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某公立学校ことばの教室教員。言語聴覚士。特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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構音指導で気をつけること 3 舌の脱力

舌の緊張をとるには、「ホットケーキのようにふわっと」とか、「舌をお皿のように」などと、口頭で指示する例が教科書的にはあります。しかしそれだけではうまくいかないことが多いです。
ゆるめたり、細くしたりなど、緊張と弛緩を繰り返す運動をさせてみるのも一法です。何度か繰り返して、ゆるんだ瞬間をとらえて「それ! そのまま3秒」などと指示するのもよいでしょう。
鏡で舌の形を自分で確認させる方法もありますが、視覚的な認知が弱い子には向きません。

顔面の筋肉や、肩などが緊張していても、うまくいきません。
お口の中だけでなく、常に身体全体の状態を評価しながら練習することが大切です。

息を吸って数秒間止めて、吐く瞬間に舌をそっと出してゆるめていくのもいいでしょう。
とてもいいビデオがあります。

「ネットで学ぶ発音教室」
http://forum.nise.go.jp/kotoba/htdocs/

のなかの、
「舌の脱力のための指導」
http://forum.nise.go.jp/kotoba/htdocs/?page_id=71


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構音指導で気をつけること3 舌の脱力

舌の緊張をとるには、「ホットケーキのようにふわっと」とか、「舌をお皿のように」などと、口頭で指示する例が教科書的にはあります。しかしそれだけではうまくいかないことが多いです。
ゆるめたり、細くしたりなど、緊張と弛緩を繰り返す運動をさせてみるのも一法です。何度か繰り返して、ゆるんだ瞬間をとらえて「それ! そのまま3秒」などと指示するのもよいでしょう。
鏡で舌の形を自分で確認させる方法もありますが、視覚的な認知が弱い子には向きません。

顔面の筋肉や、肩などが緊張していても、うまくいきません。
お口の中だけでなく、常に身体全体の状態を評価しながら練習することが大切です。

息を吸って数秒間止めて、吐く瞬間に舌をそっと出してゆるめていくのもいいでしょう。
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構音指導で気をつけること その2

側音化構音、口蓋化構音の指導でもっとも大切なのは、舌の緊張をとることです。
 舌の筋肉を鍛えるべく、一生懸命筋力トレーニングを行っている例を見ますが、実は逆です。破裂音が全体的に力が弱いなど、力が弱くて歪む場合は別として、側音化構音、口蓋化構音の場合は、舌の過緊張によるものです。よって、歪みの種類の鑑別は、指導方針の決定のために重要です。

 下の顎が左右にずれるのを手で直そうとする例も見ますが、顎のずれは、舌の緊張の結果であって、原因ではありません。顎よりも舌の緊張をとることがまず初めに大切です。

 舌小帯が短いからだとか、顎が偏位しているからだとか、歯のかみ合わせが悪いからだとか、器質性に原因を求めてしまいがちです。
 しかし、実は関係ない場合の方が多く、原因がはっきりしない機能性構音障害の割合の方が多いです。
 


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構音指導で気をつけること

側音化構音や置き換え等の構音の問題の背景に、「鼻からの息漏れ」があることがあります。これを見逃して、舌の動きしか見ていないと、何年通っても改善しないということが起こります。
口蓋裂がなくても、ブローイングで息漏れがなくても、話すときに息が漏れている場合が実は結構あります。
マ行、ナ行、鼻濁音は、「通鼻音」と言って鼻から息が出なければなりませんが、それ以外の音でも息が漏れていないかどうか、構音時に鼻息鏡を鼻に当てて調べることも必要な場合があります。

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構音指導 超基礎講座7  構音の発達




子どもは口唇音である、パ行、バ行、マ行から
獲得します。
これは、物を食べるときに、口唇で食べ物をとらえ、
口唇を閉鎖しながら噛む、飲むという運動発達との関連ですね。


サ行、ザ行、ラ行、ツ
は、全て舌の先が構音位置です。
(タ行、ダ行は、力強く破裂、破擦させる音なので、
サ行ほど精巧な動きを必要としないのでしょう)

他の体の運動の発達と同様に、
舌の運動も、奥から末梢、先端に向かって発達します。

だから、これらの音の獲得は高い年齢に達してからです。

したがって、2歳児がサ行→タ行に置き換わっていても、
直ちに構音障害とはいいがたいのです。

構音指導自体も、言語発達年齢で4歳以上です。

このように、子どもの発達年齢と、構音の状況とを
リンクさせて、構音指導が適切かどうかを判断します。

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構音指導 超基礎講座6 発音記号マスター試験 解答




(クリックで拡大)


チェックポイント

・「つみき」の「つ」に/s/をつけましたか?

・「ぶどう」の「う」は、発音では「お」です。
表記と実際の発音が違います。
だから、母音部分は/o/です。
伸ばすので/:/をつけます。

・「やきゅう」の「や」は、/ya/ ではありません。

・「しんぶん」の「し」の子音部分は/s/ではありません。

・「風船」の「ふ」の子音部分は、/f/ ではありません。

・「おしりかじりむし」の「じ」は、/dzi/ ではありません。

それぞれ、単に表記の問題ではなくて、
構音位置や構音方法をどれだけ理解しているかという
深い問題に関わっています。

なので、是非正確な表記をマスターしたいものです。

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構音指導 超基礎講座5 発音記号マスター試験



過去の記事や文献を参考に、発音記号で書いてみて下さい。

すいか、つみき、ぶどう、ジュース、やきゅう、
ラッパ、しんぶん、うさぎ、ふうせん、おしりかじりむし



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構音指導 超基礎講座4  構音障害の評価の観点



1 まず誤り音は全て明らかにすることが大切です。
 タ行がカ行に置き換わっているとすれば、
 ダ行はどうなのか、サ行はどうなのかなど、
 他の舌尖音(舌先を使う音)がどうなのかは、必ず評価すべきです。
 また、タ行は破裂音ですから、他の破裂音(パ行など)はどうかとか、
 パタカ、パタカと言ってみて、構音位置が後方に連続して変わる場合は
 どうかなども必要です。
 評価する音の漏れを無くすことが、その後の指導のあり方に
 大きく影響します。

2 発音の誤りの型は、大きく3つあります。

  ○「置き換え」;他の文字で表記できるような音に変わっていることです。
  たとえば、パンダ→パンガ では、ダがガに置き換わっています。

  ○「歪み」;文字では表記できない、独特の歪んだ音になってます。
  たとえば、「側音化(そくおんか)構音」では、
  「チ」が「キ」のように、「ジ」が「ギ」のように、 
  「シ」が「ヒ」のように聞こえることがあります。
  でも、それぞれはっきりとした「キ、ギ、ヒ」とも違う感じがします。
  本当の「キ」なのか、歪んだために「キ」に聞こえるだけのかを
  確かめるには、  「チキチキ」と言わせてみると分かります。

  歪みには他に、代表的なものでは「口蓋化構音」があります。
  ほかにも、鼻から息が漏れているような「開鼻声」など、
  いろいろあります。

  
  側音化構音や口蓋化構音などの歪み音は、
  自然に改善することはほとんどありません。
  
  指導も長期化する傾向にあるため、
  言語発達年齢が4歳半に達したら指導を開始し、
  就学後も改善していなければ、指導を継続することが必要です。
  中学校にはことばの教室がない地域がほとんどなので、
  小学生のうちに指導を受けた方が良いです。
  高学年になってから相談に訪れても、手遅れなことが少なくありません。
  卒業後も指導が必要な場合は医療機関等のご紹介をしますが、義務教育ではないので
  受診料がかかります。
  中学校に上がると部活動などで忙しくなり、通院も難しくなります。
  早期の指導開始が望まれます。
  
   
  
  
    ○「省略」;「ハッパ」→「アッパ」など、音が省略されることです。
  /happa/ →/appa/ ですから、/h/ が省略されています。


3 どんな条件でも、音がいつも誤っている状態を
  「一貫性がある」と言います。
  「パンダ」を「パンガ」と発音したときに、
  「そうだね、パンダだね」と、正しい音を聞かせたときに、
  もう一度言うと「パンダ」と正しく発音できる場合は、
  「被刺激性がある」と言います。
  正しく言えたり、言えなかったりする状態を
  「浮動性がある」と言います。

  それぞれの音について、「一貫性」、「浮動性」、
  「被刺激性」をきちんと評価することで、
  その後の指導で、音の指導順序を決定する際に
  重要な情報になります。
 
  また、その音が単語につく位置によって、
  誤り方に違いがでることがあります。
  たとえば、
  「サカナ→チャカナ」だが、
  「エサ、アサッテ」
  は正音の場合、
  単語の頭(語頭)だけ、「チャ」に置き換わって
  いるのかもしれません。
  他のいくつかの単語でも試してみて、
  単語の位置による違いが共通しているか
  調べます。
 
4 音の渡りによって、言いにくい場合もあるかもしれません。
 たとえば、「キリギリス」のようなイ段の音がたくさんあると、
 「チリジリス」になるけど、 「キモノ」、「オオキイ」では
 正音が出せるなど、前後の音との関係で
 影響はないかということ。

 だから、単に「カがタに置き換わっている」という情報だけでは、
 アセスメントとは言えません。


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構音指導 超基礎講座3




(クリックで拡大)


発音記号を五十音順に並べると、上の表のようになります。

赤い字は、同じ行の音と異なる記号になっています。

たとえば、ハ行では、
ハヘホが同じ記号ですが、ヒ、フは、それぞれ違う記号です。

なぜ違うか、それは構音位置が違うからです。

フは、上下の口唇を狭めて呼気を出しますが、
ハヘホは、お口のもっと中の部分をせばめますね。
しかも、舌と口蓋とはどこも接しません。
ヒは、舌と口蓋との接触位置があります。

WS000023.JPG











かまぼこのような形は、舌を上から(下から?)見た図です。
点点がついている領域は、舌と口蓋との接触部位です。
ハヘホや、フ(ファフィフフェフォ)は、舌が口蓋に接触しません。


ツは、/ tw / ではなく、/ tsw / と書きます。
(wは、本当の記号は違いますが、ネット上では書けません。
上記の表を見て下さい)

つまり、ツは、/ t / の舌先を破裂させる音の成分と、
摩擦させる/ s / の成分の二つあります。

もし、/ s / の成分を抜いたら、ツではなくて、トゥになってしまいます。

内緒の声で「ツ」と言ってみてください。
「ス」の成分が含まれていることがわかりますね。

だから、ツが発音できないとき、他のタ行やスがどうなのかも
必ず評価しなければなりません。

タ行は正音が出せるけど、サ行が未定着なら、
ツの前にサ行から指導した方がいいのでは、
という一つの指導仮説が考えられます。
 

このように、発音の特徴と指導を検討するには、
発音記号で考えるのでなければなりません。

日本語の50音の体系で考えると、指導のあり方も誤る可能性があります。

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構音指導 超基礎講座 2



構音障害を評価するためには、
各音が、お口の中のどの位置で、どのように
操作することで出てくるのかということを
しっかり理解しておくことが重要です。

たとえば、サスセソ、タテト、ダデド、ナヌネノ、
ザズゼゾ、ダデドは、舌のどのあたりを使い、
口蓋(お口の天井部分)のどの位置に接したり、
接近したりしているでしょうか?

舌の位置は舌先を使っています。
口蓋は前方の、前歯の裏あたり(スポットと言う)ですね。

これらを「舌尖音(ぜっせんおん)」と言います。

構音障害の現れる音が、たとえば
舌尖音に集中しているとすれば、
舌先の運動に問題あるということになりますから、
舌先の運動を育てるトレーニングを取り入れることになります。

カキクケコ、ガギグゲゴの位置はどうでしょうか?
舌の奥の方を持ち上げて、口蓋の奥の方(軟口蓋)に
接して、破裂させて発音します。

もし構音障害が奥舌を使う音で一貫しているなら、
奥舌の運動機能のトレーニングをします。

実際にはこれほど単純ではないし、
構音位置が複数にまたがっていることも多いので、
あくまでも一つの考え方としてとらえて頂ければと思います。

また、子どもとの信頼関係などに応じて、
舌の動きを実際に目で見て確かめることが重要です。
100円ショップの小さいライトで口の中を照らし、
「カ」を見たいなら、「カカカカ」と言わせてみたり、
「アカアカアカ」と「ア」を付け足すと、見えやすくなります。

耳だけでなく、目でも確認することが、評価の基本です。

蛇足ですが、「カカカ」と言ってご覧、と指示したときに
「カカ」と2回しか言わないとか、「カカカカカカカ」と
永遠に言い続ける子がいます。
何度教示しても同じ結果。
そうした場合は、構音だけでなく、耳で聞いた音の数を数えられるかとか、
衝動性はどうかとか、日常の行動観察の情報等を付け合わせて
検討することが大事です。

衝動性の強さが背景にあれば、たとえば信号機のカードを作って、赤が点灯したときは止めるというやり方がうまくいくことも。
 
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