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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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人事

早いところでは、内示が出た頃ではないでしょうか。
残念な話し、寂しい話しもありますが、
うれしい話し、期待できる話しもあります。

通級担当を含め、担任は全て一年で交替することを
決めている学校もあれば、
これからそのことも含めて話し合うという学校もあります。

ある先生に尋ねられました。
「ことばの教室の先生は、一年で替わってもいいのですか?」

含みのある質問でした。

私は、通ってくる子ども達、親御さん達の立場に立って
考えて頂けるとうれしい、とお話しさせて頂きました。

これから教室が形になっていく学校だけに、
初めが肝心だと思いました。

聞いてくださった先生は、とても責任感のある先生です。

話しが良い方向に行くことを祈っています。

1年、2年の経験では、まだまだ何もわからない状態です。
私自身振りかえってみると。

今日、全国公立学校難聴言語障害教育研究協議会の資料に
目を通しました。

どこの地域でも、担当の専門性が課題になっているようです。

STの免許を教員も取れるように、との意見もありましたが、
STのカリキュラムは、どちらかというと医療系に重点が
置かれています。

学校教育に参考になる部分もありますが、
(アセスメントとか評価とか、エビデンス・ベーストの厳しさなど)
ナトリウムイオンがどうしたとか、外胚葉由来だとかの知識は、
教育にはすぐには必要ではないでしょう。

基本的に、私たちの分野は教育です。
学級担任と連携しながら、教科書を横目で見ながら、
「育てる」のが仕事です。
構音指導だって、医療行為と言うよりは、育てる行為でしょう。

「治すものではなく、育てるもの」

であれば、教育の専門免許状を作った方がいいと思うのです。

文部科学省は早く、通級担当の専門免許制度を作って下さい!
と叫びたくなります。

通級担当が一年で替わることが当たり前のように語られたとき、
とても落胆した表情をされていたのは、ケース会議に出席されていた
医療関係者でした。

昨日まで皮膚科だった先生が、
今日から小児科を標榜するようなものですね。

毎年担当科を順繰り回す総合病院に、
あなたは病気を診てもらいたいですか?

医療と教育は違いますが、
分野の専門性という部分では同じです。



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一日6ケース 薄利多売?

今日は久しぶりに、一日で6ケースの指導がありました。
文字通り、トイレに行く暇もなく、指導が終わったら、既に
次の子が控えているという状態でした。
さすがに疲れますが、それ以上に、
子どものニーズや手立てをじっくり検討する時間がとれずに、
次々とこなす形になったということが残念です。

これでは通級の役目を十分果たし得ない、という危機感を持ちました。

指導記録は持ち帰り仕事でした。
電子化を試みていますが、その場で書けないのが致命的に思います。

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すばらしい先生と保護者

こちらにいらっしゃる「他校通級」だけでは足りないので、
自校のリソースと平行で支援を行う体制を組ませて頂きました。
 

具体的には、言語特別支援学級へ週1~数回「自校通級」し、
週1回、こちらにいらっしゃる「他校通級」との併用です。


先方の学校のコンセンサスを得るのに苦労されたようですが、
試行的な位置づけとして、まずは認めてくださったようです。


先方の先生は、センスややる気がすばらしく、
このケースに限っては、私の指導記録をそのまま送信しても良いと
判断しました。
親御さんも快く了承してくださいました。
先方からも指導記録が送信されてきて、電話でのやりとりもできて、
きわめて良好な連携が取れています。


子どもの見立てや指導の手立てはすばらしい。
私が初期から関わらせて頂いた先生なのです。


実は、臨時採用の先生です。


子どもの状態像がみるみる変わっているのです。
通級の基本は自校通級だということを改めて実感しました。



指導記録には、専門用語を使うのが原則です。
発音の記録は、発音記号で。
構音指導は、発音記号でアセスメントし、発音記号で指導計画を立て、
発音記号で指導するからです。
日本語の「あいうえお」の体系では、構音指導はできないのです。
たとえ日本語にある音の指導であっても。
それは国語の指導とは全く異なるものです。


初任者には、発音記号がわかりにくいからわかりやすく、
という議論もありますが、
それは通級担当のめまぐるしい人事異動の問題であって、
指導記録の書き方の問題ではありません。


医者のカルテが専門用語なので、素人にわかりにくい、
と文句を言う人がいないとの同様です。


素人にわかりやすく書いたら、
カルテは一回の診察で何十ページにもなるでしょう。
それでは、患者と向き合う時間が犠牲になりますね。


教員は医者とは確かに違います。
しかし、通級担当の専門性は、今の教員養成カリキュラムでは
とてもとても、足りないのです。
特別支援学校の免許だけでは足りないのです。


特別支援学校の専門性と、普通学校の通級指導教室の専門性は、
確かに共通部分もありますが、全く同一視はできません。


お手紙は指導記録とは別に作るものです。
なぜなら、指導記録とお手紙とは、その目的が全く異なるからです。


指導記録は、科学的、客観的、クリティカル・シンキングが前提です。
(もちろん、関係論など、「客観性」そのものに本質的な
問いかけをする学問領域があることを否定するつもりはありませんし、
それも一つの学説であると思っています)

一方でお手紙は、先方の苦労をねぎらい、
通級時の子どもの様子をお伝えして、共通で取り組めることを
一緒に考えることが目的です。
ならば、手紙だけでは不十分で、やはり双方向のやりとりが重要です。


しかし、この先生に限っては、センスと熱心さがすばらしく、
指導記録をそのままやりとりしているのです。
こんなことは、過去にも、これからもあまり例がないでしょう。


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結構みんながんばっていると思う

地域の商店街が主催する子ども祭りの行事に参加しました。
これだけの人数の子ども達が集まるのを見たのは、
学校以外では久しぶりです。
うちの学校の児童数ぐらい集まったのでは。



定番のスマートボール。

D1002117.JPG












定番の輪投げ。

その他、クジなど、昔ながらの遊びです。

夏のお祭りに比べると、格安料金でした。


D1002116.JPG













プレート型のマグネットは、S極の筋とN極の筋が交互に
配列しているとは知りませんでした。
その配列の特性を利用して、チョウチョがひらひらします。
本物そっくりの動きです。
私は知らなかったのですが、結構有名なようですね。

科学のコーナーでは、このような工作コーナーを、5名のスタッフが無料で提供していました。
そのスタッフは、子どもの扱いがとてもうまいなあ。
子どもに任せる部分と手伝う部分が絶妙。
年齢に合わせた対応をしているし、
多人数への目配りもすばらしい。

もしかして元、または現役の学校の先生?
ふと横を見ると、元同僚の先生が、
あちらにも先生が。
スタッフはほとんど教育関係者のようですね。

私も休日には、自分の得意分野のボランティアを
してみたいとも思っているのですが、
体力と時間に自信がありません。
退職後はやりたいな。

横でツンツンしてくる子が。
ああ、こんにちは。来ていたのね。
親子でいらしています。
地域行事に連れてきて下さって、ありがとうございます。

最後にビンゴゲーム大会。
例年と違い、今年はプロの司会を雇ったのですね。

商店街スタッフの決して上手でない(失礼!)進行に
比較して、プロの司会はうまい。

司会だけでなく、スタッフの係分担などの指示、
客の動線や反応への敏感なアンテナ、
声かけ、数字の読み方の声のトーン、回数に至るまで、
いちいちすばらしい。

多人数の子ども達を動かすのは、専門性と慣れですね。

なんだかんだと言いながらも、
学校の先生も、子ども集団を動かす力は、
地域の中では優れている方のでは。

気がかりな家族、親子も、地域行事に参加して下さっていて、
様々な制約の中でも、子育てを何とかしていきたいという、
願いのようなものを感じて、なんだか少しほっとしたのでした。

教育は学校だけでするものではないし、
教師は地域の状況をもっと知る必要があるし、
関係者をもっと信用していきたい、
と前向きな気持ちになれたのでした。

商店街の皆さん、楽しい企画をありがとうございました。

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イクメン

どこかの区長さんが育児休暇を取るというニュースが
大々的に報道されていますね。

「イケメン」をもじって、
育児をする父親を「イクメン」と言うそうですが、
「イケメン」と言われることに全く縁のない私は、
「イクメン」と言われることで満足しようと思っているのです。

私   「最近、私はイクメンです」
Aさん 「イクメンって何ですか?」
私   「育児をする父親のことです」
Aさん 「え? ya先生は休職中なんですか?」

----

私   「最近、私はイクメンです」
Bさん 「イクメンって、まだイケメンじゃないけど、
     これからイケメンになりそうな人のことですか?」
私   「・・・」(動詞の活用形じゃないんだから・・・)


知名度はまだまだというところでしょうか。

----

世の中、イクメンどころか、両親そろって仕事で夜中まで帰ってこない。
孤独に寝て、朝、ひとりで起きて、両親はまだ寝ていて・・・。
朝食は用意されていないか、されていても菓子パン一個が
テーブルに置いてあったとか・・・。

そんな家庭が増えています。

最低賃金や労働条件の保障もままならない現在・・・。

いろいろ議論はあるけれど、
やっぱり子育て環境は良くはなっていないのでは?

自分には何ができるのだろうといつも思っています。

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「修了」か「終了」か

前任校では、ことばの教室の修了判定会議で
修了と判断された子には「修了証書」
継続の子には「努力賞」
修了ではないが、卒業のために通級を終わる子には「奨励賞」
が授与されました。
パソコンが得意な私が賞の製作に携わったのでよく覚えています。

何か違和感はあったけれど、当時は理論的に違和感を説明できず、
昔ながらということで、慣例に従っていました。

修了式には来賓が出席し、
「修了できなかった子ども達」の前で、
「修了生の皆さん、修了おめでとうございます。
ことばが治り、これからは自信をもって暮らして下さい」
と挨拶。

ICFという新しい障害モデルが登場し、
通級対象が変わってきて、この昔ながらの考え方が
妥当かどうかという議論が起こりました。

「修了」を「終了」に書き換え、
障害についての考え方を改め、その考え方が
形にならなければならない。

今、修了式や証書授与を廃止したり、簡素化した教室が
増えてきています。

前任校では、しがらみもあって、すぐに廃止にはなりませんでしたが、
今の教室に転勤してきて、それらが全て廃止され、
しかも親の会からは、「修了」「継続」にかかわらず、
一年がんばって通った子には全てプレゼントが当たる、
という先進的なあり方に感銘を受けたものでした。

ちなみに法的には、途中退級や卒業など全てを含め、
「修了」ではなくて、「終了」なのでした。
現場より法的な方が、インクルーシブなのではとすら思えます。

昔の機能性構音障害が主だった時代には
「がんばれば、ことばがカイゼンする」
は通じたかもしれませんが。

式の練習のために、指導を休みにした時代が懐かしいです。


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中学校への引き継ぎ

通級担当児童が卒業します。
中学校への引き継ぎ文書を作成しています。
引継ぎで大切なことについて、諸先輩や実践家の先生方から
教えて頂いたことがあります。

1 引継ぎ文書は、関係者間のコミュニケーションツールの一つに過ぎない。
  様式にとらわれない。引継ぎは、フェイス トゥー フェイスが基本。

2 たくさんのことを盛り込みすぎない。字が多いと読んでくれない。

3 保護者と話し合って、同意を得た内容について引継ぎ文書とする。

などなど。
そして本当は、

4 保護者自身がそれぞれの機関に様式を持っていき、
 それぞれの機関で書いてくれたことを保護者自身が引き継ぐ、

というスタイルが、プライバシー保護上も望ましいとは思いますが、
条件が許せばの話しです。

いずれにせよ、経緯の事実だけでなく、
通級担当として、指導記録や、それぞれの関係者へのインタビューなどの
膨大な情報を整理して、「総合的判断」、「予後の見通し」を組み立てるのは、
かなりの労力です。

こんなこともあったなあ、あんなことも、でも随分成長したなあ、
と感慨にふけりながら作成しました。
そして、これでよかったのかなあ、など心の痛みもスパイシーです。

以前、行政で作成したIEP様式の検討に関わったことがありますが、
今回作っている文書は、それとは様式がかなり違っています。(^_^;)
似た部分もありますが、様式も一人一人ある程度違っていても
いいのでは、と思っています。
ひとり一人の特性が、相手に伝わることが目的なのですから。

IEPを作ることが目的になっている昨今の状況は、どうなのかなあ
というのが率直な感想ではあります。

関係者同士がコツコツ顔を合わせて情報交換する過程こそが
大事だと思うのです。
というか、作成のために、子どもと向き合う時間が減るなら本末転倒ですね。

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オヤジギャグ

オヤジギャグが、予想外に、親子との人間関係に
すばらしい潤滑油の役目を果たすことがあります。

また、オヤジギャグが子どもに通じるときは、
音韻分析能力の発達状況を評価するための
一つの情報にはなり得るのでは。

試してみる価値はあります。

魚釣りゲームをしていて、イカをずるして釣ろうとする子どもに、
「イカをそんな風に釣るとは、イカサマだ!」

一対一の狭い指導室で、ウケなかったときの余韻、寂しさは、
かなりのものがありますが・・・。

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解決方法をすぐに提示しない

最近、色々な場面で、色々なことでご相談頂く機会が増えています。
今週は特に、廊下を三歩歩けばご相談という感じで、目的の場所に到着したら日が暮れていました。
指導の子が休んだこともありますが。
文書など作る暇はありません。
それはある意味、本当の意味での実践的な時間の使い方だとも言えます。

以前の記事にも書きましたが、私は相談頂いた内容についてすぐに解決策を示すことはしません。

「たとえばこんな方法もあるよ」
は、今の私にはできません。

ご相談頂いた内容について、詳しく伺うことがまず大事だと思っています。

「○○を解決するには、どんな方法がありますか?」

と問われるとき、「○○」の中身がまず問題ですね。

いつ、だれが、どこで、どのように、どうした、それまでの経緯は、周りの響き合いは、などを具体的に伺うこと。

質問させて頂くことで、その質問自体が、相談者に新たな視点を提供し、自己解決への道がつながることが少なくないこと。

解決策は、相談者自身がもっている、
あるいは「問題」とされていること自体の中に内包されている、と思うのです。

相談者に手を合わせる、とはそういう意味なのだと思います。

だいぶ前、「○○の解決策を教えて下さい」と言われて、事例の子の様子を詳しくうかがおうとしたら、「そんな詳しいことはわかりません。しらなくても、一般的にやる方法というのはあるでしょう!」と怒られてしまいました。

「勉強不足でわかりません。ごめんなさい」と当時は謝りましたが、今考えると、答えられなかったのは至極当然だったと思えます。

本に書いてあることをそのまま伝えても、相談の事例の子にはフィットしないわけです。

そのときの思いつきを話すことで、子ども達にとって誤った、負担の強い指導を強いられる結果に結びつくなら、しない方が良いのです。

ゴールは子どもが救われることなのですから。
相談者の自己満足のために相談をしているのではないのです。



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通級妥当の判断、終了の判断~文科省1178号通知

文部科学省1178号通知

http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/06050817.htm

 
ア  自閉症者
 自閉症又はそれに類するもので、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度のもの
イ  情緒障害者
 主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度のもの
ウ  学習障害者
 全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示すもので、一部特別な指導を必要とする程度のもの
エ  注意欠陥多動性障害者
 年齢又は発達に不釣り合いな注意力、又は衝動性・多動性が認められ、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすもので、一部特別な指導を必要とする程度のもの

→通級の判断には、障害についての正確な理解が必要です。
たとえば単に落ちつきがないから通級ではなく、
社会的な活動や学業の機能に支障を来していなければなりません。


「イ  通級による指導を行うに際しては、必要に応じ、校長、教頭、特別支援教育コーディネーター、担任教員、その他必要と思われる者で構成する校内委員会において、その必要性を検討するとともに、文部科学省の委嘱事業である特別支援教育体制推進事業等により各都道府県教育委員会等に設けられた専門家チームや巡回相談等を活用すること。」
 
→つまり、通級の判断は、1対1の検査場面だけでしてはいけないということでしょう。
様々な関係者の意見を聞いて判断すること。
校内委員会まで開くかどうかは柔軟性が必要でしょうが、
通級を始める時も、続けるときも、終わるときも、
学級担任の先生や保護者の意見も、そして可能なら本人の意見も、
最低、聞かなければならないでしょう。


「エ 学習障害又は注意欠陥多動性障害の児童生徒については、通級による指導の対象とするまでもなく、通常の学級における教員の適切な配慮やティーム・ティーチングの活用、学習内容の習熟の程度に応じた指導の工夫等により、対応することが適切である者も多くみられることに十分留意すること。」

→つまり、障害があるから、心配だからただちに通級、ではありません。
基本は通常学級での支援であり、
それだけでは対応できない場合に、初めて通級は選択肢に入ります。

限られた時間の通級の効果と限界、担当者自身の力量も含めた
総合的判断でなければなりません。

通級指導担当は、自分の力量を正確に評価できる「メタ認知」が
大事なあと日頃感じています。

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乳幼児のことばの発達3

1才4ヶ月で、物を渡したり、欲しいときに、手を差し出して
「ハイ」と発語するようになりました。

以前は、人に物を差し出すので、受け取ろうとすると、
握ったまま離さない、引っ張り合いになる、ということもよくありました。
「人をからかっているのかー」という感じ。

つまり、人に物を差し出すと言う行為が、相手に渡すという
手続きにつながるということの理解、
または、そもそも、人に渡すという概念自体が存在しない、
つまり、差し出したのではなくて、単に物を持って人に向けただけ、
ということだったのでした。

しかし今は、明確に「渡す」(相手が受け取ったら離す)という
合目的的な行為となり、渡した後は、また欲しくなって、
手を差し出す、という双方向の手続きになってきたのでした。

発語が「ハイ」だけなので、ちょっと遅いかなあ、
まだ歩けないし、と思いながらも、
擬態語にはゲラゲラと笑って反応することから、
「同じような音」「違うような音」の認識は確実に育っているし、
「おいで」、「だめ」の意味もわかってきたかなあ。
子どものペースに合わせること、楽しむことが大事ですね。

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第3回専門家チーム会議



今回の専門家チーム会議は、司会者泣かせでした。
後半「最後の発言」と指定された後も、各委員の発言がとまらず、
さながら「朝まで生テレビ」の様相を呈していました。
各委員の熱い想いに胸が打たれました。
私も負けずに発言しました。
各地域でも、こんな熱い議論が交わされるようになる時代が来れば、
私たちはお役ご免になるのでしょう。

各委員からの総括は、スッと胸落ちするものでした。

1 アセスメントや指導内容の検討もままならない中で、
指導計画の様式を整えることが自己目的化していないか。
文書作成の時間を実際の支援の時間に振り向けるべき。

2 各地域で気軽な事例研修会がもっともたれてよい。

3 保健師との連携により、福祉と教育とがもっと一体的にやるべきだ。

4 相談申し込み様式や、相談、相談後まで全体を見直すべきだ。

5 もっと人と予算が欲しい!

6 相談を受ける際に大切なことは、その関係が「指導と依存」の
関係にならないようにすること。

などなどの主旨で。

国の予算でやっていることなので、
様式一つを変えることも難しいのだろうという思いと、
現場の実情に合ったやり方になるよう、もっと柔軟性を
という思いと。

難しいところではあります。

少しでも、現場の熱意が形になるといいなと思います。

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在籍学級の楽しい教材



通級児童が日常過ごす学級の先生に見せて頂きました。
「大きな数」の授業で、お金を使っているそうです。
100円玉を10枚切り抜いたら、千円札と交換するよ、
というもの。

指導書には、あまりお金を使わないようにと書いてあるそうですが。
導入にはいいですよね。

10個切り抜くことで、体で「100円玉10枚で千円札」を覚えますし、
子ども達の楽しそうな姿が目に見えるようです。

先生は私のブログを見て下さるそうなので、
記事にしました。

2000年にホームページを開設した頃、
前任校の同僚の先生方には、
「一度見に行ったら、二度と行かない」
などと言われたものですが、
今の職場は何人もの方に見てくださっています。
ありがたいことです。

通級指導教室と通常学級の先生方との連携が、
今の職場は比較的うまくいっているように思います。
これまた、ありがたいことです。

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漢字の読みにgoogle画像検索



特に単語レベル以上の文字が読めるには、
語い、言語概念の土台が一つとして必要です。

一文字一文字と音韻とのマッチングには、
語いが関係しないような気もしますが、
「たいこのた」など単語と結びつけて覚える場合も多いので、
やはり語いは関連してくるでしょう。

漢字は表意文字なので、漢字の成り立ちから教える場合もありますが、
かならずしも成り立ちだけではわかりにくい場合もあり、
その文字、語の意味するところを写真や図で示すこともあります。

漢字の読みのパワーポイント教材に、
google画像検索した図を貼り付けて、
意味理解しやすいようにしたところ、
読みの定着度が明らかに向上した事例があります。
(もちろん、定着度を見るときには画像のヒントはカットして、
漢字だけを示して評価しています)

目で見せた方が意味をイメージしやすいお子さんには、
特に効果が高いですし、それほど認知特性に偏りがなくても
やはり有効です。

国語の教科書の文意がわかりづらいというお子さんにも、
通級で単語の意味を画像で示すことで、理解の補助となり、
また通常学級に戻っていけるようにする、ということも
心がけています。
通級での自立活動のねらいと兼ねられる場合には。

指導室にネットがつながるということは、
とてもありがたいことです。

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文と女



「文」だけを選んで○をつける課題。
何秒でできるかな。

似た文字の見分けが苦手なお子さんに。

フロスティッグの教材の文字バージョン。

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中学校への巡回相談

中学校への巡回相談は、実は初めての体験でした。
新卒の時4年間、中学校に勤めていましたが、
生の子ども達と授業を見たのは、そのとき以来かもしれません。

小学校のチャカチャカした感じに比べて、
中学生は落ち着いていて、一つを言われたら10できるという感じで、
大人だなあと。

私が務めていた中学校とは、雰囲気が全く違っていて、
授業開始時の「起立!」の日直の合図の段階で、
だいたいのことがわかってしまうくらいでした。

わずか2時間の授業を見ただけで、子どものことは本当にはわかりませんが、
逆に言うと、わずかな情報だからこそ、見逃さず、正確に見取ることが
大切なのだなあと、一生懸命見させて頂きました。
ファクト(事実)は、その後の相談の前提になりますから。


校内での支援体制や保護者との連携がとてもうまくいっていて、
関係者が前向きに取り組んでおられる姿に感銘を受けました。

巡回相談は、関係者の悩みや努力を受けとめ、支持させて頂くのが
基本的なスタンスかなと思っていますが、
今回の例はまさにそうでした。

特別支援教育とは、今までになかった新しいことをするのではなくて、
生徒指導の考え方など、昔からやってきたことを整理し、
再確認することなのでしょう。

昔から積み上げられてきた理論と実践を拝見したときに、
「学ばせて頂きました」、という思いで頭が下がるのでした。

「非力の自覚」
「その子の一番の専門家は、実際に関わっている方々」

これからも、このことを肝に銘じてありたいと思います。

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小1用漢字の読みソフト(種版)ダウンロード





漢字が読めるようになるには、

1 文字の形の見分けができること
2 音韻の分析ができること
3 形と音韻とのマッチングができること

そして
4 その字の語いがあること


1については、漢字の前に、線の重なりや形の見分けができるという
前提が必要。
2については、各種ことば遊びができるようになっている前提が必要。

3について、漢字は表意文字なので、「成り立ち」を見せることも有効でしょう。

4は実際の映像を見せたり、経験的な知識と結びつけられるような
手がかりを与えたり、ということもあります。

ひらがなの指導に行き詰まったとき、
漢字からやると、読みに自信が深まって、ひらがなに、
という場合があります。

パソコンで学習すると意欲が上がる子どもに。

「種版」として、まだ2文字しか作っていないので、
ページをコピーして拡張していけるでしょう。


1ステージ目では、
映像からも、文節の意味からも入っていけるようにしました。
読みは、選択問題です。

2ステージ目では、映像のヒントをカットし、
3ステージ目では、はじめはヒントなしで、
クリックするとヒントが出ます。


小1の漢字の読みソフト(種版)
ダウンロード(pptx)

上記を右クリックして保存してから開いてください。
ダウンロード時、拡張子が ”zip” になることがあるようです。
お手数ですが保存時に "pptx ”と書き直して保存して下さい。


パソコンにパワーポイントが入っていない時は、
パワーポイントビューワもインストールする必要があります。

パワーポイントビューワ2007のダウンロード
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&familyid=048DC840-14E1-467D-8DCA-19D2A8FD7485


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ほめる場面で一番いい笑顔をしているのは

ほめられた人ではなく、ほめた人なのだそうです。

先日テレビでやっていました。

ある企業では、職員の退職率が高かったそうですが、
ほめる研修を職員全体で受けて、
ほめるシステムも作ったところ、
退職率が激減したそうです。

世知辛く、余裕のない世の中ですが、
遠回りのようでいて、実は近道なのは、
子どもも大人も、
いいところを見つける、見つけられる、
ということなのでは。

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サザエさんの4コマまんがで、場面理解、言語表現の指導



子どもの状態像、指導のねらいによって、
ストーリーのあるまんがを使った指導をすることがあります。

人が介在しない、物理的な時間軸、因果律だけのものから、
人が複雑に関わる場面理解の内容まで様々です。

サザエさんは、4コマ目のオチがおもしろいので、
採用することが多いです。
4コマ目を見て、ニヤッと笑うかどうかという反応をよく見ます。

場面理解をねらいとするなら、ランダムに並べた
4コマのマンガをお話しの順に並べかえる課題をしています。

場面理解は良好だが、言語表現が、というお子さんには、
1コマずつ説明する課題を与えます。

かつては私は、側に「○○が、△△した」という例文を示し、
当てはまることばを入れてごらん、という指導をしたことがあります。
たいていの子はつまらない反応を示します。
(もちろん、そうした指導がフィットする子もいます)

そこでどんなに稚拙でも、少しでも表現できたら、それを誉める
というのが今のやり方です。

「今『が』をつけて言えたね。すばらしい」(主語をつける)
「わかめちゃんの気持ちをことばで言えたね。すごい」(感情の言語化)
「セーターの様子を表現できたね。おもしろい」(擬態語)

など、指導者が予め指導目標を頭に置いておいて、
少しでもそれができたら誉める。
なかなかできない場合は、モデルを示して、
真似たら誉めるでもいいですね。

いつもは隠れたり、やめたがる子でも、
ほめることが強化子となる場合は、もっとやりたいと意欲的になります。

課題に意欲的であれば、日常会話にも般化しやすくなる、と感じます。

話しことばを叱られるというのは、大人が考える以上に、
子ども達にはとてもプレッシャーです。

話す意欲を育てることが、言語指導の基本だと思っています。

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特別支援学級と通級指導教室の連続性2

どうやら「週9時間のしばり」ではなくて、
「週半分以上のしばり」のようです。

つまり特別支援学級の開設にあたっては、
特別支援学級での教育が中心となるようにする、
既存の学級も同様に、とのこと。

たとえば、小学6年生の場合、
週の総授業時数は29時間ですから、
過半数は週15時間です。
週15時間以上、特別支援学級で教育を受けるのでなければ、
特別支援学級として設置できない(維持できない)ということです。

たとえ、週9時間、特別支援学級で教育を受けても、
それ以外の時間を普通学級でみんなと授業を
受けるというのではいけないということです。

これまでは、通級による指導の最大時間である週8時間を
超えて特別の教育課程を編成する場合、特別支援学級の
開設を認められてきました。
しかし、これでは特別支援学級が過度に設置されるので、
ハードルを高くしたということです。

早期健全化団体に転落するか否かの瀬戸際だった
こちらの地方では、予算を切り詰めなければならないのは
よくわかります。

しかし今回のように、国の教育課程編成よりもハードルを高くした結果、
たとえば、週9時間から14時間のニーズのある子どもは、
教育を受けられる学校が存在しない、ということになります。

ましてや、通級による指導は、
実際には週1~3時間の教員配置しかされないので、
週4~14時間の指導ニーズには対応できないことになります。

つまり、通級による指導と、特別支援学級での教育との間に、
埋めがたい溝が発生したということになります。

これはインクルージョンの理念や、
支援の連続性を放棄した通達であり、
「交流及び共同学習」の国の方針にもそぐわない内容と言えます。

「学校を子どもに合わせる」
のでなく、
「子どもを学校に合わせる」
という方向に舵を切ったということです。

まあ、私個人が行政とケンカするつもりはないですし、
色々背景があってのことでしょうけれでも、
柔軟な対応を切に願っています。

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特別支援学級と通級指導教室の連続性

KAZ先生のEdu Blog
http://edublog.jp/kaz1229/

では、特別支援学級と通級指導教室の連続性について触れています。

http://edublog.jp/kaz1229/archive/80
http://edublog.jp/kaz1229/archive/46

アメリカでは、制度上、学級と通級の区分けはなされていますが、
事実上、連続性を持たせています。

日本ではどうでしょうか。
「学級」は、週9時間以上、子どもがその学級で学ぶことが前提で、
「通級」は、週1~8時間と規定されています。

「学級」の先生の配置は法律で定められていますが、
「通級」の先生の配置は、あくまでも「過員配置」
つまり、先生を配置するための法的な根拠はなく、
あくまで「上回る数」として特別に措置していますよ
という扱いなのです。
したがって、通級担当の先生は簡単には配置されにくい現状です。

週8時間までの通級指導がフィットすると考えられる児童生徒がいても、
その学校に通級指導の先生が配置されないという状況があちこちに
見られます。

したがって、特別支援学級を設置して対応しようとするのですが、
ここで「学級は週9時間以上」の規定が問題になります。

最近、「週9時間以上の縛り」が厳しくなっていると聞きます。

しかし、平成18年に特別支援教育の法律が国会で通ったとき、
参議院の文教科学委員会の附帯決議では、
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/06072108/002.htm
「特別支援教室にできるだけ早く移行するよう十分に検討を行うこと」
としています。

つまり、特別支援学級と通級指導教室との間に連続性を持たせるべきだと
いうことです。

「週9時間以上のしばり」は、この理念と逆行する動きではないでしょうか。
「交流及び共同学習」をうたうことで、連続性を持たせようとしていますが、
本質的にはそれは連続性ではなく、既存の制度の中でできる範囲という限定付きです。

平成5年に「通級による指導」が制度化して以来、
通級担当教員の「加配」がされてきましたが、
まだ不十分な段階で加配の増員は打ち切られました。
その後、名前を変えて(「LD対応加配」等)、282名とか、
300名とか微増はしているものの、
通級制度に移行できない特別支援学級扱いの教室は、
未だに制度の狭間に苦しんでいるのが現状です。

通級制度の先生の配置はままならないので、
特別支援学級として配置しようという動きは、
目の前の子ども達を何とかしようという願いのもとでは、ある意味必然と言えます。

これは学校現場の問題ではなくて、主として教育行政の問題であるという
おさえが最近ぐらついているのではないかと感じています。

制度と行政との間のねじれ現象によって、一番不利益を被っているのは
だれでしょうか。
そんな中でも、工夫によって何とか対応しようとしている学校現場の
状況を理解して欲しいな、と思っています。

念のため書き添えますが、「特別支援教室」が制度化して連続性を持たせたとしても、
「機能としての特別支援学級」は存続すべきだと私は思っています。
特別支援学級の廃止には反対です。
というか、国も廃止するとは言っていない、と思っています。
「特別支援教室A」
「特別支援教室B」
「特別支援教室C」
そして、それらの中間型などと列挙して、
在籍は全員通常学級になるが、従来の特殊学級の機能は存続する、
と言っていたはずだからです。

今年も就学指導委員として保護者面接をして、一番つらかったのは、
「特別支援学級か通常学級か」という二者択一を保護者に迫らなければ
ならなかったことです。
就学指導委員会の総会でも、もめた部分があったのは、
実はこの制度上の問題が根本原因なのです。
二者択一の制度にフィットしない子ども達の存在をどうしていくか、
私も努力したいと思います。

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DSM-5

DSM-V の案が出たようですね。

まだ、ワーキンググループは○○を推奨しますと書いているので、
これから各ワーキンググループの提案を検討するということでしょうか。
まだ変わる可能性があるということですね。

Learning Disorder に代わって? 
Learning Disabilities  が 登場しましたね。
でもその範囲は日本のそれよりやはり狭いままで、
読み、書き、計算に限定していて、
それ以外の特定不能の学習障害も、
Learning Disabilities  の中に入れると、書いてあるような。

また自閉症のところが、ASD 自閉症スペクトラム障害として、
アスペルガー障害や特定不能の広汎性発達障害もその中に含めるというのが
大きいところでしょうか。

 
英語が訳せないので、正確なところはわかりませんが、
だれかがわかりやすく解説したレポートを出して頂けるのを
待つことにします。

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安心感が全ての指導の土台

来室時の子どもの表情や行動に注目することが大切です。
明るい表情なら、「いい顔してきたねえ」
暗い表情なら、「今日は元気ないね。何かあったのかな?」
とワンストローク交わして、深入りはしない、というようにしています。

指導記録に「来室時の様子」を書く先輩がいたのを思い出します。

通級してくる子ども達の中には、
たまに上着を脱がない、脱ぐことをためらう子がいます。

こうした子の行動を指導する前に、
その子の背景を感じ取ることが大切だと思っています。

つまり

1 寒暖の差をあまり感じ取れない特性がある。
2 ある種のこだわりがある。

そしてもっとも丁寧に見なければならないこと

3 その子に何かの強い不安がある

学校や家庭での不安かもしれないし、通級の不安かもしれない。


実はうちの娘も入園式数日後の集合写真で、
最後まで帽子を脱ぎませんでした。

先生に、写真撮影だから脱ぐよう何度も促されましたが、
泣きじゃくって絶対に脱ぎません。
できあがった集合写真を見ると、うちの子だけ
帽子をかぶっていました。

私はすぐに、不安が影響しているとわかりました。
当時は幼稚園に行きたくない、と毎朝泣いていて
食事も喉を通らない、という時期でした。

かぶらせながらも写真撮影をしてくださった
関係者の皆さんに、わかってくれたことをとても感謝しました。

実は私も就職してから、不安がとても強いときに、
上着を着たままの時期がありました。
そのときは自分でもわからないものです。
今ならはっきりわかります。

もう一枚着て、自分を守らないと、不安なのです。

上着を着たままなのは、たしかにマナー違反。

しかしそのときに大事なのは、マナーを教えることなのか、
それとも不安に寄り添うことなのか。
そのことを、その子の過去から未来までを通して
見つめた中で判断するのでなければならないのでしょう。


人は、安心感があってこそ、初めて順法精神や
マナーを守って人付き合いをよくしていこうという
気持ちがわいてくるのでは。

何が土台で、何が応用なのか、
いつも優先順位を考えていきたいと思っています。


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ある開業医の怒り-ステレオタイプを卒業しよう

某地方雑誌をパラパラめくっていると、
ある開業医の怒りの記事が載っていました。

つまり、医師は、勤務医より、開業医の方が楽だという
見方は間違っている、もっと現場を見て欲しい。
休日も最新の研究を学び、この地域にも
最新の医療を提供しようとがんばっている、
予定のない休日は、年3,4日しかない。
開業医は経営のことも考えなければならないし、
高額の最新の機器を購入して分割で返済するなど大変。
ストレスで、診察中に倒れたこともある、とのこと。

いやはや、テレビで「勤務医の条件が悪くて開業医に」
という実態が報道されているのを見て、そうなんだと
単純に考えていたのを反省させられました。

○○障害だから、この指導法。

というのもやはりステレオタイプ。
一人一人の違いを丁寧に、科学的に見ていくところに
指導の本質がある、と常に自戒したいと思っています。


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特別支援教育士倫理綱領

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http://wwwsoc.nii.ac.jp/sens/aboutsens06.html


第7条 
S.E.N.S、S.E.N.S-SVは、一般の人々に対してLD・ADHD等や特別支援教育に関する知識又は専門的意見を公開する場合には、公開内容について誇張がないように、公正を期さなければならない。

2.S.E.N.S、S.E.N.S-SVは、前項の内容が、商業的、宣伝的、広告の場合は、社会的影響について責任がもてるようにしなければならない。
 
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「公正」
大事ですね。


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