忍者ブログ
某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
ブログ内検索
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[01/11 board]
[11/21 西村徹]
[02/23 留萌小学校ことばの教室]
[05/10 プー子]
[01/11 にくきゅう]
[11/25 なっか]
[10/26 さつき]
[10/12 赤根 修]
[08/21 赤根 修]
[05/28 miki]
[05/28 miki]
[05/13 赤根 修]
[05/06 赤根 修]
[04/15 miki]
[04/15 赤根 修]
[03/12 かわ]
[03/09 赤根 修]
[03/03 KY@札幌]
[03/01 赤根 修]
[02/28 hakarino]
[02/23 kさん]
[02/23 miki]
[02/12 suge]
[01/15 suge]
[01/15 miki]
バーコード
アクセス解析
[21]  [22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28]  [29]  [30]  [31

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

質疑応答に研修のニーズを見る

先日はことばの教室の先生方の役員会で、構音指導の基礎講座をお願いされました。
役員会では必ず研修の内容を盛り込むようになったので、事務局では研修内容の事前希望アンケートをとっています。
その結果、様々な領域での希望があり、通級担当が幅広い知識と技能を求めていることがわかりました。


今回は「構音指導の基礎」と、「LD概論」の予定でしたが、議事に時間をかなりとられたため、研修時間が圧縮されました。
よって、今回は構音のみとし、後半は質疑応答をフリーに受け付けることにしました。

講座では、実際の音声サンプルを聞いて評価するOJTの視点を入れた研修としました。
構音を正確に評価できることが、正確な指導につながります。
そして誤り音を取り上げて並べて終わりではなく、そこに法則性を発見して、シンプルにまとめることが大切です。

たとえば、

「ギャ→ジャ、ギョ→ジョ、ギ→ジ、ギュ→ジュ」いつも置き換わっている

ならば、

/  gj → dʒ / (一貫)

と書けばすべて表現されています。


以下、フリーに出てきた質問と回答です。
(プライバシー保護のため、質問内容を若干変えていますが、主旨はそのままです)


***

Q1「キ→チの置き換えのある子が、ある施設で、舌を出してから「キ」の発音をする練習を身につけてきました。通級してきたときに、舌を出してから発音し始めたのですが、舌出しにどのような意味があるのですか?」


A1「舌だしの時、舌は緊張していますか? 緊張しているのですね。そっと柔らかく出すことが大事なので、舌だし時の緊張をゆるめて、ホットケーキのようにすることが大事です。舌だしによって、舌背の盛り上がりを防ぎ、そっと『キ』音を出す練習をしようとしたのだと思います。練習方法としては妥当です。あとは舌が細くならないよう、平らにしながらそっと出すことです」


Q2「食べたものが舌に残っているのは、どうしてですか?」


A2「人は食べ物を食べるとき、「食塊(しょくがい)形成」を行います。人は無意識のうちに、かんで細かくした食べ物をいったん舌の中央に集めています。その集めた物を『食塊』と言います。舌に食べ物が残っているということは、食塊形成から嚥下までのいずれかの過程がうまくいっていないからです。よって、発音が全体的に不明瞭で聞き取りにくいタイプの構音障害があり、背景に舌癖や、舌運動の巧緻性の苦手さがある子の場合、食塊形成の訓練も必要なる場合があるでしょう」


Q3「食べ物を飲み込みにくい子に考えられることは? 側音化構音と関係ありますか?」


A3「アデノイドは腫れていますか? 扁桃が肥大しているのですね。それがアデノイドです。それが原因の一つかもしれません。飲み込むとき、舌先を前に突出させていますか? させていないのですね。では舌先の位置の問題ではなさそうですね。
扁桃肥大があるとして、鼻呼吸は苦しくなさそうですか? それはないですね。扁桃肥大が改善していかないと、飲み込みもスムーズでなくなるかもしれませんね。側音化構音と関係があるかというと、直接は関係ないでしょう。
構音指導は構音指導で進めていけば良いと思います。」


Q4「サ行音は、4歳児では治さなくていいと言われたことがありますが、本当ですか?」


A4「サ行→シャ行、いわゆる幼児音で、浮動性も高い場合は、ただちに指導対象にはならないでしょう。でも、サ行→マ行なのですね。単に発音の問題だけではないことを予期させます。子どもの様々な状態を総合的に評価して、必要な支援を検討することが大事だと思います。指導すべきかどうかは、どの音がどの音に誤っているのか、浮動性はどうか、本人や周囲の困り感はどうか、そして言語発達の状況や年齢、と様々な観点から総合的に判断されるものです」


Q5「昔、幼児期は、側音化構音の聞き分けは難しいので、指導しなくて良いと言われたことがあります。いいのでしょうか?」


A5「側音化構音は、正誤弁別をきちんとやってから、発音練習に入る、というのが昔の考え方でした。練習を受ける動機付けのためにも、聞き分け訓練が大事だと。しかし最近は、そもそも低学年の子に聞き分けは難しいことから、まず正音を単音節で形成して、それから聞き分けに入った方がよい、いたずらに聞き分けに時間をかけると、それだけで通級期間が長くなってしまう、という考え方が一般的です。もっとも効率的な方法で、短期間のうちに改善することを通級担当はいつも検討する必要があります。
また、正音が単音節で獲得されていない段階で、ひらがなを提示して指導するのも危険です。
本人は歪み音とひらがなの文字との対応で既に学習してしまっており、ひらがなを先に見せてしまうと、歪み音を逆に強化してしまう可能性があります。


知能がある程度高く、行動面やコミュニケーション面にも問題がなく、指導に乗れるお子さんなら、幼児期から練習はできるでしょう。幼児期では最低でも、「舌平ら」を作れるようになってから、小学校に引き継いで頂けると、それだけでもかなり良い状態ではありますが。」


***


このように質疑応答がありましたが、これも結構研修になったのではと思います。
経験1,2年の先生方ばかり集まった班を編制しても、このようなやりとりは難しいでしょう。


定期の研修会よりも、役員会での研修会の方が、参加者のニーズに応えられているのではないでしょうか。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
 


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


PR

活字に酔っている暇があるなら

食事中、口腔内に、人生で経験したことのない強い衝撃と痛みを感じました。その後も、食事するたびに刺すような痛みを感じていましたが、忙しくて歯医者には。
でも観念して診てもらったら、歯が割れているとの診断。根っこまで割れているので、抜歯しかないと言われ、抜きました。抜歯自体も初めてのことで、どれだけ痛いか恐怖でしたが、意外とあっさり抜けました。

ここの歯科医は、通院のたびに、ブラッシングの指導を丁寧にやってくれます。「いや、そうじゃなくて、こう!」と少々厳しいです。
でもお陰で、長年歯ブラシが当たらなかった歯の部分にしっかりあたり、つるつるにできるようになりました。

実技による研修は大事だなあと。

「文書作成」「記述」にこだわって、活字に酔っている間は、自分の世界への固執からいつまでも脱皮できないのです。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  









にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


通級担当は、校務分掌の仕事よりも通級指導を優先せよ

今日はこちらの地域のことばの教室の先生方の集まりがありました。

席上、各教室全てにに行政の査察が入り、通級担当は指導時数の確保のために、校務分掌の軽減が必要だ、TTの配置とは主旨が違うので、と言われた学校がいくつかあった、という報告がありました。

時数に関しては厳しいなと思う反面、通級担当が校務分掌や会議のために指導を休みにするのはよろしくない、と行政から言ってきたのは初めてのことで、文部省が通級制度を開始するときの主旨を正確に反映しているように思われました。

学校の雑務に取り込まれ、指導を休みにすることを軽視されがちな、通級担当の現状に風穴をあけるナイスプレイです。

通級担当は他校から通ってくる子も担当します。
だから、その学校に加配されていても、実際には、他校の子の先生でもあるのです。
実質的には、学校加配ではなく、地域加配なのです。
だから学校の都合で通級指導を休みにすると言うのは、加配の主旨に反します。

「通級学級に関する調査研究協力者会議答申」(平成5年3月、文部省)に、通級担当の職務、校務分掌の配慮が必要との記述があります。

これを実際に行政的に反映しようとしたのを初めて耳にしました。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


【自作教材】ついに完成、「電流イライラ棒」上肢運動の調整機能の向上に




迷路の中を棒でくぐっていき、壁にぶつかることなくゴールしたら勝ち。
壁にぶつかると電子回路が音を鳴らします。スタートに戻る。

針金は百円ショップ。
ねじは大型量販店。
板は廃棄予定だった学校の机。
電子回路は、古くなったピンポンブーを分解して接続。

まだ、接触が悪いところもありますが、裏でバイパス回路を増やせば改善するでしょう。
細い棒は初級者用。太い棒は有段者用。


子どもと一緒に作った今年の超大作教材。

今後は、斜めや回転の動きも取り入れてみたいです。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


KABC-2

発売されたようですね。
ルリアモデルに、CHCモデルも加わり、基礎的学力が測れる、対象年齢の拡大など、さらに使える検査になっていると思いますが、大変高価です。
学校予算では厳しいので、市の予算で買ってもらえないか、打診しています。
また、研修も必要ですね。

検査には研修予算、人材をともに整備する必要があります。
市では、人材の調査も行っているようですが、数年経ったら機械的に人事異動、しかも同一市町村は原則として認めないという人事方針では、人材は流動化するだけです。

「機材は買ったけど、使える人がいない」という声をあちこちで聞きます。

専門性を考慮した人事でなくてはなりません。免許制度すらもない現状では。


一方、読み書き検査の新しいバージョンが開発中で、大学入試も視野にとの情報もあります。

検査が子どもの楽しい学校生活、一貫した支援に結びつくことを願っています。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


教材紹介 たたいて かぶって じゃんけんぽん


正式な本家本元があるとは知りませんでした。

安全のため、たたく棒は、紙をまるめたものを使用しました。
感覚統合のため、紙をまるめるという作業もやってもらいました。
ヘルメットは教室にないので、バインダーを急きょ使用。

ねらい

(1)もし~ならばの判断と、動作の実行する機能を育てる。

(2)じゃんけん中は棒に触らない、考えをまとめてから実行するなど、衝動性や注意の配分のコントロール。


非適用例
(1)じゃんけんの勝敗の判断がほとんどできない場合

(2)恐怖感を持ちやすい場合


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  




にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


将来やりたい仕事

「ことばの教室の先生になって、困っている子どもを助けたい」

作文を読んだ時、涙が出そうになりました。そんな風に思ってくれていたなんて。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  




にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


【自作教材】ことばの理解力を育てるプリント



即席なものですが。

言語理解には4種類あって、

・音韻の理解(発音、語音の聞き分けなど)
・意味理解(りんごは、赤くて果物で、という属性の理解)
・統語理解(文法的な理解)
・語用的な理解(言外の意味を理解する)



「めだまやきの作り方で、いちばんだいじなのは何番?」
「しつもんした人に、一言で答えるとしたら、何番?」

発問によって、答えが変わってきます。

つまり、前者はレシピの重要性を問うているのであり、
後者は質問者の意図(言外の意味)を理解して答えることを求めています。

日常会話で、相手のことばの意図を読み取れないと、レシピを細かいところから永遠と説明することになります。
文字化してあげるとわかりやすくなるかもしれません。

「卵焼きでもない、スクランブルエッグでもない、ひよこをかえすのでもない、目玉焼きの作り方は?」の語用論的な意味であれば、答えは2であり、頻度の高い質問の意図でしょう。

何度も作ろうとして、力が入りすぎて黄身をたくさん割ってしまった人に尋ねられたら、8が正解。

というように、質問の意図の理解は、どれくらいの頻度か、などの優先順位の検討を人は瞬時に行っているのですね。
まるで、パソコンやタブレットで漢字検索するときに、手書きすると、漢字候補が出るようなものですし、高性能な漢字変換ソフト、つまり使用頻度や文脈を読み取って漢字候補を出すようなものでしょう。



そうした使い方にも良いし、一般的な言語理解、本質と非本質との区別などの学習に。


ダウンロード


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


人生で経験したことのない強い衝撃と痛みを

食事中、口腔内に、人生で経験したことのない強い衝撃と痛みを感じました。
その後も、食事するたびに刺すような痛みを感じていましたが、忙しくて歯医者には。

でも観念して診てもらったら、歯が割れているとの診断。
根っこまで割れているので、抜歯しかないと言われ、抜きました。
抜歯自体も初めてのことで、どれだけ痛いか恐怖でしたが、意外とあっさり抜けました。

ここの歯医者さんは、通院のたびに、ブラッシングの指導を丁寧にやってくれます。
今回は「いや、そうじゃなくて、こう!」と少々厳しいです。

「歯茎がピンク色じゃなくて、薄紫でしょう、ブラシが当たらず歯垢がたまり、歯茎がやせて、最後は歯が抜けてしまうのです」
一眼の高級カメラで撮影した口腔内の写真を見せながら、かなり力強い説明を。

でもお陰で、長年歯ブラシが当たらなかった歯の部分にしっかりあたり、つるつるにできるようになりました。

「実技による研修」OJTは大事だなあと。
どの業界でもやっているはず。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  




にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


学校教育法施行令の一部改正について(通知)

学校教育法施行令の一部改正について(通知)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1339311.htm

官報(国立印刷局)
http://kanpou.npb.go.jp/20130826/20130826g00186/20130826g001860008f.html


この9月より施行されました。
これから各自治体で、これを受けて仕組みを整えていくでしょうし、伴う予算も来年度以降でしょうから、今すぐというわけではないでしょうが、今年度の就学相談をどのように進めていけばよいか、現実と理想との間で悩ましいところです。

これを実現するための教員配置基準の変更などについて、何も触れられていないのはいかがなものでしょうか。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


心をいじるべからず

初めてことばの教室を担当した頃、「どこでもパンツを脱いでしまうので、恥ずかしいということを教えるにはどうすればいいでしょうか」という相談を受けたことがあります。
当時の私は、恥ずかしいという感情は教えるものではなくて、人とのコミュニケーションや認知発達の土台の上にできあがっていくものだから、恥ずかしいという感情だけを切り取って教えるものではない、ということはわかっていました。
しかしそれをうまくことばで表現できずに、相談者へうまく答えられませんでした。
今なら、パンツを脱いでよい場所を視覚的に示して、ほめて行動形成しましょうとお答えできるのですが。

昆虫が怖い子どもに、どうやって怖い感情をなくしたらいいですか、という相談も。
なにやら論理的に思考して、これは怖くないよと教えるアプローチもあるようですが。
でも私は、怖い子の気持ちがわかるので、「怖いものは怖い。どんなに理屈をこねたって」と思います。特に想像の困難や仮定の話を理解することが苦手な自閉的傾向のある子に、論理的に怖くないように、なんて・・・。

人前で話すのが苦手な子に「聞いている人は畑だと思いなさい」とか、「手のひらに人と書いてなめたら緊張がゆるむ」だとか、そんなアドバイスが有効だった子に私は出会ったことがありません。
有効だとすれば、よほど催眠効果がある子か、効いた振りをしているだけか、いずれかでしょう。

心をいじるのでなく、少しずつ慣れていく行動形成を目指した方がいい。あるいは、そもそも慣れる必要があるのか、課題自体を問うべきだ、と思うわけです。
  

勝負へのこだわりが強くてイライラする子に、イライラするのをやめさせるのは難しいけど、イライラしながらも片づけを手伝ったらそれをほめること、ありがとうとフィードバックすることが大事だと。

もし、心にアプローチするなら、人の心を操作するのでなく、受け止めること。
そして、楽しい経験をいっぱい与えること。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


言語発達遅滞と失語症

言語発達遅滞と言っても、様々な状態像があります。
自閉症スペクトラム障害や知的障害があっても、ことばは遅れますが、ここでは、文部科学省定義に合わせて、特異的言語発達遅滞を指すことにします。


失語症と言語発達遅滞とは同一視できません。


失語症は、一度獲得した言語能力が失われることであり、子どもの言語発達遅滞はそもそも獲得されていないからです。
だからアプローチの仕方も違ってきます。


子どもの言語発達の方が、どちらかというと経験とことばを結びつけていくことの重要性は指摘できます。
比較して、失語症の場合、経験的なエピソード記憶などが保たれていて、語想起困難(それが何かはわかっていて、特徴などの説明はできるが、ずばりその単語名が思い浮かばないだけ)など、特定の部分だけが障害されている場合、その部分へのピンポイントの指導ができるわけです。


たとえば、


「空を飛び、黒いカーカーと鳴く鳥はなんですか?」→「カラス」


というように、語想起をターゲットにした指導に絞れるわけです。


ただ、そのことは、子どもの言語発達遅滞において、特に語想起困難への支援に狙いたい場合にも使える可能性があります。


知覚推理が高く、視覚的な表象が形成されていて、カラスの属性も理解できていて、語想起だけが苦手という子には使えます。
逆に、カラスを見たことがない、イメージが形成できなくて「カラス」が出てこない場合は、この教材はフィットしないでしょう。


逆に、語想起は良好だが、その属性を説明することが苦手な場合、


「カラスとは何ですか?」


と説明課題を与えたりします。もちろん、選択肢にするなど、難易度の調整も必要でしょう。


失語症の教材を見ていくと、子どもにも使える、と思うことがあります。


「たばこの火を借りるときの会話」などはもちろん使えませんが、ある場面での会話の一部を穴埋め課題にするという課題は、ソーシャルスキルトレーニングにもなり得ます。


人は、日常会話の中で、相手のことばの反応の考えられる範囲を予測しながら聞いているはずです。
それであれば、定型句的な文を検討する教材に取り組むことで、予測能力を高められることにもつながるはずです。
それは文字の読みとも関連しているでしょう。


たとえば、「お茶が熱いので、フーフーと吹いて(     )。」(答:「さました」など)


という教材の場合、(     )は、前後のことばの文脈から、正解を絞り込めるわけです。
絞り込めないとすれば、そもそもことばの意味を理解していないか、熱いお茶を飲むシーンが想像できないか、熱い場合はフーフーとさます、という経験をしていないか、経験していても、知識として結晶化していないか、などでしょう。


一方、自閉症スペクトラム障害のある子ども向けの教材を見ると、発問の内容が広すぎたり、拡散的すぎる場合が見られたりします。
むしろ失語症の教材のようにターゲットを絞って、経験的、体系的、スモールステップ的に指導した方が合うのではないかと思えてきます。

失語症と言語発達遅滞とのそれぞれの教材を見比べることで、言語発達の見立てがより深まるのを感じています。

そして、通級指導においては、勉強そのものを教えるのではなく、学び方を教える場であること。たとえば、漢字の読み書きの指導の前に、こうした言語発達の基盤ができているのか、その基盤へのアプローチが、まず通級指導には求められると感じています。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


【文献 新刊】 特別支援教育における吃音・流暢性障害のある子どもの理解と支援

特別支援教育における 構音障害のある子どもの理解と支援 シリーズ きこえとことばの発達と支援
『 特別支援教育における吃音・流暢性障害のある子どもの理解と支援』
 小林宏明・川合紀宗編著,2013,学苑社,3675円(税込)
 http://www.gakuensha.co.jp/cn27/pg387.html

シリーズの第3弾です。

文献は、科学的に信頼性のある、著者が広く支持されているものを選びましょう。
その意味で、この文献は、著者も、出版社も信頼性が高いです。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


当事者の気持ちに寄り添うとは

学生時代、自分からは電話をかけられないけど、他人がかけてきたら出られる、という方とお友達でした。だから、どんどんかけてほしい、と言われていました。今思うと、症状は軽くはない方でした。言われたとおりに、私はできるだけこちらから連絡をとっていました。ただ、先方からあまりにも連絡がないと、実は自分は嫌われているのではないかと思うこともありました。だから、かかわりが遠慮がちになることも。それは誤解だったのですが、きこえに困難があると、聞こえないこと以上に人間関係、誤解との対峙が必要なのと同様、吃音においても、話せないこと以上の苦しみがあるわけです。
だから、支援者の「障害を受けいれよ」は、空虚な言葉でしかありません。受け入れるかどうかは、本人が決めること。受け入れられる経験の積み上げ、対応方法をいくつも持って、将来の見通しが持てるように手助けすること。お説教的に、受け入れよ、と他人がいうことでない。

もちろん、私はその方の吃音のことをからかったり、指摘したりしたことはなく、本人の要望を素直に受け止め、「普通に」関わっていたつもりでしたが、当時、私は吃音の知識もなく、本人の辛い気持ちを全然わかっていなかったなあと振り返ります。大学の教員免許カリキュラムにも、吃音はなかったし、そうした方にお会いしたのも初めてのことでした。

今はどうされているのだろう、機会があれば、またお会いして、当時の理解不足をお詫びしたいと。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


就学指導委員会研修会研修会 WISC-4,田中ビネー、行動観察

今日は、就学指導委員会調査委員会の主催で、検査についての研修でした。
就学指導委員だけでなく、こちらの地方の通級担当の先生や、幼児療育施設の先生方にも参加を呼びかけました。
参加して頂いた方には、次期の就学指導委員を育てる意味合いも実はありました。
私が去ったあとのために・・・!?。

午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて、実技と解釈を中心とした講座。
午後は、相談施設の職員の先生に、検査時の行動観察のお話をして頂きました。

午後の講座では、知能モデルの説明とともに、これでもかというほど徹底して、子どもの反応から何を読み取るのかという観点を教えて頂きました。

IQや評価点の説明よりも、はるかに重要な内容でした。

行動観察の視点は、検査の時だけでなく、日常の指導でも役に立ちます。

検査をしなくても、日常の反応からもいろいろなことがわかります。

私のまとめに、皆さん深くうなづいてくださいました。
検査の研修というよりは、子どもをどう見立てるのかという、もっとも大きな視点を参加者の皆さんがつかんで下さったことをうれしく思いました。



講座修了後、講師や役員と立ち話をしました。
検査は購入できるが、検査できる人をどのように養成したら良いかという議論をしました。
結論は出ませんでしたが、養成のため、できることをやっていくしかない、という話し合いになりました。
でも、地域をリードする方々は、皆さん、自腹で研修に参加しているのですね。

これで本当に良いのでしょうか?
少なくとも、持続可能ではないです。
一部の先生が、私費を削って、体をこわして、家族も犠牲にして、何とか屋台骨を支えているというのが、今の特別支援教育の図式です。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  









にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


WISC-4 研修

明日は、就学指導委員会向けの研修会です。
午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて検査の実習、どちらかというと解釈中心の講座をします。
午後は、相談施設の方にアセスメント、検査について講義をして頂く予定です。


WISC-4は、「資格をもった教員」でなければ、検査の内容を見せてはいけない、とされていますが、実際には、資格の有無にかかわらず、学校であれば機材を注文できてしまいます。

私の地方で少なくとも8台あることが確認されており、明日の研修会ではその8台が「一堂に会する」ことになっています。

学校にあるのであれば、独自の解釈に陥る前に、専門的な研修をやってしまおうというのが、今回の企画の目的の一つです。

そこで、今回は、就学指導委員以外の先生方にも参加を呼びかけたわけです。

WISC-4は、検査やその結果の開示について、厳しい制限が設けられました。
そのことに対する反論の声も聞かれますが、諸外国では既に実施されており、言えば、3の時代から本当は制限があったのです。

あまりにも、独善的な解釈、深入りしすぎる解釈を私も見聞きしてきました。
統計的な有意差がないのに、差があるとか、伸びた、と解釈したり、数値だけを見て、行動観察や、日常の情報を抜きにして、グラフの形だけ見て解釈したりということが横行していました。
おしまいには、検査の内容とほぼ一致した内容の教材で指導して、もう一度検査をやったら伸びた、と宣伝する向きさえありました。

検査の内容そのものを指導内容にしたら、伸びるのは当たり前です。
しかし、検査の内容は、その能力の代表を測っているだけであり、それができたから、言語能力が伸びた、という話にはならないわけです。

これはまずいだろうと思っていました。

厳格化はある意味当然と言えます。

あらためてマニュアルを読みましたが、いろいろな統計の数字を見ていくと、頭がいっぱいいっぱいになりました。でも、型どおりの解釈は絶対に許されないことが改めて確認できました。
同じ下位検査でも、年齢や能力レベルによって、発動される臨床クラスターには違いがあるのですね。
当たり前ですが。

たとえば、FDIと Working Memory との違いが概念的に理解されていないと、この検査は実施すべきでないし、解釈もすべきでない。
また、Working Memoryも、いろいろ学説があって、それらを敷衍しつつ解釈しなければなりません。

下位検査同士の比較でも、標準得点の差異だけでなく、標準出現率も加味して解釈しなくてはいけません。

それだけ専門性を問われている。データの開示の例外が認められている専門家チームは、これらの心理学や統計学をしっかり押さえた上で、WISCの解釈に臨まなければならない、と強く思うのです。

しかし、今回の研修では、圧倒的にWISCの講座が人気なのです。

この、求められていることと、一般の意識とのギャップをどう埋めるかです。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  








にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


WISC-4 研修

明日は、就学指導委員会向けの研修会です。
午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて検査の実習、どちらかというと解釈中心の講座をします。
午後は、相談施設の方にアセスメント、検査について講義をして頂く予定です。


WISC-4は、「資格をもった教員」でなければ、検査の内容を見せてはいけない、とされていますが、実際には、資格の有無にかかわらず、学校であれば機材を注文できてしまいます。

私の地方で少なくとも8台あることが確認されており、明日の研修会ではその8台が「一堂に会する」ことになっています。

学校にあるのであれば、独自の解釈に陥る前に、専門的な研修をやってしまおうというのが、今回の企画の目的の一つです。

そこで、今回は、就学指導委員以外の先生方にも参加を呼びかけたわけです。

WISC-4は、検査やその結果の開示について、厳しい制限が設けられました。
そのことに対する反論も声も聞かれますが、諸外国では既に実施されており、言えば、3の時代から本当は制限があったのです。

あまりにも、独善的な解釈、深入りしすぎる解釈を私も見聞きしてきました。
統計的な有意差がないのに、差があるとか、伸びた、と解釈したり、数値だけを見て、行動観察や、日常の情報を抜きにして、グラフの形だけ見て解釈したりということが横行していました。
おしまいには、検査の内容とほぼ一致した内容の教材で指導して、もう一度検査をやったら伸びた、と宣伝する向きさえありました。

検査の内容そのものを指導内容にしたら、伸びるのは当たり前です。
しかし、検査の内容は、その能力の代表を測っているだけであり、それができたから、言語能力が伸びた、という話にはならないわけです。

これはまずいだろうと思っていました。

厳格化はある意味当然と言えます。

あらためてマニュアルを読みましたが、いろいろな統計の数字を見ていくと、頭がいっぱいいっぱいになりました。でも、型どおりの解釈は絶対に許されないことが改めて確認できました。
同じ下位検査でも、年齢や能力レベルによって、発動される臨床クラスターには違いがあるのですね。
当たり前ですが。

そしてたとえば、FDIと Working Memory との違いが概念的に理解されていないと、この検査は実施すべきでないし、解釈もすべきでない。
また、Working Memoryも、いろいろ学説があって、それらを敷衍しつつ解釈しなければなりません。
WISC-3の時に「算数」をFDIに入れていたことの是非や、それと関連して、言語性IQ、動作性IQが廃止された理由が説明できなければなりません。

下位検査同士の比較でも、標準得点の差異だけでなく、標準出現率も加味して解釈しなくてはいけません。

それだけ専門性を問われている。データの開示の例外が認められている専門家は、これらの心理学や統計学をしっかり押さえた上で、WISCの解釈に臨まなければならない、と強く思うのです。

しかし、今回の研修では、圧倒的にWISCの講座が人気なのです。

この、求められていることと、一般の意識とのギャップをどう埋めるかです。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  








にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


先日の吃音についての報道がネット上で見られます。

どさんこワイド
http://www.stv.ne.jp/news/streamingWM/item/20130815191113/index.html

ことばの教室担当は、子どもの将来のことも視野に支援を考えていかなければならないと改めて考えさせられました。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


構音の指導研修DVD 頒布期間延長



延長記事

なお、昨日までお申し込み頂いた方の分は既に発送しました。


メールはこちら

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


吃音者についての報道

今日、放映されました。
番組構成上、やむを得ないと思いますが、3分はあっという間でした。

プライバシーがあるので、難しいと思いますが、一般論でも、さらに掘り下げた報道がこれからもなされ、同じ悩みを持つ方々や、周囲の方々のためになればと思いました。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  





にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


自主研修会 構音の評価と指導、ケース会議

今日は、ことばの教室の先生よりも、他の学級、校種からの参加が多く見られました。
特別支援学級、通常学級、特別支援学校の先生方です。
元ことばの教室の先生方も2名来て下さり、過去の自主研修会からのご縁が続いていることをありがたく思いました。
やってよかったと思える瞬間です。

構音の講座では、先日の言難ABCの内容を少しアレンジし、音声サンプルは市販のものを用いました。
そして『ことばのテスト絵本』を用いた構音検査の実技を重視しました。
もうすぐ就学時健診が始まり、構音検査のニーズが高まっていることや、指導方法の前に、構音がきちんと評価できなければならないことが、重視した理由です。

実技では、私がサンプル音声をその場で発音して、評価してもらったのですが、置き換えのサンプル提示のつもりが、歪みとして聴取した先生が何人もいらして、実は自分も歪みがあるのかなあと思ってしまいました。

置き換えと歪みとの鑑別は重要であること、選別検査の場合は、掘り下げて、その鑑別を確かな物にしていくことが大事であること、鑑別のコツとしては、障害音と近似している正音とを交互に言わせてみること、構音の評価は、「聞いて、見て、触って」が大事であることを説明しました。

午後のケース会議では、元ことばの教室の先生の発表は、やはり通級担当時の研修が今にも生きていると思いました。

そして、臨採の先生のケースレポートは、正確、かつ多視点でまとめてあり、まるでベテランと思うぐらいでした。
こうした先生が増えてほしいです。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  





にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


吃音のある方についての報道

どさんこワイドでの放送は、8月15日(木)に変更になったようです。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  




 

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


言難ABCの感想文

が届き、大切に読ませて頂きました。
皆様、ご静聴ありがとうございました。
おおむね好評だったようで、わかりやすかった、もっと聞きたかった、ぜひ来年もというお声をたくさんちょうだいし、ありがたく思います。
(来年は体調次第、点滴、入院していなければ・・・)

道言協は、指導技術の前に、子どもをどう理解するかを40年間大切にしてきました。
(道言協は、というより、およそ支援に当たる分野は、どの分野でも大切にされているはずですが)

「問題の仮説」という用語がそれを象徴していると思っています。
すなわち、私の理解の仕方は、
「ラ行がダ行に置換する同じ症状の子がいる。Aくんにとっては、発音のしにくさを困っているが、Bさんにとっては、本当に構音が今問題なのか。何が問題なのか、それは誰にとっての問題なのか」
ということです。

構音に誤りがあるから、構音指導、どうやって指導したらいいのですか、という技術面に走る前に、その子のおいたちや周りとのコミュニケーションなど、その子の全体をとらえることが「問題の仮説」なのだと。

別の講義で披露されたようですが、知識の専門家としてだけでなく、「○○ちゃんの専門家に」です。


講義は少し早めに終わり、あとは個人的な相談に応じることにしていました。
前回の、別の場では、個人相談がたくさんあったからです。

案の定、1時間弱の間に、列ができるほどのご相談を頂きました。
短い時間でコンビニ的な相談になってしまったことをお詫びします。
また、途中であきらめた先生方にもお詫びいたします。

しかし、どのご相談でも、子どもについて理解するために、たくさん質問させて頂いたことにお気づきの方もおられたと思います。子どもの実態がわからずして、助言などできません。
それでも、短時間でお答えするため、一番尋ねなければならない質問に絞っていました。

ご質問の内容を整理する中で、自ら指導方針をまとめた方もおられました。


今回の講義では、少し技術面に偏りました。
新しい先生への支援、ということを意識したからです。

しかし、技術の前に、子どもを理解することが大切であるということです。

質問して頂いた方の質問の内容や、感想文を読ませて頂くと、その一番大切なところをおさえている先生方がたくさんいらっしゃることを感じました。


ということで、明日も自主研修会で構音指導の基礎研修をします。
今回は、ことばの教室の先生だけでなく、特別支援学校や特別支援学級の先生方が多く参加されます。

ケースレポートも5本出るので、かなり濃い研修会になりそうです。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
one click per day please!

  



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


吃音のある若い当事者の命・・・、2度と繰り返してはいけない

このことについて、北海道の方は明日STVの「どさんこワイド179」で、午後6時15分ごろから放映だそうです。

無念でなりません。

私たち支援者は、当事者の気持ちに寄り添い、主義主張を超えていかなければならないと思います。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
one click per day please!

  

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


教育相談実技研と、ケース会議

今日は、教育相談の実技と、ケース会議をしました。相談申込み様式を読んで、保護者面接の際に必要なことは何か、子どもにはどんな視点で接し、検査する場合は、検査の選択についても話し合うことになります。架空の事例をもとに、グループディスカッションをしていただきました。その結果、子どもを理解するには、現在の困り感の背景に何があるのか、どういった条件でその状態になるのか、を見ていくことが大事であることが発表され、そして生育歴情報や標準化された検査が必要であることが、理屈でなく、実感できたように思われました。

午後のケース会議では、ご自身が子どもの頃、通級指導を受けたご経験のあるお話も頂き、当時者の気持ちに寄り添うことの重要性を感じさせて頂きました。
また、構音の事例では、その子の障害音だけでなく、他の音も含めて全体的に評価すること、そのためには、発音記号で考えること。

そして心理に課題のあるお子さんの事例では、改善を焦るのでなく、状態を周りがまるごと受け入れることによって、自己否定感を軽減できるだろうという話し合いになりました。




にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 次回記事も期待の方は一日1クリック プリーズ。
  

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***




忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***