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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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至言3 「叱るより褒めるというのは、単に時代の流れだからではない」

「罰は即効性があるが、
やがて効かなくなり、
より強い罰にエスカレートする
という科学的事実に基づいている」

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ちょっとした自主教材2 ラ行とダ行の書字の混乱への対応

マイクロソフトは、使用無料のイラスト「クリップアート」を公開しています。
 http://office.microsoft.com/ja-jp/clipart/default.aspx

検索語を入れると、関連する写真やイラストがたくさん出てきます。
教材作成には便利です。 

個人ブログにこのイラストを使用しても良いようですが、
今回はメインで使用しているため、使用条件を満たすか
微妙です。
画像縮小して載せます。
実際のサイズ(WORDまたはPDF)が欲しい方はメールください。


今回は、「ラーメン→ダーメン」、「さくらんぼ→さくだんぼ」など、
ラ行とダ行を誤って覚えている(誤学習がある)子への指導に。



◎子どもの側の条件

1 ひらがなが、おおむね読めること。(特殊音節は、長音「ー」が読めればよい)

2 絵を見て、おおむね呼称ができること。

3 ラ行とダ行は、少なくとも単音節ずつなら聴覚的弁別(耳で聞き分けること)が
できること。

4 発音でラ行とダ行の入れ替えの原因が、舌の運動の問題ではなくて、誤学習の
問題な場合。(発音に誤りがあっても、人が話すラ行とダ行の聞き分け(他者音弁別)が
できていて、その音と文字がマッチングできていればよい)

5 一辺が数センチの文字カードをつまむことに困難がないこと。


◎使い方

1 絵をみて呼称する。(発音もラ行とダ行の入れ替えがあるかよく観察)

2 絵に当てはまる文字カードを選んで、□の枠に置く。

3 できた文字を読む。

4 誤った場合は、叱らずに正しい文字を教える。

5 ただしいつづりの強化(書字など)

6 使った文字カードは、場に戻して次の絵に取り組む。


◎子どもに合わせたアレンジ

1 別の絵に次々と反応する子の場合は、切り取って一枚ずつのカードにする。

2 一辺が数センチの文字カードをつまみにくい場合は、B4に拡大コピーする。
 (標準は一シートA4サイズ)





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これまでの日本LD学会の発表で印象に残っていること 1

「専門家チーム」は
1)メンバーが多すぎると動きがとれない
2)メンバーを固定しないで事例ごとに柔軟にした方がよい。
3)担当地域は狭い方が動きやすい
4)学級担任などと人間関係を深め、子どもに一度は会っておくことが大切
5)幼児・高校への支援も必要
6)巡回相談から始めた事例
7)まず専門家チームの存在を知らせること
8)「文科省ガイドライン」は「例」にすぎないから、地域独自なものを作ること
9)専門家が少ない地域では、お互いに勉強し合う場として考えても良いのでは。

・巡回相談では、子どもの支援計画のみならず、学校ごとの違いを見る「学校ごとの支援計画」が必要。

・巡回相談は「教える」のではなく「一緒に考える」姿勢が大切。

・「個別教育支援計画(IEP)の作成だ」と初めから構えるより、話し合うなかで大切な視点のみ押さえてメモするだけでも良い。

・引き継ぎ文書は「コミュニケーションツール」の一つにすぎない。関係者が実際に顔を合わせて話すことが大切」

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至言2 「発達がわからなければ、発達障害もわからない」

「学校の先生は、発達に明るくなる必要がある。
発達がわからなければ、発達障害もわからない」

「学校の研修で「ケース会議」なんてやったことないでしょう。
ことばの教室の先生がやっているような。それをやるのです」


うちの学校でもやってみたいなあ。


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至言1 「ことばは量ではなく質」

かつては
「ことばのシャワーを浴びせてください」

今は、
「ことばは量ではなく質です」
「子どもが着目していることに合わせた声かけを」
「ことばでない会話を」

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ちょっとした自作教材

構音指導で。

舌出しで、ないしょの声で「シー」と言ってごらん。
そのあと、「イー」をつなげてごらん。
という指導により、「シ」音を導く方法があります。

しかし子どもによっては、「ないしょの声」の「シ」と
「イ」との間で呼気を止めてしまい、
「シッ」「イッ」と間がどうしてもあいてしまう場合があります。

視覚的なイメージで補助すると、見ただけで「わかった」と
要領をつかむ子がいます。

同じことは、
「クィーー」から「キ」を導く
「すーあーー」から「サ」を導くなど、
様々な用途に使えます。

下のダウンロードファイルの
1ページ目は、2つの音(色)の間をグラデーションで
表現することで、視覚的な(音韻の)イメージがしやすくなります。
2ページ目は、赤と青の提示用カードです。




  音節練習用カラーシート(pdf)

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流氷2

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マカトン法について


 音声言語が使えない時、代わりの方法でコミュニケーションをとることを「AAC」(拡大・代替コミュニケーション)と言う。マカトン法は、AACの一つである。
 日本版のマカトン法は、日本手話から半分以上を借用し、子どもにもやりやすいようアレンジしている。
 イギリスの養護学校では、ほぼ100%近く導入され、日本でも活用例が増えている。
ところが、つい最近まで、音声言語以外の方法を使うことに対して、次のような批判があった。

 「音声言語以外の方法を使っていると、子どもは言葉が話せなくなる」

 AACを使っていると、子どもがそれに頼ってしまい、音声言語で話せなくなるという「仮説」は、何となくわかるような気もする。私もそう思っていた。
 しかし、この考え方は全く根拠がないことが、研究でわかってきた。
 むしろ、言語コミュニケーション能力全体を向上させる効果が実証されている。 
 マカトン法は、理解言語の強さに比べて、表出言語(しゃべる言葉)が弱い子どもに最も適用となる。身振りの模倣(まね)ができる子なら、なおよい。しかし、それだけではなく、耳より目で見せた方がわかりやすい自閉的な傾向の子や、重度知的障害の子にも有効であることがわかってきた。  
  開発者のひとり、マーガレット・ウォーカーは、マカトン法の効果として、「アイコンタクトがとれるようになった」、「注意力が向上した」、「社会性が向上した」、「発声・発語が促された」などを挙げている。

 「発声」や「発語」が、身振り手振りを使うことで、なぜ促されたか疑問に思う向きもあろう。
 しかし、何も不思議ではない。
 まず、マカトン法は、必ず音声言語と一緒に提示する。
 単にジェスチャーだけではない。
 また、AACによって「人に通じる体験」を重ねることにより、人に対するコミュニケーション意欲が向上し、人に対して「発声」「発語」が促される、というのは、十分ありえる現象ではないだろうか。
 昔、「手話は言語か、言語でないか」ということが論争になった時代があったと聞く。しかし、手話を使っている人の脳血流を調べると、言語野と呼ばれる脳の一部の血流が活性化していることがわかった。手話も立派な言語なのである。
 ただ、マカトン法は手話とは全く同じではない。
 マカトン法は、提示する側の音声言語も大切にする。微細な運動を減らし、複合サイン(一度に2つのサインを出す)も減らし、自然なジェスチャーに近いようにアレンジしている。 

 「マカトン法を使うと、マカトンを知らない人とコミュニケーションできないのではないか。わかる人が限定され、人間関係が広がらないのでは?」 

 マカトン法を批判する、上のような代表的な意見がある。
 しかし、このことについて、マーガレット・ウォーカーは、「コミュニケーションの手段を提供することにより、能力が引き出され、身近な介護者や仲間や先生とやりとりができるなら、その方が良い」という主旨を述べている。
 ただし、どのような手段でもそうだが、ひとつの方法にこだわってはならないだろう。
 マカトン法は全ての子に適用されるわけではなく、その子の発達時期によっても、方法や進め方が変わっていかなければならない。マカトン法は、あくまでもひとつの方法にすぎず、また他の方法と併用する場合もあるものである。

 
 
以下は、日本マカトン協会主催の研修会に参加して分かったことをもとにしたQandAです。

Q 「マカトン法についての書籍は販売していないか?」
A 私もそう思っていました。ネットで検索しても、マカトンの本というのは見つからないですね。
 それは、日本マカトン協会主催の研修会に参加しないと、テキストが買えないようになっているようです。それはサインや考え方などを正確に普及させるためだということを言われました。
 
Q「普及が遅れているのでは?」
A 北海道は特に、普及が遅れていますね。
 エキスパートが増え、普及していくことがとても大切だと一個人として思います。

Q「マカトン法は、子どもにとって難しいのでは?」
A 子どもによりけりではないでしょうか。ある程度、身体運動の模倣力があって、理解力があれば一番適応になるのでしょうね。むしろ、音声言語の表出が著しく困難な子が、あくまでも音声言語にとらわれた指導を受けるならば、そのことの方がその子にとって「難しい」のではないでしょうか。 

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流氷

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初めてことばの教室を担当した先生へ

初めてことばの教室を担当した先生は、何をどうやっていいのか、とまどっておられるのではないでしょうか。
 
「通級説明会で何を話したらいいかわからない」
「文書をどう処理すればよいかわからない」 

そして 

「指導の仕方がわからない・・・」 

 まずは慌てずに、しばらくの期間は子どもと楽しく遊び、信頼関係を作ることを重視してはどうでしょう。
「治そう」と思うと、子どもに加重な負担をかけたりするものです。 

「この先生となら話したい」
「こいつとなら遊んでもいいや」 

と子どもに思われるぐらいがちょうど良いのです。
肩の力を抜き、一人の人間として出会ってみては。 

遊びながらも、一方では、子どもがどんな条件でどんな反応を示すか。その子の好きな遊びは。発音の専門的な検査の前に、一人の人間として聞いてみてどうかなど、まず指導方法よりも、子ども理解を。
指導が終わった後は、何でも気づいたことを「指導記録」に。どんなに拙い記録でも、数ヶ月後、数年後に役立つことも。 

最良の「指導書」とは、どこか遠くにあるだけではなく、その子自身が「指導書」であること。
子どもをよく観察し、学級担任、保護者からも情報を頂き、何が問題なのかを考えてみてください。
「問題」とは「原因」ではなく、何に困っているかの事です。「困った子」ではなく「困っている子」。 

そして「空き時間」には、文献にあたってみてください。
初めにハウツーものだけでなく、障害やその子についての深い理解が、その子に合った指導につながります。
わからないことがあったら、他のことばの教室の先生に遠慮なくきいてください。
どの先生にも「1年目」があり、悩み、迷いながら担当してきた経験があるのです。
 
これまで私が蓄積してきたことが少しでも、初めて経験される先生方のお役に立てばと思い、参考になる文献、教室に備えるべき用具、環境をまとめました。
私自身も修行の身なので、間違いなどありましたらご指摘ください。 

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移転後はこちらです。

こちらが移転後の場所です。
今後はこちらを更新します。

コメントは、従来通り承認制です。
メールが不通の場合はコメントに書いてください。
管理人が承認しない限り、他の人は読めません。

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小手先の技術の前に、子ども理解(アセスメント)を

私は肩こりです。
定期的にほぐしてもらわないと、ガチガチになってしまいます。


・A治療院
チェーン店らしいほぐし方。
アセスメントはしっかりやるのだけど、
施術の仕方はいつも同じ・・・?
一番ほぐして欲しい中心部までは及ばず。


・B治療院
問診が徹底していて、希望も丹念に聞いてくださるが、
施術は・・・・。
全くほぐれず。
ん〜、ヒトのカラダの仕組みを理解しておられるのか・・・。


・C治療院
問診も、アセスメントもなく、いきなりほぐし始める。
でも結構ほぐれるから不思議。
毎回同じ施術かなあと思ったけど、何度も通ううちに、
私の体の特性を理解してくださったようで、毎回
施術の仕方が微妙に変わるようになった。
「最新の研究技術」という感じではないけれど、
客とつきあううちに、客の特性の理解が深まる。
型にはまったアセスメントはしないが、ほぐしながら
手でアセスメントし、長年のセンスで理解する。


・D治療院
後にも先にも、ここほどすばらしい治療院はない。
(今は事情でなくなってしまったが)
国際基準の資格をお持ちで、問診、アセスメント、
施術、すべてにおいて、高い専門性、最新の技術を
入れているように感じた。
私のカラダの隅々まで、正確にアセスメントして
施術してくれている感じ。
「あ〜、そこそこ!」
「あ〜、そこがつらかったんだ。自分でもわからなかった」


・E治療院
「短時間コース」など、豊富な時間コースがあり、
受けてみた。
問診はしっかりしているが、施術者とは別の人。
スタッフがたくさんいて、役割分担しているようだ。
短時間なので、肩に集中して施術。
うまい。
とてもほぐれた。
カラダの仕組みをよく理解し、長年の経験が生きている。
ただ、肩こりは、その周辺、身体全体のこり、ゆがみとの
関係性でとらえる必要がある。
部分の症状だけ対症療法的にやっても、長続きはしない。
施術者もそのことをよくご存じに違いないが、ニーズがあるから
システムにしているのだろう。
確かに、時間がなく、コンビニ的に考えるなら、利用しやすい。


・そして自分で実施
朝のヨーガ。
自分のカラダのその日の状態をアセスメントし、状態に合わせた
ポーズをとれると、一日を快適に過ごせる。
毎日やると、治療院にも行かなくて済む。

長年、当たり前だと思ってきた「姿勢」が実は前屈みだった。
ヨーガ直後は、身体が反り返っているように感じるが、
鏡で見ると真っすぐだ。
つらかった身体の部分は、これまでつらいとさえわかっていなかった。

カラダが楽になると、子どもたちにも余裕を持って接することができる。


さて結論。
私はこれら治療院から、特別支援教育のあるべき姿を見ることが
できるように思うのです。

「小手先の技術の前に、子ども理解(アセスメント)を」
「知識と経験は、車の両輪」

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無料のパソコン学習ソフト

有料もいいですが、無料の学習ソフトも結構あります。

ベクター
→フリーソフトと言えば、古くからの定番。
学習ドリルソフトや、子ども向けの学習ソフトも豊富にあります。

福島県養護教育センターソフトウェアライブラリ
→通級でも使えるものが多いです。
通常の学級でも、使えるのではないかなと。

動体視力up
→動体視力そのものというより、構音指導で使うことがあります。
瞬間的に表示する数桁の数字を覚えておきながら、その数字を言う。
つまりワーキングメモリに負荷をかけても、正しい発音ができる、というように。
もちろん、単語、短文レベルまで構音が改善した子への般化を図る使い方です。


変わったところでは、先日子どもに教えてもらったのですが、
パニックエレベーター
→エレベーターに次々入ってくる客が、降りたい階数を言うので、その数字を覚えておく、という短期記憶の育成にいいかもしれません。

音暗記ゲーム SOUND SELECTOR
→語音でなく、環境音ではありますが、いくつかのサウンドとその場所を記憶しておいて、表れる絵に当てはまるサウンドを選ぶというゲーム。
音の記憶の練習という意味では、多少いいかもしれません。

同じシリーズで、他にも使えるものがありますが、少々教育的でないものも含まれているので、予め指導者がページを厳選しておくとよいでしょう。


先日、中古ショップでジャンク品のパソコンを1000円で手に入れました。
いろいろ改造した結果、WindowsXPが動くまでになり、
今いろいろな無料学習ソフトをインストールして、指導室に置いています。

絵カードもすべてスキャンして、単語に含まれる語音ごとにフォルダにまとめてパソコンに入れています。
つまり、たとえば「さ」の構音指導をする子には、「さ」の入った絵カードを昔は手作業でいちいち探していましたが、今はクリック一発で「さ」の入った絵カードが次々表示されるようになりました。
教材研究の時間が大幅に短縮しましたし、検査や指導時にすぐ使えるところが便利です。


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ことばの教室の「本来」の対象? その2

文部科学省は、「言語障害」の定義の中に
「他の障害に起因するものでない」という枠を当てはめています。
つまり、自閉症、ADHD等の「他の障害」が「主」の障害で、
言語の遅れが「併せ有する障害」ならば、「言語障害」ではない、
ということです。

ところが 某教育委員会の障害別の通級児童生徒数調査の様式は
以下のようになっています。

たとえは、「言語障害」が主たる障害で「LD」を併せ有する場合、
人数を記載する場所がありません。「自閉症」を併せ有する場合は、
欄が存在します。

「LD」、「ADHD」が主たる障害で、「言語障害」を併せ有する場合も
記載する場所があります。

つまり、某教育委員会のおさえでは、

言語障害>LD   存在しない
LD>言語障害   存在する

のに

言語障害>自閉症  存在する
自閉症>言語障害  存在する

のです。

このことと、文部科学省定義とも整合性がとれていないのでは?
と思います。
 
頭が混乱しそうですが、教育行政には、このような障害カテゴリーの
未整理と思われる状態があります。

ただ私は、未整理な状態を必ずしも悪いことだとは思いません。
むしろ、少なくとも今の通級制の利用が妥当と判断される子どもに関しては、
障害カテゴリーが意味をなさなくなってきている、
過渡期であることの証明に、皮肉にもなっているように思うからです。


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NHK ハートをつなごう 発達障害第8弾 就労編パート2

http://www.nhk.or.jp/heart-net/hearttv/archives.html

「何度注意されても、同じ失敗を繰り返してしまう」
「自分では完璧と思っても、人から誤りを指摘される」
パニックになったことが人にわかりにくく、声をかけられると
「ほっといてください」と逆ギレし、周囲との人間関係が壊れてしまう。。。

結果として仕事が長続きしない。

魚の切り身を同じ向きに並べたり、数字を扱うのが苦手だが、
実は広汎性発達障害の特性も持ち合わせていた、という女性のエピソード。

そんな話だったと思います。

本人も周りもつらいだろうなあ。
どちらが支援者で、どちらが被支援者という分け方でなく、
どちらかを味方したり、ひいきしたりということでもないのだろうなあ。
調整する、決して簡単でなはない仕事に取り組み、
経験を生かして活躍する就労センターの職員の姿も印象に
残りました。


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ことばの教室の「本来」の対象?

特別支援教育が始まり、その一年前から先立って通級対象が拡大しました。

一  言語障害者
二  自閉症者
三  情緒障害者
四  弱視者
五  難聴者
六  学習障害者
七  注意欠陥多動性障害者
八  その他障害のある者で、この条の規定により特別の教育課程による教育を行うことが適当なもの

などなど。
ただし、基本的にはひとつの障害種に対応するが、教員が有する専門性や指導方法が類似しているなどすれば、ほかの障害も担当していいですよ、というようになっています。

このことについて、「多様な子どもを受け入れてきた実態が認められた」と歓迎する声がある一方、「多様な子を受け入れたために、本来構音指導で通いたい子どもが通う時間帯がなくなってしまう」という声もあります。

どちらにも言い分があり、理解できます。

ただ、ここで必要な視点があります。
すなわち、

1 構音に課題のある子の多くは、読み書きや行動などにも、重複して課題を抱えている場合が少なくない。(純粋に発音だけの問題、という子は実は少ない)

2 多動で指導を受け入れられないと判断された子でも、加齢によって落ち着き、ある程度練習に乗れるようになる場合も少なくないこと。

3 実際構音の指導をする際にも、「お口だけでなく、身体全体、全体発達をみることが必要」と教科書的には述べられている。

障害名で細かく分けて、「あなたは言語障害」「あなたはLD」などと選別するようなことを、ことばの教室が「本来」やるべきことなのか? 疑問があります。
もちろん、「通常学級での学習におおむね参加でき」という条件がなかなか満たされず、特別支援学級で手厚くみてあげた方が、限られた時間の通級よりも望ましい場合があることはわかります。
ただ、通常学級におおむね参加できるが、多様な困難のある子どもたちの存在が明らかになってきた現在、さらに細分化することにどんな意味があるのでしょうか?
構音指導はまさに認知心理学的アプローチであり、応用行動分析的アプローチでもあります。それはほかの困難がある子にも有効、否、そうした子は、診断名のない時代から通い、認知心理学的、応用行動分析的な通級指導を受けてきたわけです。(それを指導者が「応用行動分析学」、「認知心理学」と認識していたかどうかは別として。しかし過去からの研究の蓄積は、それらの学問が背景理論として働いていた、と今になれば整理できるのでは)

ことばの教室と、LD等の発達障害の通級指導教室を別に作ればいいのに、との話も聞きます。別に作れたとして、どちらに通うのが良い、ときれいに判断できる子は何人いるのでしょうか?
同じ子どもであっても、加齢とともに、教育条件とともに、ニーズは刻々変遷していくのではないでしょうか。

どこまでが「言語障害」で、どこからが「発達障害」なのでしょうか?
言語障害も、発達障害なわけですが。
文部科学省が定義する「言語障害」すなわちまとめると、
「知的な遅れはないが、言語発達だけが遅れている」
という定義に当てはまる子は何人いるのか?
WISCで言語性IQは落ちているが、全IQでは遅れがない?
言語性IQが落ちているなら、全IQも下がるのでは?
仮に言語性<動作性 として、では自閉症スペクトラムと、言語障害の境界線は?
そもそも「言語」とは何か?「言語」、「非言語」と簡単にわけられるのか?
などなど。

障害カテゴリーの議論をするほど、子どもの現実から離れていくように思うのです。


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構音指導で気をつけること15

日本語東京語の「ウ」は唇をとがらせません。(丸くしません)
よく、「ウ」の練習をする際、「唇をとがらせなければならない」という指導を見受けますが、
干支で「ネ、ウシ、トラ、ウ」と言った場合、唇がほとんどとがらないことがわかります。

唇を円唇化させる「ウ」は、/u/と書きます。
発音記号では、日本語の「ウ」は・・・。
(ネットの文字では正確に表記できないので、正確には、こちらを参照)
「国際音声字母」の「母音」を参照
http://coelang.tufs.ac.jp/ipa/


唇は自然にしておいて、むしろ、舌の奥の方と、口蓋との距離が問題です。
同じ奥舌系である「オ」から誘導するのがよいでしょう。
たとえば「歯をカチンコンしながら、オーと言ってごらん」など。

そしてそのとき、舌が口蓋に密着し、呼気が側方から漏れていないかを確認することは大切です。
「側音化」は、い列音だけでなく、まれに「ウ」にも見られることがあるからです。
「ウ」が側音化したまま、ほかのウ段の音を練習してしまうと、大変なことになります。

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5歳未満の子には、豆類に注意

「虐待とまでは言いませんが、5歳未満の子にピーナッツを与えるのは・・・」
ある総合病院の小児科の先生は、少し強めにお話ししていました。
ピーナッツの大きさは、ちょうど子どもの気管支にぴったりはまるらしいです。

よく噛んで食べるよう指導すればよいという話ではありません。
気管支には不意に入り込むのですから。

知らないことはいっぱいあるものです。
節分が近づき、子どもに豆を与える季節になりましたが、
十分に気をつける必要があります。


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構音指導で気をつけること14

単音では正音が出せるのに、単語や会話になるとどうしても・・・という場合があります。
背景としてある音韻意識の発達を正確に評価することが大切です。
一般に、音韻意識の発達は以下の通りです。

4歳後半:音韻分解、語頭音、語尾音の抽出
5歳前後:語中音の抽出  「あたま」 ○△□なら、△は何?
5歳後半:しりとり、2モーラ語の逆唱  例)うし → しう
6歳前半:逆唱 3モーラの語を語尾から逆に言う  例)あたま → またあ
       モーラ削除 2〜3モーラの語からある音を抜いて言う 例)あたま→あま

また、聴覚的短期記憶の評価も必要です。
たとえば、
・WISC-?の数唱(順唱、逆唱)
・K-ABCの数唱、語の配列
・無意味音節(非語)の復唱

ただし、「○歳だから、これができなければならない」ということでなく、この子にとって、今どんな教育的ニーズがあるのか、構音との関係はどうなのかを知るため観点としてとらえる必要があります。

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構音指導で気をつけること13

構音検査の際、子どもとのラポートなど条件が整えば、舌の動きをライトで照らして見ることが大切です。
ペンライトは百均のものでもよいのですが、「LED」と言われる発行ダイオードを使ったライトは便利です。光の拡散の仕方が狭いので、ねらったところを確実に、しかも明るく照らし出せます。(大手量販店で600円で買いました)
いわゆる「舌お皿」(舌平ら)ができている時は、奥舌も平らでなければなりません。
つまり奥の口蓋垂(のどちんこ)が見えなければなりません。

舌背の位置には、たとえば以下のような名前がついています。
舌の前の方1cm程度で動きが自由なのが、「舌端」、その後ろが「中舌」、その奥は「奥舌」です。
サ行、ザ行、タ行、ダ行、ナ行、ラ行は、舌端の動きが重要ですが、舌端が口蓋に密着したまま、中舌の舌縁(舌のへりの部分)から呼気が漏れて出れば、側音化構音となります。
カ行、ガ行は、奥舌を軟口蓋に密着させ、呼気をいったん閉鎖して、破裂させることで音が作られます。
このように舌の動きを映像で理解し、自分の舌も動かしてみて体感し、理解してから検査に臨むことが大切です。

Image1.jpg


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良質の教材

保護者の間で話題。
http://www.misterdonut.jp/toy/index.html
3歳児に与えたところ、夢中で遊んでくれました。

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構音指導で気をつけること12

構音指導には、たとえば以下の方法があります。

1 聴覚刺激法
→正しい音を聞かせて、正しい音を模倣させる方法。

2 キーワード法
→ある単語では正しい音が出せる場合に、その単語を使って正音を導く方法。
たとえば、普段「し」は正音が出せないが、「もやし」という単語の時だけは正しい「し」が出せる場合、「もや」をささやき声で、「し」を通常の声で言い、次に「もや」は言ったつもりで「し」だけを言う、最終的には「し」だけを取り出すという方法。

3 漸次接近法
→誤った音を少しずつ正しい音に近づける方法。
たとえば、「シ」が一貫して「チ」に置き換わっている場合、「チー」と囁き声で言い、徐々に「t」 を弱く、摩擦音を強くすることで、最終的に「シ」に近づけ安定させる方法。

4 他の音を変える方法
→たとえば、「キ」が側音化し、鼻濁音の「ギ」が正音の場合、鼻をつまんで「ギ」と言わせることで「キ」を獲得する方法。

5 構音点位置づけ法
→たとえば「カ」は、奥舌を挙げてお口の天井部分につけ、破裂させる、などと模型などを使って説明して獲得させる方法。


これらの方法を実際には子どもの実態に応じて選択したり併用したりします。
ただ一般には、5は子どもにとって難しく、かえって変な癖をつけてしまったり、1,2,3では、聴覚的な弁別力が背景にないと難しいかもしれません。

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「ご褒美ばかり与えていると、褒美がないと動かない子どもになる」?!

私はその分野の専門家ではないので、偉そうなことは言えませんが、タイトルのことばは、本質的な誤解ではないかと思います。

私も現場で、シールを貼ってあげたり、場合によってはガムをあげる、など報償を与えることがあります。
しかしいつまでもそうするわけでなく、ガムをあげる頻度を下げたり、誉めことばに変えたりして、徐々に報償の量や質を変化させています。ついには、特段の報償がなくても、その行動がとれる、それがこれまでの実際です。
もちろん、それは指導者の都合のためでなく、子ども自身の成就感、子どもの生活の質の向上のためです。

最近有効と感じているのは、
「さすが、○○の女王様(プロ)になりました」
「おお、5年生レベルをクリアしたね」
「3段レベルクリア」など。


「○○できないと、5年生になれないよ」というのは、あまり効果がないし、子どもの自尊心を傷つけるかな・・・。「○○できたら5年生になれるよ」の方がまだいいかな。少ししかできなくても、「5年生に近づいた」と肯定的に評価したいものです。

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大人の満足感ではなく、子どもの成就感

とても良い言葉と思いました。

「指導者にとっては練習、子どもにとっては遊びをめざす」
このことばにも通じると思います。



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