ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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構音障害については、私の「構音の指導研修DVD ver.4.0」を用いた解説。
吃音については、昨年 BS日テレで放映された
「どもってもいいんだよ 僕は吃音ドクターです」のビデオを見ました。
http://www.ntv.co.jp/document/back/201204.html
吃音当事者で、耳鼻咽喉科医師で、吃音の脳科学の最先端をいく研究者である菊池良和さんの出演する番組です。
吃音では、練習目的で言い直しをさせたり、深呼吸してから言ってご覧とか、慌てないで言ってご覧などの注意は基本的に禁忌です。
だまって聞いてあげればいいのです。
ただ、ことばの教室では「楽にどもる」ための練習、発話の流ちょう性を高める練習をすることがあります。
リズム法や、ハミングしてから発話するなどなど。筋緊張のコントロールのために、私はヨーガをすることもあります。
ただ、それらの直接的アプローチは、本人に吃音の自覚があって、練習したいという気持ちがある場合に限られるでしょう。
吃音については様々な考え方があるので、それらの諸説を俯瞰しつつ、子どもにフィットする考え方を採用する、という姿勢が必要と思います。
そして、本人に練習方法の選択をしてもらうことが大事です。
LD、ADHDについては、小学校時代にいかに楽しく生活し、成功体験を積めるかが大事というお話。
自閉症では、「死人の目標」ではなく、イメージしやすい目標設定を。SSTの例。
そして難聴については、自分の体験を交えて力が入ってしまいましたが、
1)遠くから大声でなく、近くから普通の大きさの声で話しかける
2)口元を見せながら話す
3)雑音があると、てきめんに聞き取りが難しくなる。一度に複数の人が話していても聞き取りにくい。
4)周波数によって、聞き取れる音が違う。私は、低音障害型なので、マ行、ナ行が聞き取りにくい。
「波」が「あみ」に聞こえたというエピソード。
5)学級の席は、窓側の前から2番目が良い事が多い。
6)低学年では、聴覚的弁別や、指示が通りにくい場合などは、聴力検査を。中耳炎や、耳垢がつまって、聞こえが悪くなっている場合もある。
などのお話をしました。
情緒障害(場面緘黙)については、「話さない」のではなく「話せない」こと。敵意をもって話さないのではなく、不安がそうさせているということ。
人、場所、活動内容のうち、人が変わることが一番不安が高まること。
3つの要素を一度に変えず、まず3要素が安定して、安心して生活できるようにし、自分から広がっていきたいという気持ちを大事にしながら、3要素を少しずつ変えてみること。
話す練習ではなく、不安の軽減を目標とすること。首振り反応や筆談、ジェスチャーなどの非言語の尊重。回答を求める質問は控えるが、たくさん話しかけてあげること。
言語発達を評価し、場面緘黙との関係を検討すること。(たとえば、PVT-R(絵画語い発達検査)は、指さしだけで回答できるので、おおよその語いを測ることができる。)
ものすごくかいつまんでいて、ダイジェスト的な研修になりましたが、新しい先生には、だいたいの雰囲気を掴んで頂くのが目的でしょうから、その目的には叶っていたと思います。
コメントやツイッター等で質問、要望も頂いていたので、ちょっとお裾分けでした。
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当教室では半分の先生が人事で交替したため、新しい先生への研修をとのことで、4日間、シリーズで行っています。
おおまかには、
1 構音障害の理解と指導
2 吃音の理解と指導
3 言語発達遅滞、その他発達障害の理解と指導
4 通級指導教室のシステムについて
などとし、
ところどころ、自作教材を紹介しながら、体験から抽象的な理論へというベクトルを心がけています。
教材紹介は、子ども理解をとばして、その教材をそのまま使えば良いという誤解を招きやすいのですが、新しい先生には「明日の指導をどうしたらよいか」という切実な問題があります。
そこで、教材の目的、対象となる児童、ならない児童の考え方を必ず添えて、教材紹介を行っています。
また、ビデオやパワーポイントを多用して、視覚的なわかりやすさを心がけています。
一方、今年度2回予定している公的な研修講座についても、何ヶ月先の講座の申し込みが、新しい先生を中心にもう入り始めています。
これはかつてなかったことです。
新しい先生の研修意欲に応えていきたいと思います。
今年で私の通級指導教室経験年数は、17年目となりましたが、15年以上の経験者は、この地方では3名しかいません。
「伝承の危機」を感じながらも、一方では、先生方の学びたいという意欲を感じています。
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報道にもあるように、予算案が議会を通っていれば、今年から当自治体でも、5歳児健診が始まります。
1歳半健診や3歳児健診では心配がなくても、幼稚園や保育園などの集団生活を過ごすようになってから、心配なことが出てくることがあります。
何でも早期発見すればよいというわけではないでしょう。
しかし一方では、就学相談に携わっていると、もう少し早く支援につながっていたら、と思うことがあることも事実です。
5歳児健診では、そうしたお子さん、ご家族へのサポートのきっかけとなればと思います。
課題は、該当幼児(いわゆる「年中さん」)が毎年1000名にも上ることです。
既存の医師や臨床心理士、発達支援センター職員等が依頼業務として引き受け、支援の必要な事例については、経過観察や訪問などのフォローをするわけです。
「発見」はしたものの、その後のフォローをどのように進めるかが課題になると思われます。
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眼振検査とは?
http://medical-checkup.info/article/66606075.html
病院で、頭のふらつきを訴えると、上記のリンクのように検査を行ってくれます。
「注視眼振検査」と「非注視眼振検査」の2つを行うことで、体のどの部分に問題があるのかをある程度、見立てられるのですね。
私の病院での「非注視眼振検査」では、赤外線CCDカメラ(だと思われる)を使って、部屋を真っ暗にして、検査してくれます。
文字の読み障害、とりわけ、文字を順にたどって読めない状態の子の中には、動く対象物を注視しているとき、体の正中線を交叉する際に、眼振が見られることがあります。
ちょうど、司っている脳の部位の左右がチェンジする瞬間です。
ところが、読み障害はないのにも関わらず、眼振が見られる子もいます。
だから、
眼振がある→読み障害
とは、必ずしも言えないでしょう。
逆に、
読み障害がある→眼振がある
とも必ずしも言えません。
文字の読みは、実に複雑なプロセスを経由しているので、色々な観点から総合的に評価する必要がある、と思っています。
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点滴生活も一週間となりました。
院内に入ると、昨日点滴してくれた看護師さんに、「お帰りなさい。今日もお仕事お疲れ様でした」
と笑顔で言われてしまいました。
ねぎらいのことばが、とてもうれしかったです。
家では誰も言ってくれませんからね。(笑)
支援者の何気ないねぎらいのことばが、どれだけ励みになるかということを考えました。
親御さんには、「お子さんのお誕生日おめでとうございます。○年間の子育て、本当にお疲れ様でした」
と、ねぎらいのことばをかけさせて頂くことがあります。
本当にお疲れ様なわけですから。
育てにくい経過があるからこそ、通って来て下さっているのですから。
さて、「低分子デキストラン」という点滴は連続して5回までしか打てないらしいので、今日からは「グリセリン」です。
点滴すると、頭がすっきりして楽になるのを感じました。
一年前は、効果を感じませんでしたので、明らかな違いがあります。
聴力も、一年前は固定のまま何ヶ月も経過して、奇跡的にジワジワ上がっていましたが、
今回は、20dBと40dBとの間を激しく上下しています。
耳鳴りも、ひどいときと、全くないときがあります。
おかしいと思ったら、すぐ受診した方がいいのが、この難病です。
一日も早い方がいいです。
遅くても、1,2週間以内に。
今回は、おかしいとおもったらすぐに点滴を再開したので、1年前の発作時よりは、経過が良いように感じます。
普段冗談も言ったりしているのに、「ストレスが原因の病気」ということは、周囲には理解されにくいだろうと感じます。
だから私は、自分の病気を思い切りオープンにカミングアウトしています。
数値を挙げて。
だから、理解して下さっているようにも思います。
いい職場です。
さて、なかなか理解されにくいという点では、発達障害も同じですね。
「普通に会話できるのに、どうして障害があるのですか?」
その気持ちはよくわかります。
そのとき私は、
「普段は大丈夫なのですが、『いざ』という時に著しい困難が生じるのです。」
と説明し、いくつかエピソードを紹介することがあります。
それでも、「そんなことは他の人でもありますよね」
と言われたりすることもあります。
そのような相手には、いくら説明しても難しいです。
「なすことによって学ぶ」
大人でも、その子とのつきあいを深める中で、気づいて頂くという経過を見守ることが大切な時もあります。
一般の人は、一回出会った時の印象だけで判断するのが通例です。
どのような経過をたどってきたのか、今後どのようになっていくのか、時系列をつなげて情報提供していくのが、支援者の務めだろうと思います。
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障害者総合支援法が施行されました
障害者自立支援法に代わる新しい法律で、障害者の定義に「難病等」が加わりました。この4月1日から。
その「難病」には「メニエール病」も入っているわけで、これで私も晴れて? 法的に「障害者」と定義されたわけです。
しかし、その障害の程度については、
「平成24年12月の時点において、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会で、新たな難病対策における医療費助成の対象疾患の範囲等の検討が引き続き進められていたことから、この範囲等も参考にして検討することとされていた障害者総合支援法における難病等の範囲については、直ちに結論を得ることが困難な状況にあった。」
とあり、結局、
「障害者総合支援法第4条第1項に規定する厚生労働大臣が定める程度は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行令別表に掲げる特殊の疾病による障害により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける程度とすることとした」
つまり、今の私の病状では対象にならないのではないかと思われました。
難病は、症状が悪化したり、軽くなったりを繰り返す病なわけですが「継続的に」と定義されると苦しいですね。
昨年度1年間、家族の総医療費支出は20万円だったわけですが、そのうち8割ぐらいは私の分です。
でも、今回の法施行の段階では、たぶん、医療助成の対象になっていないでしょう。私は。
まずは法施行後、様子を見ながらという文脈が読み取れはしますが、今後の動向を注視したいと思います。
仕事は大好きでストレスはそれほど感じないのですが、それ以外の部分でストレスを強く感じています。それが私の病気を引き起こしたというのが結論です。
耳なりや聴覚補充現象は、春になってまた悪化してきました。
春の運動会では放送担当がつらくなりそうです。
また耳栓を買うことにします。
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聾学校の先生がお越し下さるとのことで、地域の難聴学級のある学校の先生方、幼児発達支援の先生、特別支援学校の先生に声をかけたところ、たくさんの方が集まってくださいました。
それぞれ春休みで、自分の学校の中だけでも忙しさのピークであるにもかかわらず。
色々と、職員派遣依頼するのはどっちなのか、公文書を出すのは誰なのかと、調整にかなり手間取りましたが。
一昔前なら、何の問題もなく集まれたのですが、会計検査院の調査の後からは、みんな萎縮しているし、形にうるさくなりました。
子ども中心の学校運営は、昔の方がやりやすかったなあと。
性悪説で教師を見ていったら、昔ながらの良いことまで削られるのです。
それはさておき、やはり専門の先生のお話は説得力があります。
実際の人工内耳やFM補聴器を見せてもらいました。
初めて知ったこと。改めて確認したこと。
・FM補聴器は、チャンネルが6個までなので、同一学校では同時に6個までしか使えない。また、同時に同じチャンネルで複数のマイクを使ってはいけない(混線するので)。(考えてみれば、当たり前です)
・回覧された、聾学校の自作プリント教材は優れもの。ことばの教室でも使えると思いました。
印象的には外国の方が、日本語を学ぶ時の文法や語いなどを扱っているように思えました。(パッと見ですが)
・話しかけて聞き返されると、だんだん単語だけでもう一度言うようになるが、かえって文で伝えた方が良い。
「鉛筆」だけでは、「置いて」なのか「持ってきて」なのかわからない。文と一緒に語いは獲得する
→幼児の反応を見ていても、それがよくわかりますね。「語い」は、生活文脈、話しの文脈の中で獲得するのは、難聴でないお子さんでも同様のはずです。
いずれにせよ、聴覚障害に関連して、関係者が顔を合わせられたので、今後については、今回集まったメンバーが連絡を取りながら、パートナーティーチャー派遣事業を合同で活用することなどで一致しました。
放課後が指導の混雑時間である私は、今後、放課後の会議には出席できないだろう、だから先生方で自主的に動いて欲しいとお願いしました。
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第15回言語聴覚士国家試験の合格発表について
http://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/gengochoukakushi/about.html
うちに来た実習生も合格したようです。
おめでとう!
ご活躍を期待しています。
数年後に会いに来てくれる元実習生もいますが、たくましくなっている姿を見るとうれしくなります。
がんばってね。
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人事異動の発令で、突然ことばの教室、通級指導教室を担当することになった先生もおられるでしょう。
きっと不安の日々を送っておられると思います。
私も通常学級担任を経験してから、他の学校へ転勤する際、「ことばの教室しか空きがない」と言われていました。
学校を訪問すると、まず校長室に呼ばれ、「先生にやって頂くしかない。申し訳ないのだけれど、先生が受けてくれなければ、校内の人事が全て決まらない」と言われました。校長、教頭とも深々と頭を下げられました。
すぐ隣の職員室には、人事発表を待つ校内の先生方がいるようでした。
打診を受けた形のようでいて、実際はもう決まっている・・・
私個人が拒否したら、校内人事の全てが停滞してしまう背水の陣、という状況でしたから、受け入れざるを得ませんでした。
受け入れを表明した直後に、教頭先生は、校内放送で全職員を招集し、人事発表を行いました。
私はほどなく、ことばの教室へと案内されました。
そこには、退職前の3名の先生方と、幼児担当の先生方がいらっしゃり、「よく来て下さいましたね」と温かく迎えられました。
「こんなことになって本当に申し訳ないと思います。ことばの教室とはどういうところか、少し指導室を見ていきませんか?」と誘われました。
しかし私は、気が動転していて、そんな気持ちにはなれなかったので、丁重にお断りし、出して頂いたお茶を早々に飲み終えて、帰宅しました。
春休み中は、引っ越し作業をしながら、鬱々とした時間を過ごしました。
でも、あの温かいまなざしの先生方のことが気になっていました。
そして、その先生こそが、私の教員人生を大きく変えてくださる方になるとは、その時は思ってもみませんでした。
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文部科学省 平成25年度予算案
http://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/h25/1325576.htm
では、来年度、全国で600名の通級担当教員の増員を行うことになっています。
そこで、47都道府県で割り、さらに北海道を12の地域で割ると、
こちらの地域は1教員の増程度だろうと予想していました。
ところが、来年度は、把握しているだけで4名の増員(4教室の新設)が決定したようです。
これは予想外でした。
これらの教室をどのようにバックアップしていくのかが焦点となるでしょう。
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某研修会で使用しました。
「楽しく研修できた」
「どきどきした」
などの感想が寄せられ、予想以上に好評で、
やってよかったと思いました。
予め作った20面体に数字を書いておき、転がして出た数字の番号の方を
回答者にしました。
その回答者がまた20面体を転がして、次の回答者を決めるようにしました。
問題は下のPDFファイルですが、研修会場では、実際のあのクイズ番組の画像と音声を使用しました。
いつも他の研修会では「ライフライン」を使えないようにしていたのですが、
今回は初めてことばの教室を担当した先生や、他の障害の特別支援学級の先生方も多数見えていたので、使用できるようにしました。
「オーディエンス」では、参加者に挙手をしてもらい、「フィフティーフィフティー」では、選択肢を半分にしました。
クイズの正解を示すたびに、その問題に関連する指導場面の録画を上映して、
視覚的にも学びやすくしました。
昼からの研修だったのに、誰一人居眠りされず、笑い声が出続けました。
みなさん、予想以上に積極的にクイズを楽しまれました。
「明日からまたがんばるぞという気になりました」
というアンケートを複数頂いたのがうれしかったです。
今年冬の研修会のヒットから数えて、「連勝」となりました。
クイズをやってみた方は、コメント欄に回答を書いてみてください。
会場でも言いましたが、
「間違ってもいいんです。
正解することよりも、間違えて覚えることが目的ですから」
というか、不適切問題もあるかもしれません。
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「クイズ$アネオリミ 構音指導 初級編」
(早押し並べ替えクイズ)
構音の一般的な発達の順序に並べ替えなさい
A パ行
B カ行
C サ行
D シャ行
(早押し並べ替えクイズ)
構音の一般的な指導順に並べなさい。
A 文レベル
B 単語レベル
C 単音レベル
D 無意味音節レベル
1 /ka/の構音指導の際、最も関係が薄いのはどれ?
A 軟口蓋
B 硬口蓋
C 奥舌
D 鼻咽腔閉鎖機能
3 「たまご」→「たまど」の誤り方はどれ。
A 置換
B 歪み
C 省略
D 付加
4 一貫した機能性構音障害で、自然改善の可能性がもっとも低いのはどれ。
A サ行→シャ行
B イ列音の歪み
C クツ→クトゥ
D ラ行→ダ行
5 正音を聞かせると正しく発音できるという意味のことばはどれ?
A 被刺激性あり
B 浮動性あり
C 一貫性あり
D 掘り下げ効果あり
6 「カタツムリ」→「カカツムリ」「トケイ」→「コケイ」の置き換えのある7歳児に対して、必ず掘り下げ検査すべき音はどれ。
A タ行
B カ行
C ツ
D マ行
7 音韻認知の発達を調べるのに、単独ではもっとも評価しがたいのはどれ。
A 視写(写し書きする)
B 聴写(聞いたことばを書く)
C 復唱(まねして言う)
D 呼称(絵を見て名前を言う)
8「風船はふくらませられるが、鼻から抜けるような声」との主訴に対して、最も確実な検査方法はどれ。
A 鼻息鏡で呼気の方向を確かめる
B 鼻息鏡を鼻にあてて発音する
C 風船をふくらませる
D ろうそくの火を吹き消す
9 『ことばのテスト絵本』に含まれない検査はどれ
A 単語の呼称(命名)
B 絵を見てことばで表現
C ささやき声の聞き取り
D しりとり
10 単語の中に練習音が入っているかどうかの音韻認識を高めるための練習はどれ。
A 語内位置弁別
B 正誤弁別
C 抽出
D 比較
11 誤った構音が多い場合、練習音の選択で正しいのはどれ。
A あいうえお順の音
B 発話明瞭度の向上に最も効果的な音
C 被刺激性がない音
D 構音発達過程の後期に出現する音
12 /i/の側音化構音の適切な指導はどれ。
A 舌だしで、ぼやっとした「イー」を出す。
B 歯磨きをしながら「い」を発音。
C 奥舌を少し挙げる。
D 左右の口角をバランスよく横に引く。
13 サシスセソが一貫してタチツテトに置換している機能性構音障害の指導で、一般的にもっとも妥当な指導順序はどれ。
A サ→セ→ソ→シ→ス
B サ→セ→シ→ス→ソ
C ス→サ→ソ→セ→シ
D ス→サ→シ→セ→ソ
14 カ行→タ行、ラ行→ダ行、サ行→シャ行の置き換えが一貫している機能性構音障害、小学1年生への指導で、まず手がける音はどれ。
A カ行
B ラ行
C サ行
D ダ行
15 すぐ離席したり、わざとのいたずらが多く、「サ行→シャ行」に浮動で置換している7歳児の指導で、最も妥当なのはどれ。
A 過去の問題行動を含めて反省させる
B 非指示的なカウンセリングをする
C 一定時間着席できたら、報償を与える
D 無理にでも発音練習を行う
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関連記事
【自作教材】あったら、すばやく取ろう
http://kotobaroom.blog.shinobi.jp/Entry/847/
【目的】
1 音韻抽出の練習をすることで、発音や文字の読みの定着に必要な音韻分析能力を高める。
【指導目標】
1 単語の中の特定の音の有無を素早く判断できるようにする。
2 考えてから手を動かすという衝動性のコントロール力の向上を図る。
【やり方】
1 じゃんけんをして、勝った人から、絵カードを一枚めくって場に置く。
2 めくった絵カードに特定の音が入っていれば、そのカードの上にすばやく手を載せる。(たとえば、「さ」がテーマなら、「はさみ」は取る。「つくえ」は取らない)
音が入っていなければ、次の人が、次の絵カードをめくってその上に重ねて置く。
3 早く取った人は、それまで積み上げたカードを全部もらえる。たくさんカードをもらった人が勝ち。
【適用できない例】
1 事前に絵カードを呼称してみて、呼称できない場合。(絵の名前が言えない)
2 単音節でも、特定の音との比較、照合ができない場合。(レベルを下げる必要)
音韻分解ができない場合(「たまご」は3音節)
3 勝負へのこだわりが極めて強い場合(わざと負けてあげるなら可能)
【コメント】
特定の音の有無の判断は、単語、短文、会話レベルでの構音の定着には欠かせない能力です。複数音節レベル以上の文字を流ちょうに読む場合にも必要な力でしょう。このゲームはトランプを参考にしていますが、トランプをアレンジしてまだまだ作れそうです。
これだけ教員の入れ替えが激しいと、もうどうでもよくなってしまいます。
私の経験則で、どうでもいいと思ってしまうときは、無理にがんばろうと思わない方がいい。
どうでもいいという気持ちを持つ時期も、次のために大事だと思っているからです。
「ことばの教室担当」は、学校への配置ではなく、地域への配置であるということは、
文部省が平成5年に通級制度を設計した際に明言していることです。
だから、通級担当が校内の仕事を過剰に背負うことで、指導時間が犠牲になったり、
人事の配置が通常学級と同じテーブルで議論されること自体が、
通級制度の精神に違反するのです。
学級担任は毎年替わるからこそ、その子を長年にわたって見ていく先生が
別に存在していることのメリットは、はかりしれません。
通級の役目はそこです。
だから、長く担当しなければなりません。
親子の立場に立って考えて欲しい。
職員室の論理ではなく。
ただ、そうしたことに理解がないなら、通級担当は辞めた方がいい。
二律背反ですが、結局は人材なのでした。
現場では、こうした基本的なことに関しても、理解がない。
手塩にかけて育てたスタッフが、数年でいなくなってしまう、という無限ループを
私はこれまで、嫌というほど経験してきました。
またか、もういいよ。それが本音です。
経験の長い多くの先生の気持ちを、そして通ってくる親子の気持ちをここで代弁します。
担当の先生が、本音の部分で、もうやりたくないオーラを発しているなら、
やむを得ないかもしれませんが、続けたいと想っている先生が、
別の部署に配属になるのを見ていると・・・。
私が転勤するかもしれないとお話しした担当の親御さんの多くから、
半分涙で、とどまって欲しいと言われました。
うれしい気持ちと、そして未だに通級担当の免許制度を作らず、
安定しない人事を放置する教育行政と、
親子の想いとの間の板挟みに遭っている教育現場の苦しみ。
この両方を想うのです。
親御さんの不安は、子どもの将来への不安なのです。
私はこうした親子の不安を共有するものです。
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ことばの教室、通級指導教室に関連するホームページ、ブログの中には、本当にすばらしいページがあります。
ことばの教室教材庫
http://www1.kcn.ne.jp/~nakao/kyouzaitopmenu.html
通級担当の先生による豊富な自作教材です。
量が豊富というだけでなく、学術的根拠に基づいて作成、整理されています。
作者のお名前は、日本LD学会の大会論文集でも、よく拝見します。
『読み書きが苦手な子どもへの<つまずき>支援ワーク』
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-089518-2
の著者のおひとりなのですね。
許可を得て紹介します。
これは参りました。さすがです。
プリント教材は、「取り組んだ跡」が残るのでいいですね。
そして何よりも、通常学級での自習課題とするなら、プリントでなければ。
私はカードを多用し、プリントをあまり使わないため、あとで取り組んだ跡が残りにくいです。
それぞれ一長一短はあると思いますが。
今年、ラミネーターフィルムと、電気を校内で一番使ったのは私かもしれません・・・。
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『場面緘黙Q&A』かんもくネット著、2008、学苑社
http://www.gakuensha.co.jp/cn27/pg346.html
「かんもくネット」場面緘黙児支援のための情報交換ネットワーク団体
http://kanmoku.org/index.html
「Knet資料」には、保護者や学校の先生向けのパンフレットもあります。
就学を控えた、場面緘黙のあるお子さんのために、役立つのではないでしょうか。
*
ひとつ、実話を。
入学式後の学級。
私は新入学担当の係として、ドキドキしながら、遠くから見守りました。
新1年生に一人ずつ名前を呼んで、返事してもらう時間でした。
たくさんの保護者が教室内を埋め尽くし、机には真新しい教科書の山が。
この上ない緊張感に包まれていました。
先生は一人ずつ名前を呼んでいきました。
元気なお返事がたくさん聞かれました。
そして、その子の番。
「○○さん」
やっと起立した○○さん。
しかし、予想通り、お返事はできませんでした。
祈るような気持ちでした。
通常であれば、
「ちゃんと返事をしなさい」
とか、
「次は言えるようにね」
と声かけするでしょう。
しかし、そのとき担任の先生は、おだやかな笑顔で、予想もしないことばをその子にかけたのです。
「○○さん、立ってくれてありがとう」
私は涙を抑えるのが精一杯でした。
こちらこそ、子どもを理解してくれてありがとうと。
本人も、親御さんも、どれだけほっとしたことでしょう。
「話さない」のではなく、「話せない」のが場面緘黙という障害です。
このことが理解されずに、「話さない」ために罰を与えられ、かえって人間不信に陥る事例が後を絶ちません。
支援のためには、まず理解なのです。
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