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某公立学校ことばの教室教員。言語聴覚士。特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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脳と心の発達メカニズム  生活リズムの確立のために

発達障害は定義上、環境が原因ではないのだけれど、環境が「助長因子」になる場合もあります。
 
睡眠と生活リズムについて、東京都教育委員会がまとめた資料があります。
 
【指導用スライド教材】
http://www.nyuyoji-kyoiku-tokyo.jp/download_other_front.cfm
                                
 
もちろん、「早く寝なさい」と言ってすぐ寝るならよいけれど、なかなか育てにくさがあるのが発達障害のある子なわけで。
 
生活リズムを整えるということ自体が難しいことかもしれませんし、睡眠に困難のある子もいます。
 
また、障害の有無にかかわらず、夜遅くまでゲームをしているとすれば、それは日中の生活へのストレスに対する現実逃避の可能性もあるし、習い事で遅くなることもあるし、家族間の軋轢があるからかもしれない。生活リズムを整えるためには、それを妨げている様々な関係性を見ていかないといけないわけです。
 
ただ、それでなくても感情のコントロールが難しいお子さんの場合、夜更かしや朝食抜きで登校することで、感情の制御がより難しくなる可能性があることも事実。朝食を採ってこないと、脳の唯一の栄養源であるブドウ糖が行き渡らないので、読み書き計算に影響することも十分考えられます。障害があろうとなかろうと、それぞれの持っている能力を発揮しにくくなるわけです。
 
だからアセスメントには、そのような情報も是非いれることが大切です。
  
アメリカでは、生活リズムなど他の要因の可能性を検討するスタッフがまず調べて、その要因が除外されて、そして最後にLDの診断をするドクターが登場する、と聞いたことがあります。

知能検査のわりには、学力がとても落ちているディスクレパンシーモデルがLDなわけですが、学力が落ちているからすぐLDだとか、ディスレキシアとか、多動だからADHDとか言ってはいけないのです。


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冬休み後、子ども達と久しぶりに出会ったときの指導

長期休業後に子ども達と久しぶりに出会うと、親御さんも気づかない変化にこちらが気づくことがあります。
たくましくなっていた子、休み中の生活との「時差」で、ちょっとお疲れ気味の子、顔が少しふくよかになった子など様々。
1ヶ月弱会わないわけですから(北海道の冬休みは25日ぐらいあります)、私は広く浅くアセスメントをやり直します。
 
自由会話はおおむねどの子にも、冬休み明けでなくてもまず行っています。
自由会話が成立しているから、言語発達に問題はない、という判断は誤りです。

1)会話しながら、
・意味(ことばの意味理解)
・音韻(発音、音韻の聞き分け)
・統語(文法)
・語用(文脈に沿った言語理解、表現)
を見ていきます。

2)「いつ」とか「どこで」「どうして」などの発問に対する反応を見ます。
また、休み中の本人の暮らし、家族状況を理解するのにも会話は大切です。
もちろん詰問調になってはならず、共感的に楽しく接するよう心がけています。

3)構音の再評価を行います。
→「自然改善の音」があったり、「元に戻っている音」もあります。音全体を改めて評価し直して、指導計画を立て直すこともあります。元に戻っている音では、被刺激性はどうかを見ます。休み前の練習が記憶(運動的にも音韻的にも)されていれば、正音を聞かせることで思い出すこともあります。
 
4)吃音では、会話をまずしながら状態を見ていきます。フランクに症状について話せる子とは、休み中はどうだったかを尋ねてみます。学校のある時と、ない時とでは、症状に差がないかを見ていきます。
 
5)情緒障害の場合は、来室時の様子、雰囲気の観察から始め、やはり会話の中から様々なことを感じ取ります。
 
6)難聴のあるお子さんの場合、会話しながら、語音の通じにくさや、言語発達の状況を見ていきます。聞こえの状況によっては、親御さんに報告して、補聴器をつけている場合は、補聴器の調整を含めた対応が必要になることもあります。
 
今年の場合は「ことばを作ろうゲーム」や、「すごろく」など、自由度が高く、拡散的な問いに答える課題を併用しています。

親御さんには、休み中の様子をうかがうことが多いです。

1,2週間したら、学級担任の先生とコンタクトをとり、変化がないかどうかを尋ねます。

こうして、個別の場と全体の場、家庭状況などの情報から、総合的に判断し、支援の方向性や手だてを調整します。


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応用行動分析はいいのだけれども

子どもの気持ちを第一に考えたいものです。

子どもの行動の変容を考える前に、なぜそのようになっているのかを検討することが大切です。

某団体のケース会議は、その点が決定的に抜け落ちているように思えました。


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新年にあたり 当事者の立場に立った支援をめざしたい

「障害とは、理解と支援を必要とする個性」
「楽しさ、安心感があってこそ、能力は伸びる」
「遠くの専門家より、近くの子ども理解者」

自らが難病と障害を背負った今、当事者の気持ちに寄りそう特別支援教育の臨床を一層めざしたいと思います。

本年もよろしくお願い致します。

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指導方法の前に,子ども理解を

道教育大釧路校の二宮 信一先生は、『児童心理2006年12月臨時増刊』(2006、金子書房)でこう述べています。
 
(以下、引用)―――――――――――
 
 ここ数年の動きを見ると、「理解本」よりも、発達障害のある子どもとの関わりに重きを置いた「実践本」が多く目に見られるようになってきている。(中略)
 
「教材」や「指導方法」のみに関心が行ってしまうと「実践本」は「マニュアル」となってしまい、「マニュアル通りの関わり」という問題が起きてしまうように思う。
 
(中略)子どもと関わるのは、決してマニュアル化されたプログラムではなく、親であり、教師自身なのだと思うのである。
 
――――――――――――(引用終わり)
 
 
 
 北海道のある学園の心理士は、講演で以下のような主旨を話されています。
 
 「運動会のピストルの音を怖がる子に、音に慣れさせる訓練をしていた事例がありました。ピストルの音に慣れないと、学校に上がってから運動会に参加できないだろうと。しかし、その子は生涯、ピストルの音を何回聞くでしょうか。本当に必要な指導でしょうか」
 
 
 
 指導技術、指導方法を学ぶことは大切です。子どもへの熱き想いがあっても、「技法」がなければ、子どもに「届かない」からです。
 
 しかし、どんなにすばらしい指導方法でも、目の前の子にフィットしなければ、時間の無駄ということになります。ある指導方法を別の指導者が別の子に取り入れても、的はずれになることが多いものです。 
 
既製品を使うとしても、その子に合わせてアレンジすることが大切なのでしょう。 
 
「その子への指導方法はどこか遠くにあるのではなく、本の中にあるのでもなく、その子自身の中にある」 

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支援者は、ニセ科学と科学とを見分けるセンスを持って欲しい

「物忘れが多い人は、将来認知症になりやすいようですよ」
ある方から頂いたお話でした。
それ以来、私はきっと老後、認知症になりやすいのだろうなと半分不安な気持ちでした。
しかし、「物忘れ外来」の権威の元で学んだ方によると、それは明らかな迷信なのだそうで、「認知症は脳の変性疾患であり、病気です。普段物忘れが多いから、認知症になるという統計はありません。そういう誤ったことを言う言語聴覚士は辞めた方がいい」とまで言い切っているそうです。
私はその話を聞いて安堵しました。(笑)

私はワーキングメモリの小ささを自認しておりますが、認知症でなくても、長谷川式なんとか検査に引っかかるのではないかと思っています。
でも、自認する人は、仮に認知症でも軽度だそうで、重度になるほど、自分の能力の判断自体が困難になるようです。
そして、脳画像なども用いて、本当に脳萎縮なのかが、かなりわかるようですし、検査のバッテリーを組んで、より診断の精度を高めているようです。また家族から色々情報を頂いたり、行動観察などの情報も合わせて総合的に診断するわけです。

先日のケース会議では、WISC-Ⅲの点数だけしかなく、そのときの行動観察などの情報がまったくないものと出会いました。
その通級担当の先生の問題というよりも、検査をした方の報告の仕方に問題があると思いました。
数値だけで判断するのは危険ですし、行動観察の情報がなければ、データとしての意味がありません。
WISC-Ⅳではその点がかなりうるさく言われているのも仕方がない、と改めて思ったのでした。
数値だけで判断するのも、行動観察だけで判断するのも、まさにニセ科学なのです。(^_^;)

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メニエール病も精神疾患も発達障害も本人でなければわからない苦しみ

私はある種の仕事は行い、ある種の仕事はセーブしている状態です。
横から見ていれば、なまけ病にしか見られないかもしれません。
こっちの仕事もできるなら、あっちの仕事もできなければおかしい、と。

実際、メニエール病のある人への偏見は、職場や家族の間でも起こりやすいようですね。

場面緘黙も、全く関係のない第3者には話せるのに、毎日会う人には話せなかったりします。

LDを初めとする発達障害も。

その他精神疾患も。

本人や関係者の苦しみにどれだけ共感できるかが大事だと思うのです。

「疑似体験」はそのために開発されたのだし、特別支援教育もそこが出発点だったはず。

ところが、能力を正常値に近づけるためとか、テストの点数を取るための特別な対応に変質してしまっていないでしょうか。

逆に、「みんなと同じ」、「特別扱いされたくない」という形式平等主義も。

誰のための特別支援教育なのか。

支援者は、本人、当事者の日常への想像力を発揮したいものです。

基本、支援者の「プライド」は、当事者の苦しみへの共感から、もっとも遠いところに存在している、と思うのです。
「プライド」はどこまでも、支援者自身が人にどう見られているかという視点。
「共感」は、あくまでも当時者側から世界をとらえようとする視点です。
全く正反対です。

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子どもの行動の背景を感じ取る

子どもが物を何でも投げ飛ばすとき、「投げてはいけません」という指導が必ずしも良いかどうか。

物を投げることの背景に何があるのか。

1 かまって欲しかったけど、注目してもらう方法をそれしか持たない。
2 怒りの感情の表れ
3 物を投げたときの結果が見たい。性質を知りたい。
4 大人の指示の意味がわからない。意味がわかってもどうやっていいかわからない。
5 遊びのバリエーションが少ない。

などなど。

子どものそのときの表情や、物を投げるまでの話しの経緯、文脈など総合的に感覚を研ぎ澄ませて感じ取ること。

1ならば、かまってあげよう。かまってほしいときの表現方法を具体的に示そう。

2ならば、まずはクールダウン。投げられて危険な物、場所を遠ざける。おちついたら、気持ちをしっかり共感、言語化してあげる。大人が修正すべきは素直に認めて謝る。怒りの表現の別の方法を具体的に教える。

3ならば、安全な物、場所を決めて投げさせる。投げても壊れない物、壊れる物を教える。別の遊びに誘う。

4ならば、指示を視覚的に、しかも細分化してわかりやすくする。ことばだけの指示でなく、実際にやって見せて模倣させる。一緒にやる。できたらほめる。

5ならば、その物を使った様々な遊びを体験させること。


もちろん、複合的な場合もあるけれど、行動の表面だけを見るのでなく、その背景を見ること。
そのことによって、対応方法は全く違ってくる。

感情コントロール方法がどうしたとか、教材がどうしたとか言う前に、子どもを理解すること。

特別支援教育とは、何も特別なことではなくて、子育ての延長、配慮された子育て、配慮の前提となる子ども理解、と思うのです。

そして、行動を治すとか、学力を向上させるとか、できないことをできるようにするということも大事だし、やるべきですが、「発達障害があっても、育ち(パーソナリティー)が良いかどうかが成人後重要」というある小児科医のことばの意味は、そこにあるのではないかと思っています。人や社会への信頼が育つことが一番大事なのでは。


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原因はひとつではない。神経心理学、検査偏重主義の克服を

今、私に必要なのは睡眠であることを実感しています。
 
よく眠れると、難聴がありながらも、周りの声を拾う能力があがったようです。
 
これまでは声をかけられたり、独り言のように遠回しにお願いされたことなどは、頭に入らず、無視したように思われたこともあるでしょう。
 
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「同時処理と継次処理」
 
「言語性と動作性」
 
「ワーキングメモリ」と「結晶性知能」
 
それぞれ確かに典型的な事例があることも事実です。
 
しかし、睡眠、食事、心理などの「土台」をよく調べることなしに、「同時処理が優位ですね」などとするのは的を射ていません。
 
「土台」が整うことで、認知心理学的な偏りは目立たない程度になる事例もあります。
 
たしかに、LDは、定義上、環境要因ではなく、中枢神経系の問題と推定されています。
 
しかし実際には、純粋に神経心理学的な問題だけという事例は少なく、様々な要因が絡んでいることの方が多いのです。
 
夜更かしして、朝食もとらずに登校する子が多くいます。
 
本当の力を発揮できるはずがありません。
 
通常学級に補欠授業に入ったときに、寝た時間を尋ねたことがあります。
 
みんなとても遅い。私より遅い子が大勢いました。
 
しかし、就寝時間が遅くなるのは、日中の生活が充実していないとか、家族関係がぎくしゃくしていて、そうでもしないとストレスが解消されないとか、これまた様々な背景を見なくてはいけません。
 
テレビの視聴時間が長いのも、もしかしたら人間関係などのストレスを抱えているからかもしれません。
 
トータルな子ども理解なくして、指導の手立てはありえないのです。


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答えはその子の中にある

 北海道教育大釧路校の二宮 信一先生は、『児童心理2006年12月臨時増刊』(2006、金子書房)でこう述べています。
 
(以下、引用)―――――――――――
 
 ここ数年の動きを見ると、「理解本」よりも、発達障害のある子どもとの関わりに重きを置いた「実践本」が多く目に見られるようになってきている。(中略) 「教材」や「指導方法」のみに関心が行ってしまうと「実践本」は「マニュアル」となってしまい、「マニュアル通りの関わり」という問題が起きてしまうように思う。(中略)子どもと関わるのは、決してマニュアル化されたプログラムではなく、親であり、教師自身なのだと思うのである。
 
――――――――――――(引用終わり)
 
 
 
 北海道のある学園の心理士は、講演で以下のような主旨を話されています。
 
 「運動会のピストルの音を怖がる子に、音に慣れさせる訓練をしていた事例がありました。ピストルの音に慣れないと、学校に上がってから運動会に参加できないだろうと。しかし、その子は生涯、ピストルの音を何回聞くでしょうか。本当に必要な指導でしょうか」
  
 指導技術、指導方法を学ぶことは大切です。子どもへの熱き想いがあっても、その子に合わせた「技法」がなければ、子どもに「届かない」からです。
 
 しかし、どんなにすばらしい指導方法でも、目の前の子にフィットしなければ、時間の無駄ということになります。ある指導方法を別の指導者が別の子に取り入れても、的はずれになることが多いものです。 
 
既製品を使うとしても、その子に合わせてアレンジすることが大切なのでしょう。 
 
「その子への指導方法はどこか遠くにあるのではなく、本の中にあるのでもなく、その子自身の中にある」 
 

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