告。
・火曜日の午前中は他機関に出向く日としているという取り組み事例。
・複数の児童を複数の教師が指導し、その間空いている教師が平行して保護者面談しているという事例。
・「他校通級」の受け入れが、一教室に対して40校にものぼるため連携が難しく、在籍学級の担任の先生と一度も顔を合わせることなく一年が経ってしまうという報告。
・他校への学校訪問時、通級児以外の子についての相談が多いという実態の報告。
・学校の外へ出ようとすると、管理職から「うちの職員なのに」と言われるという事例。
・自主研修に依存し、「一人教室」が多いため人材が育たないという悩み。
・「情緒障害通級指導教室」と「言語障害通級指導教室」が併存している事例。
・指導時間がいっぱいで、とても「コーディネーター」の仕事までできないという訴え。
・通級に片道2時間もかかっている子がいるという報告。
・在籍学校訪問で、片道3時間かかったことがあるという報告。
・通級担当が研修会講師に呼ばれることが多いが、それどまりになっているという報告。
・「○○障害通級指導教室」というネーミングを考え直し、「ステップアップ教室」、「まなびの支援教室」などと柔らかくして、通級しやすくしたという報告。 等々。

 質疑応答の後、指定討論者は、「『自立活動』と『教科の補充指導』をブレンドした実践が出てきている。『自立活動』自体が来年度以降変わる可能性がある」と指摘した。
 
 指定討論者はまた、「システムと専門性はパッケージで考えるべき。たとえば、心理検査はセンターに任せるのか、それとも各学校でできるようにするのかで、必要な専門性の中身が変わる」という主旨を述べた。

 今後の特別支援教育に当たっては、「言語通級を拡大しても良いし、LD,ADHDなど新しい看板を掲げてやっても良いだろう。担当者の力量があれば、発達障害をトータルに含めたルームを作るのも一法だろう」と述べ、それぞれの地域に合わせたやり方があって良い、という主旨のことを話していた。
 
 通級制の問題解決を図りながら、地域に合ったやり方を考える必要があると感じた。

 
■小学校における読み書き指導 ―学校・家庭での効果的なアプローチとは―

 このシンポジウムでは、某県での各ことばの教室担当者が、それぞれ読み書きについての実践事例を発表し、交流した。また、家庭で上手くいった読み書き指導、学校との連携に関する秘訣などについても発表があった。

 かな文字や漢字の読み書きの苦手な児童のために、復習の場として「漢字タイム」を設け、朝自習の時間帯などに全校で実施。「漢字の好きな子」が増えたという。

 別の学校では、ことばの教室に構音や吃音を主訴に訪れ、指導をするうちに音読につまずきがあることがわかり、音と文字とのマッチング、単語フラッシュカードの速読、視写、学研の濁音が入った珍しいカルタや、フレーベル館の「キンダーブック」などの活用指導などにより、読み書きの力が向上し、「授業が楽しいと感じるようなった」との事例発表があった。

 このほか、一人では話が聞けるが集団では聞けない子に対して、3名の小グループによる聞き取りの練習指導。ポケモンがきっかけでカタカナに興味を持った子の事例などが発表された。

 保護者と学校と上手に連携するには、引継ぎ文書を学校の先生に読んでもらえるように「A4」サイズ1枚で簡単にまとめた、という話もあった。

 
■読みの問題に迫る−音韻の視点から−

 たとえば「すいか」は3音節だ、と認識するのは「音韻意識」という。この「音韻意識」を育てること(介入)によって、読みの成績が向上する、という発表があった。ところが別のシンポジストは、「確かに、音韻処理機能が十分でなければ、ひらがなの習得は遅くなる。しかし、ひらがなは、音韻と文字との一対一対応ができていれば、一文字が読めるのだから、音韻処理機能が十分でなくても、読めるようになる一群がいる」という。

 また、「足踏みをさせながら音読させると読みが向上した」という発表に対しては「発達性協調運動を上げたら、読みが速くなったかどうかは疑わしい」と指摘があった。

 一方、音節分析行為の習得には4つの水準があるとの発表もあった。それによると、「? 図版の提示」、「? 外言の水準」、「? つぶやきの水準」、「? 内言の水準」があるという。
「図版」の提示は、すぐ消えて無くなる音に比べて、視覚的に継続して残るため、時間的系列が空間的系列に置き換わることで、音韻意識も高まるのだという。ただ、中には、空間に置き換えられず、拍手に合わせてもだめな場合もあるという。

 また、特殊音節の習得には、音の長短の認知と表記レベルの両方が必要という。
 
→(感想)結局、「読み」には、音韻処理の力だけではなく、視覚情報処理のつまずきなど、様々な要因が複雑に絡み合っているのだから、一つの機能を伸ばしただけでは読みの向上につながるとは限らない、ということだけは再確認できた。逆に、身体全体の協調運動が上がることで、読みが向上したという因果関係は裏付けに乏しいとの指摘もあり、読みひとつとっても、奥深いものだと改めて感じた。
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文字の読み書きが苦手

 この記事については、以下の点で留意が必要です。
1 この記事は、文字の読み書きの背景にある能力について深く検証し、指導の手だてをスモールステップ、及び多視点で組み立てるのが目的であり、できないことを列挙して否定的な評価を子どもに与えることが目的ではないこと。
2 文字の読み書き指導は訓練的にならないようにし、子どもの興味関心に合わせるなど、学習を楽しめるように配慮すること。
3 週数回の限られた指導時間の中で、文字の読み書きを指導内容に含めるかどうかは、一定の時期ごとに慎重に検討すること。その際、通級は、在籍学級や家庭等での支援など全体の中の一部であることに十分留意すること。




 知的能力には遅れがないが、文字の読み書きに困難さのあるお子さんがいます。
 視力に問題はないが、形を見分けたり、交わった線や斜めの線を認識したり、ある図形をみてその形の通りに空間関係を把握しながら別の場所に書き写す等が苦手な場合があります。
 あるいは、行をとばさないで読だり、左右上下に眼球をスムーズに動かすことが苦手な場合があります。(視機能、視知覚)
 聴力には問題がないが、ことばを聞き分けたり、今言われたことばを短い時間記憶しておいたり、あることばを聞いて、たとえば「頭につくことば」(語頭音)が何かを抽出したりすることが苦手な場合があります。(音韻意識、音韻分析能力、聴覚的短期記憶など)
 自分の思い通りに鉛筆を握ることが苦手だったり(母指対立等)、今鉛筆がどの位置にどの方向に動いているかを目や手の感覚でフィードバックして瞬時に把握することが苦手な場合(目と手の協調運動等)があります。 
 つまり、文字の読み書きの困難さの背景には様々あり、子どもによって違います。
 また、それらの発達上の困難さは、単に育て方が悪かったとか、本人の努力が悪かった、と単純に片づけられるものではありません。
 子どもの力についての客観的なアセスメントを通して、その子の持っている優れた力、苦手なことをよく理解し、その子に合った指導の手だてを考えることが重要です。

○アセスメントの例
・WISC-3知能検査
・K-ABC
・森田式読み書き検査
・森田-愛媛式読み書き検査
・『小学生の読み書きスクリーニング検査 発達性読み書き障害(発達性dyslexia)検出のために』 宇野彰他著
・フロスティッグ視知覚発達検査
・教科書の音読
・行動観察
・保護者や学級担任等からの情報収集
 

○字が読めない場合に考えられること

1 音韻分析が苦手(ただし、以下の課題ができなくても、文字の読みに困難がないケースもある)

(1)聴覚的短期記憶はどうか?
     4  2  8  1
   などの1秒間隔のランダムな数字の羅列を何桁復唱できるか?

(2)耳で聞いた語音の比較、抽出、分解など
   ・語音の羅列の中で、特定の音の有無
   ・2つの単音が同じかどうかの異同弁別
   ・語内位置弁別(「たまご」の「た」は、どこにある?)
   ・音を並べ替える(「こた」→「たこ」)
   ・音韻意識(「たまご」はいくつの音?→「3つ」)
   ・2つの語の音節数の比較をする
   ・音を付加する。
    (「たま」に「ご」をつけると何?」)
   ・音を削除する。
    (「たまねご」から「ね」をとったら何?」) など


2 文字の形の把握が苦手

(1)似たような文字が見分ける?

kana5.jpg

kana3.jpg

kana1.jpg

kana3.jpg



arw023.gif

教材の最適化!
(2)複雑な幾何学図形を見分ける?
「同じなのは、どっち?」
kika2.jpg

arw023.gif

教材の最適化!


(3) 斜めの線、交わった線がわかる
kika1.jpg
図形の重なりがわかる
「鉛筆で形をなぞろう」


arw023.gif

教材の最適化!

(4)簡単な図形の違いを見分ける
(「左と同じ形は、次の3つのうちどれ?」)
kika.jpg




3  1と2はクリアしているが、語音と文字の形とのマッチングが苦手

※ 絵と文字とを重ね合わせて提示し、「絵」→「語想起」→「語頭音抽出」→「読み」という別の回路を使ってつなげる。
 → その際、視覚的な細部に注目させると、成績が向上する可能性あり。


「いす」の「い」だね。
i.jpg

ちょうど椅子の脚の部分だね。  


「へび」の「へ」。
hes.jpg

「しっぽの部分が長いね」


「こま」の「こ」。
ko.jpg

ちょうど回る部分だね。


「もも」の「も」。
mo.jpg

くるんと丸いところが重なっているね。


「ひこうき」の「ひ」。
his.jpg

「翼の部分がちょんと重なっているね。」


「つくえ」の「つ」。
tsu.jpg

ここが物を載せる部分だね。


※(画像はジャストシステム「一太郎スマイル」の素材や、「障害児教育支援機器情報」から引用し、私がひらがなを重ね合わせて画像化しました)


4 そのほか
   視線移動の問題、処理速度の問題など。

arw023.gif

教材の最適化!

 ひらがなの読みの前に、漢字の読みから入ると良い場合がある。

  文字と図形との関係の必然性を持つ教材は、たとえば以下のページにある。
 → 青葉出版「漢字のなりたち」


5 「あ段」と「あ行」だけ読める子には、ひらがな50音表を使って読む方法もある。


50on.jpg



前提条件として

(1)「か」が読めて、「か」を提示するだけで「かきくけこ」と聴覚的に記憶、表出できていること。

(2)「あ段」のひらがなが全部読める状態か、「あかさたなはまやらわ」と聴覚的に記憶、表出できる状態になっていること。

(3)「あ行」のひらがなが全部読める状態か、「あいうえお」を聴覚的に記憶、表出できる状態になっていること。


※「く」の読み
1 「く」の文字カードを提示し、50音表の中から同じひらがなを見つけさせる。
2 「か行」にあるので、「かきくけこ」のどれかであることを知る。
3 「う段」なので、「かきく・・・」と頭の中でたどり、「く」が表出できる。
(「く」を伸ばして言うと、「う」になることがわかる)
arw023.gif

教材の最適化!

※「く」を伸ばして言うと、「う」になることがわからない場合。

→T「かきくけこ」をそれぞれ伸ばして言ってごらん。
 C「かーーーーーー」
 T「かーーー」と言って、ちょっと息を止めて、また続けてごらん。
  口の形は変えないでね。
 C「かーーーー、あああ」
 T「あああ」を短くしてもう一度。
 C「かーーー、あ」→「あ」だ。
 T「伸ばすと『あ』になるのは、「あの段」だったね。
  では、「かきくけこ」の「き」でやってみるか。
  ・・・・・
 C「くーーー、う」、「う」だ。「う段」だから、これは「く」だ。

4 この作業を繰り返すことで、50音が徐々に読めるようになる可能性がある。

※ 文字の読みの指導の際、「単音ではなく、単語の読みから教えた方が覚えやすい」という主張を目にすることがあります。確かに多くの子にとっては、既知の単語を用いて読みを指導することで覚えやすいかもしれませんが、私の経験上、そうではない子がいることも確かです。
 たとえば音韻分析がうまくいかない子に対して、いきなり単語での指導というのは、ステップが荒すぎるようです。
 文字の読みには、単語をぱっと見て読めるということも大切ですが、それだけではいわゆる「勝手読み」を克服できない場合もあります。単音から入った方が良い場合もあります。子どもによって違うということです。



5 手先の不器用さ等により、文字の書きが苦手な場合
(1)母指対立(たとえば親指と人差し指の先でつまむ等)が難しいため、鉛筆を握ることにも困難さがある場合、書くことが苦痛になります。
トンボ鉛筆「もちかたくん」
くもん出版「こどもえんぴつ」

(2)肩、腕、手首、指先等の協調運動、または分離した運動が苦手な場合
(3)目と手の協調運動が苦手な場合等
→感覚統合についての研修が必要




※ 何を隠そう、私も学童期は文字の読みが苦手でした。読んでも意味が頭に入らないのです。今考えるとそれは、注意の配分が苦手なこと(現在進行形)と、語彙の不足、視機能の困難さ(明るさの調整が現在でも苦手)が背景にあります。
 ついでに書きますと、人のことばを聞くとき、少しでも雑音が聞こえると聞き分けが困難になります。誰でもそうですが、私の場合、明らかに他の方「よりも」困難さが重いです。実はこのことは、この歳になって最近やっと気づきました。人より聞き取りにくいのはわかっていましたが、どんな条件で聞き取りにくいかは最近判明しました。飲み会が苦手なことの理由の一つがはっきりしました。
 視覚も聴覚も、妨害刺激が入ると全くだめです。 
 自分のことは本当にわからないものです。


参考文献

○『長所活用型指導で子どもが変わる特殊学級・養護学校用 
-認知処理様式を生かす国語・算数・作業学習の指導方略−』
藤田和弘/他編著 図書文化社 2,500円 1998年

○『言語聴覚士のための失語症訓練教材集』 立石雅子編集
医学書院 2001年

○『日本LD学会大会発表論文集』 日本LD学会 各回

○フロスティッグ視知覚発達検査 日本文化科学社

○『 「見る」ことは「理解する」こと 子どもの視覚機能の発達とトレーニング 』本多和子/著 北出勝也/著 、山洋社にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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K−ABCのツボ

より詳しく、正確な学習をするためには、以下の研修会の受講をお勧めします。

日本K-ABCアセスメント研究会

日本LD学会 特別支援教育士(LD,ADHD等)養成セミナー




 *以下は、私が各種研修会や、現場の経験をオリジナルにまとめたものですので、
間違いや不正確な表現があるかもしれません。その前提で読んで下さい。


1 検査全体に言えること
(1)測ろうとする能力は、能力全体の一部にすぎない。
(2)検査結果は、その時の子どもの体調や集中度、検査者が変わることによっても影響を受ける可能性がある。
(3)検査自体も古くなると時代に合わなくなる。
(4)だからと言って検査の全てを否定すべきでなく、検査の限界をわきまえた上で活用すべき。

 
2 K−ABC 10の基礎知識
(1)K-ABCとは、" Kaufman Assessment Battery for Children " の略。
(2)適用年齢は、2歳6ヶ月〜12歳11ヶ月まで。適用年齢を超えていても、その子の発達水準が範囲内にあると考えられるときは実施できる。また、各下位検査は子どもにとっつきやすい内容とした。
(3)ほかの検査に比べて、検査結果を指導に生かしやすい。
(4)WISCやビネー等では測れなかった「認知処理」( mental process )を明らかにする。
→ ビネーでは、「個人間差異」しかわからない。WISCでは「個人内差異」までが明らかになる。K-ABCでは、入力と出力との間での認知処理過程が明らかになる。
(5)ぱっと見て全体を理解する力を「同時処理」と言い、順序立てて理解する力を「継次処理」と言う。K-ABCでは、同時処理と継次処理のバランスも測ることができる。
(6)「継次処理が弱いので鍛えよう」ではなく、「優れた同時処理の力を生かす」アプローチが大切。
(7)下位検査から「時間制限」をできるだけなくしている。(少数民族や障害者等へ配慮)
(8)「流動性知能」とは、新しい課題を解決する能力。「結晶性知能」とは、意図的な学習で習得したもの。
(9)「認知処理>習得度」とは、その子に合った方法で学習できていない→その子に合った方法で学習すれば、もっと習得できるということ。
(10)出た結果は、臨床像に照らして、「採用」、「棄却」を決定する。

* 参考になる文献
 『長所活用型指導で子どもが変わる』    図書文化
 『長所活用型指導で子どもが変わる part 2 』図書文化




3 検査実施上の10のコツ(マニュアルにはない裏技)
(1)検査者は「この人はおもしろい」と子どもに思わせて、リラックスさせよ。自分をさらけ出せ。
(2)ストップウォッチは、音の鳴らないものを用いよ。
(3)初めにイーゼルの表紙を3冊とも見せて、「今日はこれだけやるよ」と見通しを持たせると、子どもにがんばりが出る。
(4)検査者自身が、継次処理と同時処理のどちらが得意か把握しておくと、子どもを理解しやすい。
(5)子どもの表情の変化を見よ。マニュアルや検査用紙を注視するな。そのためには、子どもの回答を検査者が短期記憶するための工夫をせよ。
(6)「算数」の問題は、ストーリーになっている。途中の番号から始める場合でも、検査者は予めストーリーをよく読んでおくと、ぎこちなさがなくなる。
(7)「標準得点」は、「標準得点法」で計算されている。WISCの「標準得点」も同じなので、下位検査同士で比較できる。
(8)正解に結びつくような態度を一切見せてはいけない。フィードバックしてしまうと、正確な検査でなくなる。
(9)「位置さがし」では、子どもが次々と指さすので、わからなくなる。オリジナルのチェック用紙を用意しておくと良い。
(10)検査者と子どもは、テーブルの角を挟むように座る。




4 K-ABCで得られたデータを解釈するために
(1) 「福島県養護教育センターソフトウェアライブラリ」には、「K-ABCデータ解析」のソフトがある。
(2)心理・教育アセスメントバッテリー K・ABC(丸善(株)出版事業部) 
(3)「知覚的体制化」などの用語を理解するために、心理学を勉強する必要あり。
 → たとえば ココ にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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