ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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ホームページからブログへ完全移転し、
「構音の指導研修DVD」を頒布し始めた頃から、
心のこもったメールや直のお手紙を頂いています。
本当にありがとうございます。m(_ _)m
全てにお返事するにはちょっと時間がかかりますが、
全て目を通しています。
皆様方の熱い想い、それぞれの場で多くの苦労を味わいながらも、
希望を求めてがんばっていらっしゃる方々の姿に触れることができています。
このブログが、少しでも励みになっているとすれば、
管理人としてこれほどの喜びはありません。
人の役に立っているのって、本当にありがたいです。
本当は、皆さんに私が支えられているのですが。
それぞれの場で、いろいろありますよね。
でも、この場でがんばっている人の輪ができたらいいなと思います。
つたないブログですが、今後ともよろしくお願いします。m(_ _)m
(この記事のカテゴリーに迷いましたが、
人と人とのつながりということで、あえて「プライベート」に)
「実質的には、学校加配でなく、地域加配」
北海道言語障害児教育研究協議会は、『通級による指導を理解していただくために』という文書を出しています。
(以下、引用)**********************************
(通級が)制度化されたことにより、法律によって地域の中で通級による指導を希望する全ての児童生徒に指導を受ける機会が与えられたことになりますから、地域に対する啓発や連携も大切な役割となります。一般に「加配」は学校へ加配されるものであります。「通級指導対応の加配」も同様ですが、併せて地域への役割を担った加配であります。
これらの趣旨が、校長先生をはじめ学校関係者に十分理解された上で、校内の他の職員や他の業務との調和を図りつつ、通級指導教室が設置されている趣旨が生かされるように担当教員の業務が行われることが大切です。
**********************************(引用、終わり)
法律上は学校加配ですが、実際には他校からも多数通級しているわけです。
他校通級のためには、在籍校との効果的な連携が必要です。
つまり、その学校の先生というだけでなく、事実上、地域の先生でもあるわけです。
「自分の学校の校務分掌優先」という「ポリシー?」のために、他校の通級指導を休みにするというのは、子どもの学習権にとってどうなのでしょうか?
ポリシーって、誰のためにあるのでしょうか?
他校通級そのものの是非はありますが、現在他校通級が存在している、通っている子がいるというのが現実です。
「全国ことばを育む親の会」の機関誌『ことば No.204』(2002年8月28日発行)では、「親の会の願い」として、こう述べられています。
(以下、引用)*************************
「本務に専念できる環境づくり」
全国各地では、先生方が『加配教員』だということで、校内の処遇は自由にできると、通常の学級の分科担任を命じられている先生や、補欠授業の要員にされている先生が数多くいます。(中には自ら希望する先生もいるということですが・・・)
これを改善して、本来の業務に専念できるようにすることで、指導できる子どもの数は増加する筈です。
そのためには、通級指導などの特殊性・専門性を地教委や設置校の校長先生をはじめ、設置校全職員によく理解してもらう必要がありますが、担当の先生の努力だけでは、不十分な場合が多いようです。
最終的には、だれからも専門職として認められるような制度を作る必要があります。
そのために、全国言語障害児をもつ親の会(注1)では、「言語障害教育教員免許」(注2)を新設することを要望しているのです。
*************************(引用、終わり)
(注1)現在「全国ことばを育む会」に改称)
(注2)現在は、言語障害教育を含めた「総合免許状」を通級担当に義務づける主張をしています。
親の立場としては、藁をもすがる気持ちで通級指導教室に相談に来られます。
親子の立場に立つ、という想像力を学校関係者は持つことが大切だと感じます。
ただ、だからといって、ことばの教室を初めて担当した先生個人を責めるのも筋違いでしょう。
対峙すべきは「個人」ではなくて「体制」です。
日本発達障害ネットワークは、平成18年7月3日、文部科学省に対して、「平成19年度文部科学省関係予算要望事項」を提出しています。
http://jddnet.jp/view/pdf_view01.php?a=86
その中で、「NPO 法人アスペ・エルデの会」は、以下の要望をしています。
(以下、引用)************************
3.専門家の育成と職員の専門性の確保をお願いします
*職員、教員対して、適切な研修事業を実施してください。
適切な支援を行う保健師、保育士、教員などの専門家は地域で現場の仕事のなかで育成するということをご理解ください。予算上、役割を担う人がいればいい訳ではなく、本当に専門性のある職員を育成ください。それが難しいなら、地域の専門家たちとの間で、ともに行政の支援プランを考えるよりよい関係を結び、地域の中で活躍できるようにビジョンをもって考えるようにして下さい。ビジョンなく、「都合よく」使われることでは、質の高い仕事をしている専門家が関与することは今後できなくなってくるでしょう。これから、発達障害も含めた、発達支援・子育て支援の専門性を大切にする地域と、そうでない地域とで、専門性の差がさらに広がっていくと予想されています。この専門性の差は、住民サービスの実質的な低下につながります。
************************(引用、終わり)
久しぶりに、このシリーズです。
側音化の指導の際、「口角」が話題になります。
つまり、左右のうち片方の口角を引く場合がある、
これをどうするか、ということです。
『側音化構音の指導研究』(涌井 豊著、1996年、学苑社)には
こう書いてあります。
「口唇の偏位を改善した後で舌の脱力・安定を図る」(p61)
一方、『構音障害の臨床』(阿部 雅子著、2003年、金原出版)には
こう書いてあります。
「口唇や下顎の横への動きを抑制したり、引かれている口角や頬部を押さえたりしても根本的な改善にはならない。」
「まず舌の不自然な力を抜くこと、つまり舌の脱力が重要である。」(p70)
この2つの文献を読み比べると、研修が深まるように思います。
「左側の口角を引くので、右側も引けば、舌の偏位も改善する」
という話も聞きます。
しかし、口角を緊張させれば舌も緊張しやすいです。
側音化構音は、
舌の左右の偏位の問題より、盛り上がりが問題の焦点です。
左右の口角を引いても、盛り上がりは改善しません。
「通級担当である前に、学校の先生なのだから、通級担当は一定期間で交代すべきだ」
「通級担当である前に、学校の先生なのだから、通級担当は校内の仕事を優先すべきだ」
昔からこうした議論はあります。
いろいろ話しを聞くと、今、さらにその傾向が強くなっているようです。
「通級学級に関する調査研究協力者会議」(山口 薫座長)は、
1992.3.30、以下のような答申を出しています。
「さらに、通級は、通常の学級における授業の一部に替えて行わわれること、他校の児童生徒に対して放課後を中心として指導している場合があることなど、教育形態や担当教員の職務の形態が特殊であるため、学校内においても、これに対する理解が必ずしも十分に得られない場合があることが指摘されている。
通級による指導を効果的に行うためには、各学校において、校長が中心となって、一般教員の理解を深めるとともに、校内就学指導委員会の機能の充実や協力体制の整備を図る必要がある。また、担当教員の職務の形態の特殊性にかんがみ、担当教員について校務分掌などの面において適切な配慮がなされることが望ましい。」
先生のための校内体制である前に、
通ってくる子どものための校内体制では?
(以下、引用)*********************
ア わかりやすさ 5
→書籍だけではわからなかったことが一目瞭然でした。
イ 学術的な正確さ 5
→ 文献も沢山載せさせていただき、購入しようと思いました。
ウ 内容の充実度 5
→すばらしかったです。
エ 実用度 5
→この春からの実践にすぐ役立つものばかりでした。
オ全体的な評価 5
→完成度が高くて驚きました。また、ご苦労、労力を考えると頭の下がる思いです。
そのほか
→またDVDができましたら、ぜひ送って下さい。
よろしくお願いいたします。
***********************(引用終わり)
(以下、引用)*********************
ア わかりやすさ 5
→DVDだと映像で見ることができるので、本で読んだときよりもとてもわかりやすかったです。
イ 学術的な正確さ (評価無記入)
→正確かどうか判断する知識がないので評価できませんが説明はわかりやすかったです。
ウ 内容の充実度 5
→(コメントなし)
エ 実用度 5
→ポカポンゲームを早速買いました。
オ全体的な評価 5
そのほか
→サ行音や歪み音、カ行音などの音別にすぐにDVDを見ることができると、より便利で使いやすくなるのではと思いました。改訂第2版も楽しみにしています。
***********************(引用終わり)
なるほど、音別にですね。
良いアイデアです。
技術的な問題と、音の例は一部だけ、ということを考えると・・・、どうでしょうか。 (*^^*)
(以下、引用)*********************
ア わかりやすさ 5
→サ行とシ、シャ、シュ、ショの違いがわかりやすかった。
イ 学術的な正確さ 5
→ 二人とも判断できるほど勉強ができてないので、コメントできません。
ウ 内容の充実度 5
→ 鼻息鏡の使い方など実際に映像があってとても良かったです。
エ 実用度 5
→ 構音指導の実際が、とてもわかりやすく説明されていて良かったです。
教材コーナーもとても良かったです。
オ全体的な評価 5
→ あれだけのものをきちんと作った先生の努力に敬意を表したいと思います。
追伸 ブログに書いていた教材一緒に作りませんか。話に乗せさせてもらっていいですか?今年、ちょっとばたばたしそうなので十分な協力ができない部分もあるのですが、よろしくお願いします。
***********************(引用終わり)
うれしいですねえ。教材コーナーに関心を持ってくださった方が、数名おられます。
この方にも、『改訂第2版』を無償で贈らせて頂きます。
ご感想を頂いて『改訂第2版』を無償とする期限はあさって(4月13日(日))です。
1 標準的な発達の場合、しりとりができるようになるのはどの時期までか。
A 幼児期
B 小学1年生
C 小学2年生
D 小学3年生
2 すぐ離席したり、わざとのいたずらが多く、構音障害を呈している小学1年生の子の指導で、最も妥当なのはどれか。
A 過去の問題行動を含めて反省させる
B 非指示的なカウンセリングをする
C 5分着席できたらシールを与える
D わざとのいたずらをきちんと叱る
3 発語のない6歳のダウン症児の指導で適切でないのはどれか。
A 身振り手振りに反応してあげる
B 指さしによる要求に応える
C 構音点(構音位置)を教える
D 場に合った音声言語を聞かせる
4 音韻発達を調べるのに、単独では評価しがたいのはどれか。
A 視写(写し書きする)
B 聴写(聞いたことばを書く)
C 復唱(まねして言う)
D 呼称(絵を見て名前を言う)
5 「カタツムリ」→「カカツムリ」、「トケイ」→「コケイ」の置き換えのある7歳児に対して、必ず掘り下げ検査すべき音はどれか。
A タ行
B カ行
C ツ
D マ行
6 「鼻から抜けるような声」との主訴に対して、鼻漏出のもっとも確実な検査法はどれか。
A 鼻息鏡をあてながら発音させる
B 水を飲ませる
C 風船をふくらませる
D ろうそくの火を吹き消す
7 サシスセソが一貫してタチツテトに置換している子の構音を指導する順序で、一般的にもっとも妥当なのはどれか。
A サ→セ→ソ→シ→ス
B サ→セ→シ→ス→ソ
C ス→サ→ソ→セ→シ
D ス→サ→シ→セ→ソ
8 文の音読レベルまで正音が出るのに、会話に般化しにくい場合の指導として、妥当でないのはどれか。
A 時間を制限して会話時に指摘
B 正音と誤音の単音での弁別
C ペンライトで舌緊張の有無を視診
D 長文での音韻抽出
9 カ行→タ行、ラ行→ダ行、サ行→シャ行の置き換えが一貫している機能性構音障害のある小学1年生への指導で、一般に、まず手がける音はどれか。
A カ行
B ダ行
C ラ行
D ナ行
10 「キ」が「チ」のように歪み、「シ」が「ヒ」のように歪む場合、指導方法として優先されないのはどれか。
A 舌を平らにする練習
B 舌出しでストローをはさむ
C 風船をふくらませる
D 肩と舌の力を同時に抜く
うそです。\(^o^)/
4月1日、お楽しみいただけましたか?
でも実際の話、私は教師よりも
エンジニアの方が合っていたかも、
と思うことがあります。
職場仲間では、特別の支援についての相談よりも、
パソコンの相談の方が多いのです・・・。(-_-;)
今回、
「視力を入力すると、自動的に”ABCD”が表示される
にはどうしたらいいか」という相談を受けました。
でも、実は私、エクセルが全くわかりません・・・。
N80ベーシックはわかりますが(わかる人はかなりマニアック)、
ビジュアルベーシックはさっぱり・・・。
でもやっと作りました。
できてみると、とても単純な計算式でした。
パソコン関係の相談に乗り、
結果として、先生方の校務の負担が減るなら、
特別支援教育への後方支援にもなるだろうと思っています。
世の中は今、急速な電子化。
プログラマーは、ソフトウェア開発とバグ修正の加重労働で、
次々と倒れている、人材が足りない、という話を聞くと、
胸が痛みます。
今第一線で活躍しているエンジニアは、
『マイコンBASICマガジン』の愛読者だった人が多いらしいですね。
懐かしい。
あのころ覚えたロジック、考え方は、
今では特別支援教育の「課題分析」に役だっていると思います。
(今回は、かなりマニアックな話題でした。m(_ _)m )
5 とても良い 4 良い 3 普通 2 良くない 1 とても良くない
(以下、引用)
********************************
・わかりやすさ・・・5
コメント→やはり、本を読むより映像と音声はわかりやすいです。
・学術的な正確さ・・4
コメント→日進月歩の研究の現時点では、また私の知る範囲では
正確だと感じましたが私が太鼓判をおせるものではないです。
気がついたこと
事例2で/sa/の側音化構音とありましたが、イ段に多いということを考えれば
イ段の事例の方が入ってきやすいと思いました。
音声記号ですが「ふうせん」の「ん」が/n/になっていましたが/N/?
大文字と小文字の違い??
・内容の充実度・・・5
コメント→ すばらしいの一言です。
・実用度・・・・・・5
コメント→痒いところに手が届くとはまさしくこの通りと思いました。
・全体的な評価・・・5
コメント→私も13年目を迎えますが、初めにこのようなものがあったらと思いました。
専門的なことの中からことばの教室に必要な部分を抽出し、わかりやすく説明されたことが現場にも即しているし、専門的でもあるし良かったです。また指導方法では指導前と指導後(改善後)だけでなく中身があり参考になります。映像でもあり画期的な内容です。今後の充実を祈っております。
********************************
(引用終わり)
音韻意識
1 音の抽出(清音)
2 しりとり
3 モーラ分解(清音、濁音)
促音
4 音の抽出(促音)
5 モーラ分解
長音
6 モーラ分解(長音)
7 長音の文字
拗音
8 音の抽出(拗音)
9 拗音の文字1
10 拗音の文字2
『日本LD学会第16回大会発表論文集』,p409より一部引用
(数字は原著ではローマ数字。他解説は省略)
こうした教材をデータで作っておくと、子どもによってアレンジして使えます。
主に「音韻認識」からのアプローチなので、視覚機能からのアプローチも
加えれば、さらに充実するというところでしょうか。
こうした教材を作ってみたいものです。
誰か一緒に作りませんか?
A4サイズで。
誰でも自由に改変してバージョンアップできるようにして。