構音障害を評価するためには、
各音が、お口の中のどの位置で、どのように
操作することで出てくるのかということを
しっかり理解しておくことが重要です。
たとえば、サスセソ、タテト、ダデド、ナヌネノ、
ザズゼゾ、ダデドは、舌のどのあたりを使い、
口蓋(お口の天井部分)のどの位置に接したり、
接近したりしているでしょうか?
舌の位置は舌先を使っています。
口蓋は前方の、前歯の裏あたり(スポットと言う)ですね。
これらを「舌尖音(ぜっせんおん)」と言います。
構音障害の現れる音が、たとえば
舌尖音に集中しているとすれば、
舌先の運動に問題あるということになりますから、
舌先の運動を育てるトレーニングを取り入れることになります。
カキクケコ、ガギグゲゴの位置はどうでしょうか?
舌の奥の方を持ち上げて、口蓋の奥の方(軟口蓋)に
接して、破裂させて発音します。
もし構音障害が奥舌を使う音で一貫しているなら、
奥舌の運動機能のトレーニングをします。
実際にはこれほど単純ではないし、
構音位置が複数にまたがっていることも多いので、
あくまでも一つの考え方としてとらえて頂ければと思います。
また、子どもとの信頼関係などに応じて、
舌の動きを実際に目で見て確かめることが重要です。
100円ショップの小さいライトで口の中を照らし、
「カ」を見たいなら、「カカカカ」と言わせてみたり、
「アカアカアカ」と「ア」を付け足すと、見えやすくなります。
耳だけでなく、目でも確認することが、評価の基本です。
蛇足ですが、「カカカ」と言ってご覧、と指示したときに
「カカ」と2回しか言わないとか、「カカカカカカカ」と
永遠に言い続ける子がいます。
何度教示しても同じ結果。
そうした場合は、構音だけでなく、耳で聞いた音の数を数えられるかとか、
衝動性はどうかとか、日常の行動観察の情報等を付け合わせて
検討することが大事です。
衝動性の強さが背景にあれば、たとえば信号機のカードを作って、赤が点灯したときは止めるというやり方がうまくいくことも。
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