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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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通級における障害カテゴリー

障害種別ではなく、一人ひとりの違いを見るのが特別支援教育の要ですが、
行政とやりとりしたり、見立てるための一つの情報としては、
障害カテゴリーを全く無視することもできません。

障害の概念をその歴史的経緯や法律、通達も含めて正確に理解することも大切です。


言語通級教育士 資格認定試験(試案)2
 

2 次のうち、通級における「言語障害」の定義に当てはまるのはどれか。

1 吃音 
2 自閉症
3 構音障害
4 場面緘黙
5 言語発達遅滞

a)1,3,4,5  b)1,3,4  c)1,3,5  d)3,5  e)3,4,5



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相談相手に手を合わせること

今日は、私的、公的を含めて、3件の相談をお受けしました。

相談で大事だと思っていること。

それは相談相手に手を合わせることができるかということ。

手を合わせるとは、

1 相談して頂いて、出会わせていただいて、ありがとうございますという気持ち。
2 相手のことやその関係、背景も含めて、そのエネルギーへの畏敬の念
3 相手の将来、本性を信じる気持ち
4 相手のことをよく理解しようとする気持ち

など、だと思います。

お互い人間ですから、なかなか理想通りにはいきませんが、
自分をかっこよく見せたい気持ち、
自分がやってやっているんだという気持ちが生じた時は、
ここの原点に戻ってこようと。

そんなことを今日は想いました。

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言語通級教育士 資格認定試験 1

現在、公的な研修で実習的な内容を組むに当たって、
実習には参加者の基礎知識が必要なことから、
事前に基礎知識が学べるようにできないか考えています。
たとえば、
クイズ$アネオリミ 構音指導特別編

http://kotobaroom.blog.shinobi.jp/Entry/114/


構音の評価と指導の優先順位を検討する上で、
欠かせない観点を含む問題を追加します。

1 次の機能性構音障害のうち、自然改善が期待しにくいのはどれか。
 a)タ行→カ行の置き換え
 b)ラ行の子音の省略
 c)キがチのように聞こえる歪み
 d)マンガ→マンガン のような音の付加

自然改善が期待しにくく、小学校でしか構音指導が受けられない
環境の場合、ことばの教室としての役割は慎重に検討する必要があります。
また、指導者や保護者にとってそれほど聴き取りにくくなくても、
成人してから苦労する事例がよく聞かれます。

他の困り感との関連はもちろん大事ですが、
過去と将来、現在、通級でしかできないこと、等を
総合的に判断することが必要です。

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発達外来主催のケース会議

meeting2.jpg








に参加してきました。

出席者は学校の先生、幼児療育、幼稚園関係の先生、
ST,OT、PT、支援事業課職員の皆さんなどでした。

あるSTからのケース紹介を受けて、
グループに分かれてインシデントプロセス法による
検討でした。

議論はハイレベルであり、正確な知識と豊富な経験に
裏打ちされた意見が多く見られました。

ケースについての質問も的を射ており、
ベテランの方ほど、子どものことをもっとよく知ることが必要、
とばかりに的確でズバリの質問をしていました。

多様な意見が出ましたが、ハイレベルな方々が集まると、
その結論には大きなぶれはありません。
おおよそ同じ方向にまとめられるのでした。

私が唯一発言させて頂いたのは、
子どもをこうしようという前に、
子ども自身はそのことをどう感じているのか、
という視点を大事にしたい、ということでした。

最後に私から教材発表の予定でしたが、
吹雪がひどくなってきたため中止となり、
次回に改めてということになりました。

ケース会議の内容にしても、職員の皆さんの
一生懸命さにも、とても刺激を受けました。

就職してからの現場研修がいかに大切か、
そして自分の知識と経験はいかに小さく、
修行不足であるかを改めて思い知らされました。

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カエルのおりがみ「ぴよんかえる」



http://www.origami-club.com/fun/jumpingfrog/index.html

できたあと、遊べるのがいいですね。

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ゲームの説明文でことばの学習

http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/inazuma/

好きなゲームをネタにすることで、
食いつきが全然違ってきます。

その単語が教科書に出てくる順番でなくても、
学年相当でなくても、
ことばの意味を調べ、わかることの
喜びを味わって欲しい、
ということが優先される場合があります。
自立活動の範疇において。

ホームページのゲームの説明文を読み、
意味のわからないことばに印をつけ、
その意味を教えました。
その単語を一枚ずつ、カードに書き、
箱からカードを取り出して、例文ができたら
一枚ゲット。

お遊びは、そのゲームキャラで作ったカードで
ばば抜きと神経衰弱。

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次年度の通級担当向け研修会

meeting1.jpg









次年度の通級指導担当教員のための公的な研修会を
そろそろ組み立てています。

要望が多く、今回主催者が理解してくださったのは、
年1回を2回に増やすことです。
1回目は基礎的な内容の研修、
2回目は中級的な内容です。

初級的な内容では、
検査と指導の基本を扱いますが、
子どもが単にできないことをできるようにするといいうだけでなく、
子どものつらさを内側から擬似的に体験する内容に。

中級的な内容では、子どもの見立てから指導仮説を
どう立てるかを徹底して鍛える内容にしたいと
考えています。

新しく担当した先生や、担当が一人しかいない教室では、
仲間同士で事例を深め合うということができにくいです。

グループ毎に、一つの事例について話し合う機会を設けることで、
協議する力や、アセスメント力をつけることができれば
と考えています。

最後のコマでは、実際に教材を作ってみて交流します。

簡単に言うと、特別支援教育士の指導実習のイメージです。

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鬼は外、福は内ゲーム



節分なので。

牛乳パックで作った箱に豆を投げ入れたら、
ポイントゲット。

豆がなかったので、ブロックで代用しました。

結構たのしんでくれました。

製作時間15分

ねらい
1 粗大運動、協調運動
2 簡単な足し算
3 コミュニケーション

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教育困難の中学校

zetubou.jpg






私の初任は中学校で、地域で3本の指に入る
教育困難校と言われました。

校舎は、まさに柱以外は全て破壊されました。
殺人以外の非行は全てそろっていました。
対教師暴力で骨折した先生もいました。
いじめの手段も一通りそろっていました。

授業はあちこちのクラスで不成立で、
学校全体が休み時間なのか、授業時間なのか
わからない状態でした。

私はと言えば、教材研究も中途半端に
部活の指導に時間をとられ、
帰宅後は疲れ切っている中で、問題行動をとる生徒の
保護者に連絡を取るなどしていましたが、
行き違いも少なくありませんでした。
深夜まで家庭訪問に出かけたりもよくしました。

翌日の教材研究や学級経営の準備もままなりませんでした。

人事は3名が新卒で、そのための新卒指導教員の先生も新卒でした。
若い先生方ばかりで、ベテランはほとんどいませんでした。
学校全体が地域の信頼を得るのが難しい状態でした。

先生方の飲み会は、お通夜のように暗いことも
少なくありませんでした。

赴任当時は、ゴールデンウィークまで
生きていけるだろうかという不安にかられました。

今にして思うと、発達障害があると思われる子ども達が、
割合として多くいたように思います。
もちろん、環境的な要因がその状態を助長させていた部分も
多々ありました。
何か病気だろうというような認識は持っていましたが、
詳しくはわかっていませんでした。
当時は発達障害という概念自体が整理されていない時代、
LDといえばレーザーディスクと誤解された時代でした。

周りもたいへんだったけど、一番たいへんだったのは、
本人たちだったでしょう。

今にして思うと、もっとこうすればよかったという心の痛みを
覚えます。
ただ、新卒の私にとっては、あのときはあのときで
限界だったのではないか、
数多くの失敗体験から学んだ今だからこそ、
色々なことが言える、とも思えます。


成人してから、あるきっかけで彼らに会いました。
敬語で話しかけてくる姿を見て、立派な成長に感動しました。

今だけを見るのでなく、過去の経緯や未来へのつながりの中の現在、
という視点で学校を、地域を、先生方を、子ども達を見ることの
大切さを想いました。

そして、よそ者としての視点ではなくて、
私にできないことは人に求めない、
その現場で自分が担任をしていたら、という想像力を発揮して、
その大変さを感じ取り、労をねぎらい、
悩みに寄り添うという姿勢を
これからも大切にしたいと思ったのでした。

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カレンダー、季節の指導



他はわかるけど、「一週間」がわからない児童に、
「一週間」の帯の紙をノリで貼り付ける。

子どもの好きなキャラクターを印刷しておいて。


season.jpg









季節カードを当てはまる月に貼る作業。
経験的な知識を想起させながら、
季節のイメージを共有しながら。


※それぞれ子どもの実態に応じて作っていますので、
カレンダー、季節の指導は
みんなこのようにやればよいということでは
もちろん、ありません。

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戸部けいこさん

『光とともに』

自閉症への誤解と偏見に苦しむ関係者の方々に、
どれだけ励みとなったことでしょう。

この本によって、福祉の道をめざすことを決めた方もいます。
各小学校の図書室にも多く置かれ、たくさんの子ども達が
今でも読んでいます。
教育的な影響はきわめて大きいです。

あまりにも早い死です。


この本には、同じ痛みを分かち合う「切なる願い」が
込められているように感じます。

***

最近こちらの地方で療育の世界に身を捧げてきた方々が
次々と退職、転勤、という話しが入ってきています。
たいへん惜しい方が現場を去っていきます。

次代を担う私たちは、先輩方が残してくれた
「切なる願い」を自らの願いとして引き受けたいと思うのです。

心の痛みがあるからこそ、願いがわいてくるのでしょう。
人の痛みがわかるからこそ、自分の痛みを引き受けることができる。

本当の「願い」は、他人の痛みを自分の痛みとして感じることの中にある。

以前にも書きましたが、
私が初めてことばの教室を担当した時は、「むりやり人事」でした。

赴任先の校長、教頭が、転入予定の私に頭を下げて、
「誰も希望者がいないのです。何とかお願いします」
と直談判されたのでした。

当時は「ことばの教室」という名前すら知りませんでした。

その後1年ぐらいは、教室の同僚に文句ばかり言っていました。
「むりやり担当にさせて」
「普通学級を担当したかったのに」

この道20年の大先輩の同僚の先生は、1年後の定年退職間際に
おっしゃいました。

「ya先生。3年でも、5年でもいい。1年でも長く担当して欲しい。
普通学級のように1年で替わっていいような場所ではないんです。
むりやり担当になったのは大変申し訳ないと思っていますが、
通ってくる子ども達のために、何とか残って欲しいのです」

当時私は理解できませんでした。
「だれもいないからと言って、よそから来た私をむりやり担当させておいて、
また残れなんてひどいです。普通学級に戻ります」

しかし、そういいながら、私は心の中では迷っていました。

20年のベテランの先生の退職後、教室には1年目、2年目の先生しか
残らなくなります。

親御さん方に「仏様」と呼ばれていたあの先生の「切なる願い」を
ここで断ち切ってしまっていいものかと。

そして思い出していました。

初めて出会った、「高機能自閉症」の青年との
楽しい指導の日々、退勤時の車の中で、
彼の天真爛漫な姿に涙したことを。


3月中旬、私は前言を撤回し、担当を継続する旨を表明しました。

最後の離任式、出発式には、そのベテランの先生の元に集まった
たくさんの親子が涙ながらに感謝のことばを述べていたのを
今でも忘れません。

そして13年、私は自分の運命が間違っていなかったと確信します。

彼らの「切なる願い」をこれからも胸に刻みながら、
通ってくる子ども達のために、
支援を必要とする子ども達のために、
これからもがんばりたいと思っています。

***

戸部けいこさん、ありがとうございました。
私はあなたの切なる願い、理想の社会、教育が実現するよう、
生きていきます。

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乳幼児のことばの発達2





子どもは無意識のうちに、舌を上下の唇ではさみ、
ブーッと吹き出して唾を撒き散らしました。
相手は思わず「ワー」と叫びました。
それがおもしろかったようで、しばらく「ワッハッハッハー」と笑いました。

そして何と、今度は相手の反応を引きだそうと、
わざとブーとやり始めたのです。

初めは舌をうまく挟めませんでした。
つまり随意的に挟むのは初めてだったのでしょう。

しかしすぐコツをつかみ、安定してブーの音が出せるようになりました。
反応してやると、待っていましたとばかりにゲラゲラと笑います。
 
場所が変わると全くやらなくなりましたが、
相手が誘導すると、「わかった」とばかりに、またやり始めました。

お口で音を出すと、相手が反応してくれる。

まさに構音の獲得の原初的な姿が現れてきました。
 
楽しい、通じる、関わってくれる。

このことと構音とは、切れない関係があるように思います。

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専門家チーム会議



今日は専門家チーム会議でした。
私の担当ケースはこれからなので、
今回の会議では、他の委員が相談を受けた
7ケース12名についての検討を行いました。

内容は幼稚園から高校までバラエティーに富み、
一貫した支援の重要性が改めて認識されました。

前回までもそうでしたが、今回もやはり、

1 情報収集、アセスメントをいかに充実させるか
2 相談後の手立てをどう構築するか、どのように地域を育てるか

が議論になりました。

情報収集では、小さい頃の情報が集中している保健師の協力が
大切であり、今後の手立てを考えるには、生まれてから就学までの
生育歴などの情報を教育サイドでしっかりとらえる必要性がある、
と強調されていました。

また、アセスメントの一つである「検査」の機会をいかに保障するかも
話題になりました。

また、各方面の相談の履歴があるケースでは、
それまでの相談歴の情報をいかに集約するかも課題として浮かび上がりました。

相談後の報告書では、紙を送付するだけでなく、
相談員が直接持っていき、文字では表現できないニュアンスを伝えたり、
その後の学校の様子を聞いてくるべきだ、
という意見も全くその通りと思いました。

単年度で終わりでなく、継続的なフォローが必要という意見もあれば、
この事業だけで全てのケースのフォローを継続することは不可能であり、
いかに地域を育てるかが課題であるという意見も・・・。

各委員の前向きな提案は、おそらく巡回相談事業の元々の制度設計を
超えた理想的な体制であり、やはり、お金と時間の問題になってくるようでした。

理想と現実との狭間で、なんとも胸落ちしない心境は、私も全く同じでした。
もっと丁寧に、もっと継続的にやりたいのですが、一方では、
私も受け持ちの子の指導を休ませて頂き、
こうした事業に参加させて頂いているという
二律背反を抱えながらの協力です。

ただ、実は、もっと胸落ちしないのは、
子ども達にもっと丁寧に関わりたいが、人も時間も不足して十分にできない
と感じている学校現場の方々なのではないか、
レポートを読むと、その大変さがとても伝わってきました。

もちろん、一番大切なのは、本人の思い、家族の思いですが、
関わる方はみな、子ども達の幸せを願っていることも事実です。

私の方からは、ことばの教室の利用ケースについて、
通級と学級担任との連携をいかにやりやすくするかについて、
ケースごとの実態に合わせた形で提案させて頂くのが、
精一杯でした。


最後にある専門家からの指摘は、全くその通りと思いました。

「この相談業務は、スーパーバイズではなく、コンサルテーションです」
「こちらが専門家で導く側で、向こうは導かれる側という関係ではなく、
向こうも現場の専門家だという対等な関係でなければなりません」

これまでと同様これからも、
上から目線にならないよう気をつけながら、
仲間として、関わらせて頂ければと思いました。

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乳幼児のことばの発達

保護者の同意が得られたので、乳幼児のことばの発達の様子の
一例について書きます。

まだ歩けず、初語はありませんが、
(「標準」から見ると、要経過観察というところ)

逃げるおとなをハイハイで追いかける→追いついてつかむ
→肩車→ジェットコースターのように回旋落下して抱かれる
→布団の上まで連れて行かれる→布団の上に寝かされる
→くすぐられる→逃げる大人をまた追いかける

といった長い行程を楽しむようになりました。
同じ行程が繰り返されることで、次の行程を
明らかに予測して楽しみにしている反応がみられます。


ことばはなくても指差しはあり、
気づいた対象物を単に指さすことから、
「これをとって」の要求の意味を含めた指差し、
そして最近は、「この箱を開けて」と大人に渡す行動も出てきました。

「これは○○だよ」と教えても全く聞いていないが、
子どもが指差しで要求することにことばを添えてあげると、
それは聞いている感じ。

「いないいないバー」をすると、「バー」だけを
復唱したかも、と思うこともありますが、
偶然かもしれない。

ただ、ブッブーとか、カッパーとか、
意味はないが音を出している様子が見られ、
子どもの行動に擬態語で応じてやると、ハハハハーと
笑うということ。

ラジオ体操を見て、何となく真似する手の動きも出てきました。

****

このお話しを伺っていてほのぼのとしました。

「ことば」はまだないかもしれませんが、内言は確実に増えているなと。


関わる側は、これを教えてやらなきゃというよりも、
一緒に楽しめるということ。

その長い行程自体も、大人の側が一方的に作るのでなく、
子どもと「ともに」できていく、ということ。

「教えてやらなきゃ」と思った瞬間、互いに不自然になってしまいます。

乳幼児期に特に大切と思うのは、

教え込むのでなく、子どもの要求すること、
関心を寄せていることにことばを添えること。
要求がかなうことで、人に要求する→かなう という
人と人との関係の基礎が作られる、
それが「ことば」になっていくこと。


実は、これは構音指導でも言えることで、
単にクンレンで改善するということだけではなく、
(もちろん、クンレン的アプローチが必要なケース、時期はありますが)
その練習の過程自体が思い出として同時に刻まれていく
ということも、いつも感じている必要があるように思っています。

「ことばの発達」には楽しい、守られている、ということがやっぱり
根本として大切だなあと思うのでした。

そして「特別支援教育」というのは、「障害のある子だけに通じる特別な教育」
ということではないのだ、と改めて感じたのでした。

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会話すごろく 修正版



ブログの読者から、オールシーズン用に改変した
会話すごろくを送ってくださいました。
ありがとうございます。
せっかくですので、お許しを得て、ブログにアップします。

他の修正点としては、
・フォントを拡大した
・文字ひらがなにした
・罫線の色を変えた
ということです。


ダウンロード 会話すごろく修正版(xls)


蛇足ですが、先日、会話すごろくイラストバージョン
http://kotobaroom.blog.shinobi.jp/Entry/351/
をやっていて、「楽しいこと」のマスに止まった子どもが
「ya先生と遊ぶこと」という意味のことを言っていて
うれしかったです。
その場の思いつきかもしれませんが、
それでもそう言われるとうれしいですね。

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私たちの研修課題

好評につき、自主研修会第2弾を手弁当で開催、
2日間開かせて頂き、のべ8名の参加を頂きました。
中には他の障害の特別支援学級の先生も参加されて、
有意義な内容になりました。

すてきだなと思ったのは、前回のケース会議に比べて、
参加者の質問が増えたこと、質問の内容も
核心を突くことが増えたこと、があると思いました。

この分野の仕事では、知識も大切ですが、
最後はセンスだと思っています。
それぞれセンスが磨かれていると感じました。


以下、一般に、今後の課題と感じていることを載せます。


・WISCの結果は、言語性IQ、動作性IQ、全検査IQだけでなく、
群指数や下位検査のデータもみたいものです。
できれば検査時の子どもの反応も。
別の医療機関等のデータの場合は子どもの反応が情報として伝わってこないことが多いので、せめて各数値だけでも全て載せた方が良いでしょう。
また別の機関で検査をすることが事前にわかっていれば、通級時の子どもの様子を手紙にして送ることが必要と思います。検査の解釈には日常の情報が不可欠です。


・学級担任等からの情報収集では、情報の観点を明確にすること
→ケースレポートでは、学級担任、保護者からの情報収集に
苦労している様子がうかがわれました。
どんな情報を仕入れたらよいか分からないというともあるでしょう。

1 学習面
2 基本的生活習慣
3 言語コミュニケーションの状況(特に休み時間の過ごし方)
4 社会性
5 行動面
6 運動面
7 現在の支援体制、校内で使えそうなリソース
8 器質面(視力、聴力、その他投薬など)
9 得意なこと、興味、その他

というように観点を予め用意し、観点に沿って質問すると良いでしょう。
もちろん、担任の先生は急に聞かれても答えられませんから、
予め観点をFAXやお手紙などでお知らせし、後日お話しを伺う
というようにします。
また40人から抱えている学級担任の先生には、
子どもをそこまで詳しく見られない、ということもあります。
その事情はそれとして敬意を払い、
それ自体が一つの情報となります。

大部分を過ごすのは学級、家庭であり、通級時の行動観察は、
週1回の断片的な情報に過ぎない、というおさえが大切です。
逆に言えば、学級担任、保護者等からの情報は、
通級の指導内容を検討する上で欠かせないと言えます。
 もちろん、それが全てでもありませんし、通級指導内容の優先順位を
検討する際には、通級で効果が上がりやすいこと、あがりにくいこと、
通級や学級それぞれで、できること、できないことを明確にする
必要もあります。

情報を発信することも大切ですし、情報を入手することは、もっと大切です。
私自身の反省も含めて。

また、学級担任に電話をしづらい、電話してもつながらないと言う悩みが
多くあります。これを解決するための手立てを紹介しました。


・指導の手立ては、情報の収集の中にある
→その子の指導方法はどこかの本に載っているのではなく、その子自身の中にある
 一般に、安易な指導プログラムが魅力的に感じてしまう背景には、
情報収集と総合的判断をどのようにしてよいかという悩みがあるのだと思いました。


・教育相談のやり方、流れの研修、バージョンアップを
→ちなみにうちの教室の教育相談は、かなり丁寧に行っている方だと思います。

1 教育相談受付
2 生育歴調査票の郵送と事前返送、学級担任等からの情報収集
4 事前の全体打ち合わせを行い、事前情報を元に検査法の選択と保護者面談の視点を確認
5 教育相談実施。保護者担当・子ども担当に分かれ、それぞれ複数の教員を配置し、複数の耳、目で確かめる

6 別の日に事後打ち合わせを行い、全ての情報を元に、総合的な判断と、通級妥当の判断を含めた支援の方策を話し合う


通級担当の人事がネコの目のように変わるようになってきている現在、全員で打ち合わせ議論することで、経験の浅い先生へのフォローを初めの時点でしっかりしておくことが必要と感じます。教育相談業務を全員で取り組むことが、それ自体貴重なケース研修になります。
今の職場に転勤した時点で既にこの丁寧な体制はできていましたが、観点をより明確にし、検査法の選択肢が増えるようになったのは、ここ数年のことと思います。

通級対象が拡大した影響で、相談内容も多岐にわたるようになったこともあり、情報収集すべき観点もそれに合わせて増やさなければなりません。
関係者の負担になる部分もあるかもしれませんが、正確な判断と支援の手立てを構築するには、情報の収集と整理をきちんと行うことが大切だと思います。子ども目線に立てば、一時の負担より、これからの幸せ、です。


いずれにせよ、お忙しい中これだけ自主的に集まってくださった方々、
とても感謝感激、通級の未来は決して暗くない、そう信じたいと思いました。


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「プランニング」「注意」にアプローチする教材

ルリア・ダスモデルによって作られたDN-CASという検査では、

認知処理過程である、

同時処理
継次処理

に加えて、

注意
プランニング

を測ろうとしています。

「プランニング」とは、
http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/kensa/dn_cas.html
での説明でもあるように、

「提示された情報に対して、効果的な解決方法を決定したり、
選択したりする認知プロセス」
ということです。

また、「注意」とは、
「提示された情報に対して、不要なものには注意を向けず、
必要なものに注意を向ける認知プロセス」
 
とあります。

最近私は、プランニングと注意が非常に重要な視点であると
感じています。

学力やコミュニケーションの支障の背景として、これらの視点で
考えた方が良い場合が少なからずあるのではないかと。

WISCの「数唱」とりわけ「逆唱」が標準的な力だったとしても、
(順唱は短期記憶、逆唱はワーキングメモリ、などと言われますね)
DN-CASの「注意」の各下位検査は
低く出る場合があり得ます。

プランニングと注意を治す、とか、力をつける、ということを
直接意図するというのはどうかとも思いますが、
きっかけの提供という意味では、意味があるかもしれません。


1 「赤白旗あげ」
→「赤下げないで、白下げる」というやつです。
ことばを「注意」して聞きながら、「下げない」「下げる」の
ひっかけにもひっかからないようにしながら、
動作に移すという過程を楽しみます。

応用的には、先生がわざと間違えているのを目の前で見せながら、
それにつられないように旗を操作する、というのはいかがでしょう。

実は家に、「赤あげて」の録音の入った教材があります。
ベネッセの教材は完成度が高いので驚きです。
いつかは頂きたいとねらっています。


2 「船長さんが言いました」
→「船長さんが言いました。立って下さい」など
船長さんが言った時だけ指示に従います。
「部長さんが言いました」の時は従わない。
はじめに聞いたことばを聴覚的に把持しながら、
次の指示内容を理解し、従うかどうかを判断し、
動作に表す過程を楽しみます。

やはり応用的には、目の前に先生がわざと間違えているのを見せながら、
それにつられないように注意を維持しながら、妨害刺激を
コントロールしながら旗を操作する、というように。


3 「あっちむいてほい」
→以前の記事にも書きましたが、相手の指先の動きに釣られないように
首を動かすことが難しい子がいます。
あるいは、いつも首を同じ方向にしか動かせないなど。
こうした子は、妨害刺激に反応しやすく、多動の様相を呈していることが
あります。
この遊びができるようになるからと言って、すぐに多動が改善する
ということではないでしょうが、
妨害刺激をうまくコントロールする過程を楽しむということは
決して無意味でないと思うのです。それが日常に応用するための
きっかけ作りになるならば。
そして簡単な遊びですから、親御さんにも負担をかけずに
家でも取り組めます。


4 「ウノ」
→色を合わせるか、数字を合わせるか、その他各種要素を
検討して実行し、その結果をフィードバックするプランニングの力が求められます。
ばば抜きなどのトランプ、カードゲームにはそうした要素が
たくさん含まれていると思います。


こう考えると、プランニングと注意は、全く区別することは難しい、
お互いに関係し合っている能力なのではと思いますが、
まさにその通りということのようです。

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そのおもちゃ捨てるなら教材に 4



回す動きが、指の動きや、手首の回旋の運動になります。
文字を書くときの手の運動を評価して、指導の必要な子に。

ただ鳴らすだけではおもしろくないので、
すごろくでカードゲットするたびに鳴らすとか、
遊びの中で取り入れては。

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そのおもちゃ捨てるなら教材に 3



ブローイングに使えます。

左上は笛。
3つの中で、ブローイングがもっともソフトです。

右上のは、吹くとメロディーが流れます。

下のは誰もが見たことがあると思いますが、
小さな玉を吹き上げ続けるおもちゃ。
ところが玉が見あたらないので、
代用品を探しています。

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そのおもちゃ捨てるなら教材に 2



目と手の協調運動、追視(眼球運動)に。

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そのおもちゃ捨てるなら教材に 1



我が家は、頂いたおもちゃ、買ったおもちゃで収納の限界です。
子どもが大きくなり、捨てるおもちゃだというので見に行くと、
私には教材の宝庫に見えたのでした。
「いただき!」

ポケモンの的当て。
雑誌の附録です。

手前は、この附録と関係ないですが、
新聞紙を丸めて袋に入れた物。

この2つを組み合わせることで、教材完成。

倒れると課題が書いてあるようにしてもいいし、
単純に倒す競争にしてもいいでしょう。

割り箸でゴムでっぽうを作って当ててもよし。
鉄砲を作る過程でも、色々な指導のねらいに使えます。

目と手の協調運動に。
課題導入時に。

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自主教材 会話すごろくイラストバージョン

sugoroku1.JPG










前回紹介した会話すごろくは、字ばっかりなので、
質問をイラスト化しました。

節分の季節に合わせて、鬼がゴール、
途中で豆に止まったら、豆カードをゲットし、
カードの多い人が勝ちにしてもいいでしょう。

必ず答えて欲しい質問がある場合は、
「必ず止まる」というカードを作ってその質問のマスに
貼り付けてもいいでしょう。

これだけイラストを使うと著作権が心配なので、
ダウンロードはやめました。
もし万が一欲しい方がいましたらメールください。

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K-ABCの解釈 5

同一尺度にsとwが混在しているとき、
その尺度の標準得点は注意深く扱わなければならない。

→これも当然ですね。
 これらの注意事項を深く理解していれば、
IQを絶対視することにはならないだろうと思います。

つまり、検査をするには、そして検査結果を解釈するには、
その検査の理論的背景をきちんと理解していなければなりません。

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DN-CAS

主訴と当該児童の認知特性などから、K-ABCではなく、
DN-CASが妥当と判断される相談事例に出会っています。

DN-CASの経験は浅いので、ちょっとどきどきしていますが、
改めてマニュアルを読んでみると、

IQは100が標準で、標準偏差は15
下位検査の評価点は、10が標準で、1標準偏差が3

ということは、WISCやK-ABCと同じですね。
つまり、下位検査間同士で比較できるということです。

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K-ABCの解釈 4


「不安」「注意の範囲/被転動性」「集中力(の弱さ)」が影響因として成り立つのは、
下位検査中に子どもが不安や注意の問題を示したという観察が伴う場合に限られる。



プロフィール分析表にある「不安」「注意の範囲/被転動性」などは
その表だけを見て判断してはいけないということですね。
WISCのプロフィール分析表にも同様の項目があります。
が、私はプロフィール分析表はあまり使いません。
あまり使わないという人がけっこういます。
基本は、各下位検査の特徴と周辺情報とを合わせて
自分の頭で考えた方が妥当性が高い、と経験的に感じています。

だから、もともと「不安」などの項目は参考程度にしか考えていませんでした。
それでよかったのですね。

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