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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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構音指導 超基礎講座4  構音障害の評価の観点



1 まず誤り音は全て明らかにすることが大切です。
 タ行がカ行に置き換わっているとすれば、
 ダ行はどうなのか、サ行はどうなのかなど、
 他の舌尖音(舌先を使う音)がどうなのかは、必ず評価すべきです。
 また、タ行は破裂音ですから、他の破裂音(パ行など)はどうかとか、
 パタカ、パタカと言ってみて、構音位置が後方に連続して変わる場合は
 どうかなども必要です。
 評価する音の漏れを無くすことが、その後の指導のあり方に
 大きく影響します。

2 発音の誤りの型は、大きく3つあります。

  ○「置き換え」;他の文字で表記できるような音に変わっていることです。
  たとえば、パンダ→パンガ では、ダがガに置き換わっています。

  ○「歪み」;文字では表記できない、独特の歪んだ音になってます。
  たとえば、「側音化(そくおんか)構音」では、
  「チ」が「キ」のように、「ジ」が「ギ」のように、 
  「シ」が「ヒ」のように聞こえることがあります。
  でも、それぞれはっきりとした「キ、ギ、ヒ」とも違う感じがします。
  本当の「キ」なのか、歪んだために「キ」に聞こえるだけのかを
  確かめるには、  「チキチキ」と言わせてみると分かります。

  歪みには他に、代表的なものでは「口蓋化構音」があります。
  ほかにも、鼻から息が漏れているような「開鼻声」など、
  いろいろあります。

  
  側音化構音や口蓋化構音などの歪み音は、
  自然に改善することはほとんどありません。
  
  指導も長期化する傾向にあるため、
  言語発達年齢が4歳半に達したら指導を開始し、
  就学後も改善していなければ、指導を継続することが必要です。
  中学校にはことばの教室がない地域がほとんどなので、
  小学生のうちに指導を受けた方が良いです。
  高学年になってから相談に訪れても、手遅れなことが少なくありません。
  卒業後も指導が必要な場合は医療機関等のご紹介をしますが、義務教育ではないので
  受診料がかかります。
  中学校に上がると部活動などで忙しくなり、通院も難しくなります。
  早期の指導開始が望まれます。
  
   
  
  
    ○「省略」;「ハッパ」→「アッパ」など、音が省略されることです。
  /happa/ →/appa/ ですから、/h/ が省略されています。


3 どんな条件でも、音がいつも誤っている状態を
  「一貫性がある」と言います。
  「パンダ」を「パンガ」と発音したときに、
  「そうだね、パンダだね」と、正しい音を聞かせたときに、
  もう一度言うと「パンダ」と正しく発音できる場合は、
  「被刺激性がある」と言います。
  正しく言えたり、言えなかったりする状態を
  「浮動性がある」と言います。

  それぞれの音について、「一貫性」、「浮動性」、
  「被刺激性」をきちんと評価することで、
  その後の指導で、音の指導順序を決定する際に
  重要な情報になります。
 
  また、その音が単語につく位置によって、
  誤り方に違いがでることがあります。
  たとえば、
  「サカナ→チャカナ」だが、
  「エサ、アサッテ」
  は正音の場合、
  単語の頭(語頭)だけ、「チャ」に置き換わって
  いるのかもしれません。
  他のいくつかの単語でも試してみて、
  単語の位置による違いが共通しているか
  調べます。
 
4 音の渡りによって、言いにくい場合もあるかもしれません。
 たとえば、「キリギリス」のようなイ段の音がたくさんあると、
 「チリジリス」になるけど、 「キモノ」、「オオキイ」では
 正音が出せるなど、前後の音との関係で
 影響はないかということ。

 だから、単に「カがタに置き換わっている」という情報だけでは、
 アセスメントとは言えません。


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http://kotobaroom.blog.shinobi.jp/Entry/252/


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