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発音記号を五十音順に並べると、上の表のようになります。
赤い字は、同じ行の音と異なる記号になっています。
たとえば、ハ行では、
ハヘホが同じ記号ですが、ヒ、フは、それぞれ違う記号です。
なぜ違うか、それは構音位置が違うからです。
フは、上下の口唇を狭めて呼気を出しますが、
ハヘホは、お口のもっと中の部分をせばめますね。
しかも、舌と口蓋とはどこも接しません。
ヒは、舌と口蓋との接触位置があります。
かまぼこのような形は、舌を上から(下から?)見た図です。
点点がついている領域は、舌と口蓋との接触部位です。
ハヘホや、フ(ファフィフフェフォ)は、舌が口蓋に接触しません。
ツは、/ tw / ではなく、/ tsw / と書きます。
(wは、本当の記号は違いますが、ネット上では書けません。
上記の表を見て下さい)
つまり、ツは、/ t / の舌先を破裂させる音の成分と、
摩擦させる/ s / の成分の二つあります。
もし、/ s / の成分を抜いたら、ツではなくて、トゥになってしまいます。
内緒の声で「ツ」と言ってみてください。
「ス」の成分が含まれていることがわかりますね。
だから、ツが発音できないとき、他のタ行やスがどうなのかも
必ず評価しなければなりません。
タ行は正音が出せるけど、サ行が未定着なら、
ツの前にサ行から指導した方がいいのでは、
という一つの指導仮説が考えられます。
このように、発音の特徴と指導を検討するには、
発音記号で考えるのでなければなりません。
日本語の50音の体系で考えると、指導のあり方も誤る可能性があります。
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